改めまして、2021年明けましておめでとうございます。
昨年2020年は日本にとって東京オリンピックという歴史に残る年になるはずだったのが、世界的な新型コロナ拡大の影響により、別の意味で歴史に残るまさに激動の年だったと思います。僕のほうはと言えば、コロナで恒例の帰省ができなかったこともありますが、この激動の年にシンクロしてしまったのか、仕事面で激動の年でしたね。まあ、忙しいというのは決して悪くないことですが。
映画ファンならご承知のとおり、昨年は新型コロナの影響により公開されるはずだった超目玉作品が軒並み公開延期になるという異常事態となってしまいました。『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』、『トップガン マーヴェリック』、『ブラック・ウィドウ』、『キングスマン:ファースト・エージェント』、『ワイルド・スピード ジェットブレイク』、『クワイエット・プレイスPARTⅡ』、邦画だと『太陽は動かない』、『燃えよ剣』、『シン・ヱヴァンゲリヲン劇場版:||』、『名探偵コナン 紺色の弾丸』などなど。5~6月は緊急事態宣言によって映画館も休館してしまい、新型コロナは映画業界にも多大なる影響を与えてしまいましたね。
そんな苦境に見舞われた映画鑑賞ですが、そんな状況でもライフワークを途切らせることなく、なんとか映画レビューを中心とした本ブログを続けることができました。2009年開始から11年、なんだかんだでよく続けているなと実感しておりますが、本ブログを読んでいただいている読者の方々、毎度のご愛顧ありがとうございます。
2021年もライフワークである映画鑑賞を続けていく所存、本ブログに駄文をしたためていこうと思っておりますので、今年もどうぞよろしくお願いします。
ということで2021年の鑑賞開始にあたり、まずは2020年映画鑑賞の総括をしておこうと思います。
1.映画鑑賞本数
150本 (前年:150本/前年比:+15本)
【内訳(年代別)】
2020年公開作品:100本(前年:104本/前年比:▲4本)
その他: 78本(前年: 46本/前年比:+32本)
【内訳(媒体別)】
劇場:44本(前年:71本/前年比:▲27本)
レンタル:72本(前年:46本/前年比:+26本)
テレビ放映:36本(前年:19本/前年比:+17本)
動画配信:17本(前年: 9本/前年比:+ 8本)
その他: 9本(前年: 5本/前年比:+ 4本)
2.『シネマ報告書2020』について
2020年も例年と変わらず、ちょうど100本鑑賞。緊急事態宣言の影響もあって、劇場での鑑賞よりレンタルを多く利用した年でした。まあでも、なんだかんだでよく観ましたね。
2020年公開作品についても、いつものごとく「『シネマ報告書2020』の掲載にあたって」に記載する方針に則った映画鑑賞を実施してきました。先にも言ったとおり、緊急事態宣言に伴う休館や目玉作品の相次ぐ公開延期により、劇場に足を運んだ回数が激減してしまいました。その代わり、レンタルでマニアックな作品や劇場未公開作品を鑑賞して補っていった感じですね。行きつけのTSUTAYAには非常にお世話になりました。
そんなわけで、2020年公開作品の総括。映画業界が大変だった2020年でしたが、面白い作品が多かった豊作の年だったと思います。観たかった目玉作品の公開延期で2020年納得いくランキング完成するかな~と危惧していましたが、十二分に楽しませてくれました。
その結果であるランキングが以下のとおりとなりました。
(1)ベスト作品
1位:罪の声 ★★★★★
4位:ミッドサマー ★★★★
5位:透明人間 ★★★★
10位:イップ・マン 完結 ★★★☆
次点:ザ・ハント ★★★☆
2020年、僕が最も深く印象に残った作品は、『罪の声』と『1917 命をかけた伝令』、そして『薬の神じゃない!』。2020年を代表する作品はこの3作品で決まりです!
