「映画ゆるキャン△」　★★★～とりあえずキャンプしたくなる

※※※　注意　※※※

　「シネマ報告書」は、映画鑑賞後の率直な感想を伝えるため、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれる場合があります。

　これから観ようと思っている方は、本報告書の趣旨についてご理解のうえ十分注意してお読みくださるようご了承願います。

「『シネマ報告書2022』の掲載にあたって」

とりあえずキャンプしたくなる★★★

(C)あfろ・芳文社／野外活動委員会 （2022年／日本／120分） 【　監督　】京極義昭 【　原作　】あｆろ 【　声の出演　】

花守ゆみり

東山奈央

原紗友里

豊崎愛生

高橋李依

黒沢ともよ

伊藤静

大塚明夫

【あらすじ】

　高校の同好会“野外活動サークル”の仲間だった各務原なでしこ、志摩リン、大垣千明、犬山あおい、斉藤恵那は今や社会人となり、それぞれ忙しい日々を過ごしていた。

　ある日、地元の山梨県の観光推進機構に努めている千明は、数年前に閉鎖された施設の再開発計画としてキャンプ場を作ることを思い立つ。

　千明は、再び野外活動サークルの仲間たちを呼び寄せ、キャンプ場作りに奮闘する―

【コメント】

　コロナ禍の2020年あたりからアマプラでTVアニメを観る機会が多くなり、後追いで「ソードアート・オンライン」やら「チェンソーマン」やら「パリピ孔明」やらを鑑賞しては楽しんでいる今日この頃。映画ほどアニメの知識には疎いものの、幅広な日本のアニメの世界を今でも堪能させていただいております。改めてサブスクって本当良い時代になりましたな。

　そんな巷で話題となったアニメにいろいろと手を出している中で観たのが「ゆるキャン」。“ユルい系”アニメのひとつで、その名のとおり女子高生たちがユル～くキャンプをするアニメ。最近流行ってますからね、キャンプ。芸人のヒロシとかバイきんぐの西村とか、ひとりキャンプのYouTubeで有名だし、行きつけのマッサージ店（Hな店ではない）の女の子も週末はキャンプに行ったりと、周りでも確かにやっている人が多いです。インドアな僕はキャンプなんて小学校の林間学校の時ぐらいしか体験したことがないです。

　とりあえず話題になってるし観てみようかとなにげなく鑑賞したTVアニメなので、そこまでの思い入れはないものの、今年劇場アニメとして公開し話題に。今それがアマプラで独占配信されているので、これは観ておいて損はないなと急いでTVシリーズすべてをコンプリートのうえ、鑑賞した次第です。

(C)あfろ・芳文社／野外活動委員会

　本作の魅力って、“キャンプ”というひとつのカルチャーに関してハウツー的な情報を踏まえつつ、それを個性ある可愛らしい萌え系女子たちがユル～く、そして楽しく、興味を持ってくれるように実行してるところですよね。この“キャンプ”というカルチャーが“バンド”に変わると「けいおん！」なったりと、この手のユルい系アニメの根本は一緒なんですが、こういった手法でもってポップカルチャーをピックアップして視聴者に興味を持たせ、さらにちょっとしたブームにさせるのはアニメの凄いところ。キャンプというのも本作がきっかけでブームになったかは定かではないですが、少なくともブームを牽引したことに間違いはありませんね。とにもかくにも、本作を観て「キャンプ楽しそう、やってみたいな～」と思ってしまうのは確か。キャンプで作る食事や、夜の星空、日の出、富士山などの絶景を楽しむのはキャンプの醍醐味なんでしょう。スゲー美味しそうなんだもん、キャンプ飯。ただのカップラーメンさえも美味しそうに見えてしまう。

　とはいえ、本作はユルユルなテイストというよりは、“定められたキャンプ場でキャンプをする”ではなく“キャンプ場を作る”という大仕事が題材。TVアニメとは若干テイストが違うんですが、それでも本作はとても面白く出来ていて、ユルユルなテイストは堅持しつつ、キャンプ場を作るべく悪戦苦闘するキャラたちがとても可愛らしいく、ドラマチックなシーンもあって最後まで楽しめましたね。最初、2時間もキャンプするだけなのか？なんて思ってたんですけどね、しっかりと映画してました。