「シネマ報告書」は、映画鑑賞後の率直な感想を伝えるため、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれる場合があります。
これから観ようと思っている方は、本報告書の趣旨についてご理解のうえ十分注意してお読みくださるようご了承願います。

エズラ・ミラー
サッシャ・カジェ
マイケル・シャノン
ロン・リビングストン
マリベル・ベルドゥ
カーシー・クレモンズ
マイケル・キートン
ベン・アフレック
【あらすじ】
実験室で雷に打たれ無数の薬品を浴びたことにより、超高速で動く能力を身に付けたヒーロー“フラッシュ”ことバリー・アレンは、日々街で起こる事件・事故から人々を救うために奮闘していた。
ある時、超高速で走ることにより過去にさかのぼることができることを発見したバリーは、幼いころ何者かに殺された母と無実の罪を着せられた父を救おうと、過去にさかのぼって歴史を改変してしまう。
現実の世界に戻ったバリーは、その世界にスーパーマンやワンダーウーマン、アクアマンが存在しないことを知る。助けを求めるべく、バットマンの邸宅を訪れたが、バットマンが全くの別人になっていた。
そこに、かつてスーパーマンが倒したはずのゾッド将軍が大軍を率いて襲来し、地球植民地化を始めたことから、フラッシュは別人のバットマンや女性ヒーローのスーパーガールとともに戦うことになる―
【コメント】
さて、今回劇場で鑑賞したのは、世界的な盛り上がりを見せているマーベルヒーロー映画と対を成すDCヒーロー映画シリーズ、通称“DCユニバース”(DCU)の最新作。史上最速で動き回るヒーロー“ザ・フラッシュ”の記念すべき単独映画作品です。
DCUの前身であるDCエクステンデッド・ユニバースには2017年の『ジャスティス・リーグ』でも登場しているし、TVシリーズや他のDC映画でもちらほらと一瞬だけ登場したりしていましたが、まさに満を持しての単独作品ですね。
DCものは長い間紆余曲折あって、マーベルのようになかなか安定したシリーズを作ることができていませんでしたが、ジェームズ・ガンのCEO就任に伴い大幅なテコ入れを入れて立て直しを図っている最中。本作はその命運を握っている作品のひとつでもあるわけです。
本作、かなり前評判がよく、あのトム・クルーズ御大も絶賛したとのニュースを見ているので、ちょいと本作の公開を楽しみにしておりました。そしてさっそく「立川シネマシティ」に足を運んだ次第です。
さすがの話題作、公開初週でパンフレットSOLD OUTの人気ぶりです。
(C)2023 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved (C) & TM DC
ついに本気を出したなDCユニバース・・・フラッシュなるアメコミヒーロー、決して日本ではメジャーな存在ではありませんし、ましてやどんな能力すらもよく知らない人のほうが多いと思います。しかしながら、そんなことは本作を観ればすっ飛びます。これまで紆余曲折あったDCのユニバース作品の中でも屈指の最高傑作であることは間違いないでしょう!興奮して、笑って、そして感動する作品、最高に楽しむことができました!
そんな僕が感じた本作の感想は以下の3つです。
1.間違いなくDCヒーローの最高傑作!
2.オールド映画ファンはニヤニヤが止まらない
3.本気を出したDCユニバースの今後に期待大
フラッシュの立ち位置をマーベルヒーローに例えるとスパイダーマン的な立ち位置。他のヒーローに負けず劣らずの能力を持っているものの、若さというまだまだ未熟な精神であるがゆえに、ヒーローとしては不安定。他のヒーローに世の道理を説得されるも、若さゆえの向こう見ずな行動で暴走してしまう危うさ。そういった等身大の若者像が魅力でもあって共感しちゃったりするんですね。
母親の命を助けるため、父親の無実を晴らすため、バラバラになった家族を懸命に救おうとするバリーの一途さ、それが結果的にどうなってしまうのか分かったときの悲しみと、またひとつ人間として成長するドラマティックな展開。単なるヒーローものではない、ヒーローとして、しすて大人としての階段を一段ずつ上がっていく成長物語でもあるんです。
そんなドラマな展開もさることながら、本作で登場するキャラたちがこれまたすごい!
最近のマーベルの世界観でもあるタイムスリップやマルチバースが本作でも惜しみなく使われるわけで、スパイダーマンでも新旧スパイダーマン夢の競演が実現しているわけですが、そんな二番煎じ感はさておき、その世界観を利用して、あの名作ティム・バートン版のバットマンを演じたマイケル・キートンがメインキャストとして登場することが凄い!よく引き受けたなキートン、ちょっとどころじゃなくめちゃくちゃ出ずっぱり。バートン版バットマンなんて僕が高校時代ですからね。
このマルチバースってのはある種やりたい放題なわけで、それこそクライマックスで過去のフラッシュの映像やらクリストファー・リーヴのスーパーマンやら、果ては実現に至らなかったニコラス・ケイジ版のスーパーマンまで登場する。そしてラストシーン、バットマン3代目であるジョージ・クルーニーまで登場!このネタ知っている人は僕くらいのオッサンか相当の映画マニアですよ。終始ニヤニヤが止まりませんでしたね。
ちなみに、「『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の主演はエリック・ストルツだ!」ってネタ知っている人も相当の映画マニアです。
(C)2023 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved (C) & TM DC
とにもかくにも、ジェームズ・ガンCEOによるDCユニバースの立て直し作品としては大成功と言えるでしょう。ここまで面白かったDCヒーローはありませんでしたからね。
これからも続々とDCヒーロー映画が公開されていくと思いますが、過去のザック・スナイダーの世界観をこれからどう引き継いでいくのか、それとも無かったことにするのかは、これからの立て直し計画で整備されていくことになるでしょう。リセットされ今はまだまだの状態ですからね、今後の作品が命運を分けていくことになるでしょう。ともあれ、今後のDCユニバースの展開に期待大です!
【2023年度 Myランキング】(6/18時点)
本作は、本年度のベスト10中3位(暫定)にランクイン。
経口補水液は必須ですな。
(ベスト)… ★★★☆以上が基準
1位:エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス ★★★★☆
2位:ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー VOLUME 3 ★★★★☆
3位:ザ・フラッシュ ★★★★☆
4位:ロストケア ★★★★
5位:ヴィレッジ ★★★★
8位:パーフェクト・ドライバー 成功確率100%の女 ★★★☆
9位:非常宣言 ★★★☆
10位:最後まで行く ★★★☆
次点:怪物 ★★★☆
(ワースト)… ★★☆以下が基準
1位:ナイツ・オブ・ザ・ゾディアック 聖闘士星矢 The Beginning ★★
3位:
<その他ランク外一覧>
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