「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

福澤克雄
【 原作 】
池井戸潤
![]() | 七つの会議 (集英社文庫) 864円 Amazon |
香川照之
及川光博
片岡愛之助
音尾琢真
藤森慎吾
朝倉あき
岡田浩暉
木下ほうか
吉田羊
土屋太鳳
小泉孝太郎
溝端淳平
春風亭昇太
立川談春
勝村政信
世良公則
鹿賀丈史
橋爪功
北大路欣也
【あらすじ】
「結果が全て」が根付く、都内にある中堅メーカー・東京建電。
飄々とした営業一課のぐうたら万年係長・八角民夫、通称“居眠りハッカク”は、営業一課の課長・坂戸からその怠惰ぶりを叱責されるが、その数日後、坂戸はパワハラで訴えられ左遷させられる。同じく、八角の素性を調べていた人物もあえなく左遷させられてしまう。
いったい八角という人物は何者なのか。営業二課の課長・原島は、部下の優衣とともに八角の正体を調査するが、次第に彼の本当の姿と、会社がひた隠す真実にたどり着く―
【コメント】
さて、今回は今やサラリーマンの支持が熱い池井戸潤原作である本作を鑑賞。いや~面白いですよね~、あのイチ会社員だからこそ共感できる痛快な展開。昨年鑑賞した『空飛ぶタイヤ』も面白かったし、TBSドラマ『下町ロケット』も欠かさず拝見してましたよ。
そんな池井戸潤の新作が映画化ということで、前々から楽しみにしていたわけですが、TBSドラマのオールスターキャストかよ!と心の中でツッコミつつ、花の金曜日である2/1、映画千円デーの日に『立川シネマシティ』に足を運んだ次第です。
いやしかし、さすが池井戸潤映画、観客はサラリーマンばっかりでしたな。
(C)2019映画「七つの会議」製作委員会
うん、面白かった!そりゃあ面白いですよ、池井戸潤だもん。ぐうたら社員が会社にはびこる病巣に立ち向かうサラリーマンならではのカッコよさと痛快さ。仕事の疲れなんて吹っ飛ぶ、手堅く楽しめる痛快ドラマでしたね。
連続ドラマ「半沢直樹」や「下町ロケット」なんかを観ていた人ならおおよそどんな展開になるか予測はできると思います。基本、舞台が変わっただけで大筋は一緒。社会的立場の弱い人間たちが企業という大きな組織に立ち向かい、くじけそうになりながらも最後は諸悪の根源を一掃する。因果応報、勧善懲悪、悪いことをした奴らは皆報いを受ける。ベタではあるけども、ベタだからこその分かりやすさと痛快さがダイレクトに観客に伝わってくる。水戸黄門の印籠と一緒ですよね。主役の野村萬斎は、いささか能楽師の色が強すぎてサラリーマンっぽくなかった気がしましたけど。
しかしながら、やっぱり上映時間2時間の枠内に収めるにはキビしかったかなと。様々な登場人物のドラマがあるので、どうしてもダイジェスト感が否めないし、TBSが関わっているだけに作りもTBSドラマそのまま。どんなに小さな登場人物でも豪華キャスト。岡田浩暉やら土屋太鳳やら木下ほうかやら、TBSドラマの池井戸潤レギュラーオールスターキャストの数々で、大した役割もなかったのにそこまでキャスティングする意味あったかね~と、いささかキャスティング過多の気がしましたかね。やっぱりこれは連続ドラマ向けのストーリーですよね。うん、やっぱりこれは連続ドラマで観たい。
(C)2019映画「七つの会議」製作委員会
そんなわけで、手堅く面白かった本作。TVドラマ感は否めなかったですが、ストーリーテリングでかなり助けられていたかと思います。
次なる池井戸潤映画は何になるんですかね~と、ちょっと楽しみな今日この頃です。
【2019年度 Myランキング】(2/1時点)
本作は、本年度のベスト10中2位(暫定)にランクイン。
仕事、一山超えたな。
(ベスト)… ★★★☆以上が基準
2位:七つの会議 ★★★☆
3位:
4位:
5位:
6位:
7位:
8位:
9位:
10位:
次点:
(ワースト)… ★★☆以下が基準
3位:ミスター・ガラス ★★☆
<その他ランク外一覧>

