「イップ・マン外伝マスターZ」★★★☆～新世代のカンフースター、マックス・チャン！

※※※　注意　※※※

　「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。

　これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2019』の掲載にあたって」

新世代のカンフースター、マックス・チャン！★★★☆

【　監督　】

ユエン・ウーピン

【　製作　】

レイモンド・ウォン
ドニー・イェン

【　出演　】マックス・チャン
デイブ・バウティスタ
ミシェル・ヨー
トニー・ジャー
リウ・イエン

【あらすじ】

　イギリス植民地支配下の1960年代・香港。

　詠春拳の正統派争いでイップ・マンに敗れたチョン・ティンチは、詠春拳を封印し武術界を去り、闇の仕事からも足を洗い、小さな食料品店を営みながら息子フォンと共に穏やかな日々を送っていた。

　ある日ティンチは、街を牛耳る長楽グループの女ボス・クワンの弟キットに追われていたナイトクラブの歌手ジュリアとホステスのナナの窮地を救う。キットはアヘン窟で街の者たちを麻薬漬けにしていた。

　逆恨みしたキットは、ティンチの食料品店に火炎瓶を投げ込み、父子もろとも殺害を目論む。間一髪、脱出に成功したティンチとフォンは、ジュリアとナナが暮らすアパートで暮らすことになる。

　やがて、裏社会の覇権を目論むキットと組織の合法化を目指すクワンに亀裂が生じ、ティンチは蔓延した麻薬から街を守るため、再び詠春拳を炸裂させる―

【コメント】

　さて、今回は一昨年鑑賞した『イップ・マン継承』でドニー・イェンと迫力あるカンフーバトルを繰り広げたマックス・チャン主演のスピンオフである本作を鑑賞。大好きなカンフー映画ですよ。

　このマックス・チャン、かなりの身体能力の持ち主で、まさに期待の新世代カンフースターというわけで、カンフー映画には目がない僕としては、これは劇場で観るしかないでしょうと、「新宿武蔵野館」に足を運んだ次第です。ちょっと観客は少なかったな・・・

　いや～最高！カンフー映画はやっぱり僕を燃えさせてくれる！新世代のカンフースター、マックス・チャンの魅力爆発の熱いカンフー映画でしたね。感無量です。

　イップ・マン外伝と謳いながらもイップ・マンは全く登場しませんが、『継承』で武の心を持ちつつも闇の仕事に手を染めイップ・マンに挑んで敗北してしまったチョン・ティンチを主人公に、彼の拳士として、父親として、そしてひとりの人間としての魅力を盛り込んだ勧善懲悪のアクションドラマ。内容としては、いかにも中国らしい、欧米列強を悪に置いたTHE中国といったものですが、なんだかんだでやっぱり見どころはカンフーバトル。イケメンで力強いマックス・チャンの魅力が集約された一品だったと思います。

　カンフー映画好きなら誰もが知っているユエン・ウーピン監督なのでカンフーバトルは見応え十分。あの『マッハ！』のトニー・ジャーとのバトルも最高だし、久しぶりに観たミシェル・ヨーの剣を使ったバトルも最高。詠春拳が炸裂するクライマックスのデイブ・バウティスタとの一戦も見逃せない。VSトニー・ジャーのアクロバティックで素早くスピーディーな戦いは思わずスゲー！と言ってしまう迫力。ミシェル・ヨーのしなやかな動きは昔と全然変わってない。

　デイブ・バウティスタ、どっかで見たことあるな～と思ってたら、あーあの「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」シリーズのドラックスだ！と。この人も最近いろんな映画に顔を出していて、ドウェイン・ジョンソン兄貴に続くプロレスラー出身スターの誕生の予感がしますね。