昭和の未解決事件“グリコ・森永事件”を扱った映画『罪の声』は、鑑賞後しばらく後を引きずってしまったくらい印象に残った傑作と呼ぶにふさわしいヒューマンミステリー作品で、正義とは一体何なのか?という現代にも大きく響く問題提起をした見応えある作品でしたね。
その『罪の声』と肩を並べたのが、「全シーンワンカット」という宣伝文句で大いに話題になった戦争映画『1917 命をかけた伝令』。宣伝に間違いなし、とにかく圧倒的な没入感、全編に渡って感じる緊迫感が凄まじく、片時も目が離せず緊張しっぱなしの作品でした。戦争映画があまり得意ではない僕ですが、本作は文句なしの傑作と呼ぶにふさわしい作品でしたね。
そして、中国映画『薬の神じゃない!』も2020年を飾る作品として忘れてはならない作品。この題材があの言論統制が厳しい中国でよく作れたなと感心もしましたが、“薬=体を治してくれるもの”という考えを改めざるを得ない、薬も結局は金儲けなんだという現実をまざまざと見せつけられる。それをユーモラスにエンタメとして消化した手腕に感服しましたね。
その他、ランキングの3位~8位はほぼ同列ながらも確かな面白さを持った作品群。『ミッドサマー』なんて狂気に満ちた強烈な作品でしたし、使い古された題材ながらも強烈なスリル感を持った『透明人間』も印象深い作品です。
クリストファー・ノーラン監督の『TENET テネット』、社会現象を巻き起こした『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』、カンヌ映画祭パルムドールそして米アカデミー作品賞の『パラサイト 半地下の家族』は言わずもがなの面白さといったところでしょう。
新型コロナという状況下でも、こんなにたくさんの面白い作品に巡り会えたのはとても嬉しい限り。改めて映画って素晴らしい文化だなと感じずにはいられません。
(2)ワースト作品
1位:キャッツ ★
2位:囚われた国家 ★★
3位:ヲタクに恋は難しい ★★
2020年のワースト1はダントツ『キャッツ』で決まりです!
本作は、日本のみならず本土アメリカでも見事ゴールデンラズベリー賞の最低作品賞を受賞しており、その他、最低監督賞、最低脚本賞など最多6部門を受賞してしまったキワモノミュージカル作品。リアル人間とリアル猫をリアルに擬人化しするとこうも不気味な作品ができてしまうのかと。擬人化はアニメだけにしておくべきという教訓にもなった作品だったと思います。
ワースト2の『囚われた国家』、そしてワースト3の『ヲタクに恋は難しい』は、本当に単純につまんねーなーと感じた作品。特にワースト3の福田雄一監督作品は、2020年にもいろいろと公開されましたが、ちょっと飽きてきた感が出てきているので、ここらへんで新たな方向性を見出していく必要があるのではないか?と感じている今日この頃です。
3.その他鑑賞作品
2020年公開作品以外に鑑賞した映画についてですが、ステイホームの影響もあり2020年はついにAmazonプライムに入会、それをきっかけに動画配信サービスを利用する機会が増えたことは特筆すべきところでしょうか。どういうわけか、Amazonプライムにはマニアックなカンフー映画が観られるので、フリークだった学生時代にどうしても手段が無くて観られなかったカンフー映画を観ることができたのはとても嬉しかったですね。『龍虎八拳』、『空飛ぶ十字剣』、『忍者大戦』、『ドラゴン太極拳』、『酔馬拳 クレージー・ホース』などなど、三十余年を経てインターネットを通じて観たかった作品が観られて、改めて良い時代になったなーと感動しきりでした。
TV放映の映画もよく録画して鑑賞しているのですが、特に印象に残った作品が2016年『わたしは、ダニエル・ブレイク』。これは劇場で観るべきだったなーとちょっと後悔。老後についてとても考えさせられる、非常に心に刺さったドラマでしたね。あと、ロバート・デ・ニーロの『マイ・インターン』や樹木希林の『あん』なんかも良かったな~。まだまだいろいろと見逃しているんだな~と改めて思います。
相変わらずレンタルはTVアニメやバラエティものが多かったですが、『約束のネバーランド』や『彼方のアストラ』、『鬼滅の刃』なんかステイホームの時期だからこそ知り得たアニメでしたね。アニメのほうも非常に豊作な2020年でした。
今年はもっと映画に重きを置きたいな~とも感じていますが、いよいよNetflixにも手をつけてしまおうかと画策中です。
4.2021年の抱負
以上、2020年の映画鑑賞総括でした。
公私ともにいろいろと激動だった2020年でしたが、2021年もライフワークである映画鑑賞を大いに謳歌し、未だ観ぬ名作・傑作を貪欲に探し続け、充実した映画ライフを過ごそうと思う所存です。
本年もどうぞよろしくお願いします。

