「ハッピー・デス・デイ 2U」　★★★★～タイムループ＋パラレルワールドを凝縮した面白さ

※※※　注意　※※※

　「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。

　これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2019』の掲載にあたって」

タイムループ＋パラレルワールドを凝縮した面白さ★★★★

(C)Universal Pictures

（2019年／アメリカ／100分／Happy Death Day 2Ud: Double Tap） 【　製作　】ジェイソン・ブラム 【　脚本・監督　】クリストファー・ランドン

【　出演　】ジェシカ・ローテ
イズラエル・ブルサードファイ・ブ
スラージ・シャルマスティーブ・ジシス

【あらすじ】

　誕生日のタイムループから抜け出し、恋人のカーターと充実した日々を過ごしていたツリー。

　ところが、今度はカーターのルームメイトのライアンがタイムループに巻き込まれ、謎の殺人鬼に殺されてしまう。

　タイムループの原因が、ライアンたちが研究している装置“シシー”にあることに気付いたツリーたちは、タイムループを閉じるためにシシーを作動させるが、またもやツリーが誕生日のループに陥ってしまう。

　しかし、そこは現実とは似て非なる“並行世界”で、カーターが別の女性と恋人関係になっている世界、そして亡くなったはずのツリーの母親が生きている世界だった。ツリーは現実に戻るか、この並行世界に残るかの選択を迫られる―

【コメント】

　先週鑑賞したタイムループの良作『ハッピー・デス・デイ』の続編である本作。日本では前作とほぼ同時公開ではありましたが、アメリカでは前作から2年のブランクを経て公開されております。

　とにかく前作が面白かったので、今度はどんな手法で楽しませてくれるのか楽しみにしながら、行きつけのTSUTAYAでレンタルした次第です。

(C)Universal Pictures

　う～ん面白い！面白いぞこれは！前作よりさらにパワーアップ、“タイムループ”に加え今回は“パラレルワールド”の要素も詰め込んで、さらに面白くなったSFスリラーでしたね！「続編はつまらない」の定説には嵌らない、シリーズ通して最高に面白い作品だと思います。

　“タイムループ＋パラレルワールド”の世界観とはいえ全然小難しい話でもなんでもなく、おバカな主人公ツリーのレベルに合わせた分かりやすくてきちんとエンタメした面白いドタバタなSFスリラーで、恋人カーターを取るか、生き返った母親を取るか、というツリーの究極の選択もまた泣かせる。いかにもティーン向けな作りでありながら、シナリオがよく出来ているしテンポも非常に良い。

　前作のタイムループの原因が研究している装置だったという種明かしを早々にしてしまう潔さ、オープニングで「今回の主人公は前作で脇役のライアンか？」と思わせつつ、やっぱり主役はツリーだったかという奇襲、前作から２年経ってるのに出演者全員完コピしたかのような立ち振る舞いや容姿、細部に至るまで前作とうまくリンクした細やかな設計。とにかく、よくここまで考えたもんだと感心します。

(C)Universal Pictures

　このシリーズを脚本監督したクリストファー・ランドン、この監督は近いうちにもの凄い映画を作るんじゃないかと僕は思ってます。ここまで綿密な脚本とサービス精神溢れたエンタメ映画を作れるこの監督はただものじゃない。調べると身内が映画家族らしく、映画の中で育ってきた人物のようで、エンターテイメント精神は生まれ持ったものと思われます。

　とにかくこのクリストファー・ランドンなる監督は化ける！と確信し、次回作に期待します。

【2019年度 Myランキング】（11/30時点）

　本作は、本年度のベスト10中9位（暫定）にランクイン。

　冬のボーナスで新しいコート買うか。

（ベスト）…　★★★☆以上が基準

　　１位：ジョーカー ★★★★★

　　２位：ターミネーターニュー・フェイト ★★★★☆

　　３位：アベンジャーズエンドゲーム　★★★★☆

　　４位：ゴジラキング・オブ・モンスターズ　★★★★☆

　　５位：IT イット THE END “それ”が見えたら、終わり。 ★★★★☆

　　６位：運び屋　★★★★

　　７位：ホテル・ムンバイ ★★★★