「シネマ報告書」は、映画鑑賞後の率直な感想を伝えるため、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれる場合があります。
これから観ようと思っている方は、本報告書の趣旨についてご理解のうえ十分注意してお読みくださるようご了承願います。
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パク・ソジュン
パク・ボヨン
キム・ソニョン
パク・ジフ
キム・ドユン
【あらすじ】
未曾有の大災害により一瞬にして廃墟と化した韓国ソウル。しかし、アパートが立ち並ぶ住宅街の中で唯一ファングンアパートは崩落しなかった。
安住の地を求めファングンアパートに押し寄せてくる生存者に対し危機感を抱いたアパート住民たちは、902号室に住む男ヨンタクを住民代表に立て、住民以外の立入を禁止する。
住民のために指導力を発揮することで住民たちの支持を得たヨンタクは、次第に権力者としての狂気をあらわにしていく―
【コメント】
さて、2024年第2弾となる作品は、ご存じ韓国の映画スター、イ・ビョンホン主演のパニックスリラーである本作。イ・ビョンホンなんか久しぶり。
毎度一定の完成度で楽しませてくれる韓国映画。未曽有の大災害で唯一倒壊しなかったアパートを舞台としたスリラーということで、設定が何やら面白そうだったので、さっそく「立川シネマシティ」に足を運んだ次第です。
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(C)2023 LOTTE ENTERTAINMENT & CLIMAX STUDIO, INC. ALL RIGHTS RESERVED.
うむ、さすがの韓国映画、なかなかに面白かったです。この手の閉塞された中で繰り広げられるサバイバルと、徐々に表れてくる人間の本性や狂気を描いたパニックものはいつ観ても面白いです。
もっとも、個人的には筋書きや展開が割と想定の範囲内で意外性はあまりなかったかなーと。もっと韓国映画独特のウェットな展開があっても良かったんじゃないかなと思いましたが。
そんな僕が感じた本作の感想は以下の3つです。
1.割と想定の範囲内
2.想定外のカオスが欲しかった
3.閉塞は狂気に繋がる
地面が数十メートルも盛り上がるほどの壊滅的な大災害でありながら、なぜあのアパート1棟だけが無傷で残ったのか?というそもそも論はさておくとして、とにかくそこに家を失った生存者が助けを求めて続々と踏み入ってくる。アパートの治安と残りの食料を不安視した住民たちは、生存者たちを無下に追い出しバリケードを張って安住の地を確保する。
住民の代表となったイ・ビョンホン演じるヨンタクは、住民以外の人間を追い出したことが功績となり、一躍住民の頼れる存在となり徐々にリーダーシップを発揮していくが、そのリーダーというポジションに気分を良くしたのか徐々に独裁的なものへと変貌していき、一部住民からの不信を募らせていく。
そういったある種テンプレどおりの展開が起こりつつ、その住民代表のヨンタクが実は・・・というところが本作のミソになる部分で、これがクライマックスの大展開に繋がっていくわけです。
しかしながら、先にも言ったとおり予想どおりの展開が続いていくし、クライマックスも韓国映画お得意のカオス展開がありつつも、それも想定の範囲内。韓国映画ってクライマックスは予想だにしないぶっ飛んだカオスな展開で楽しませてくれる作品が多い中、本作は意外とフツーに終わっちゃったかなーと。もっと想定外のカオスな世界が広がっても良かったんじゃないかなと思えてなりません。
まあでも、全体的には面白かったので良しとしましょうか。
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まあでも、実際にこんな状況になったら人間どうしても小さいコミュニティを形成して、それを守ろうと閉鎖的になってしまう生き物なんでしょうな。結局それが人間同士の争いに繋がって狂気に目覚める人間も出てきてしまう。命を懸けた生存競争ですからね、なかなか手に手を取って協力し合うという状況にはならないでしょう。
結局のところ、怖いのは災害ではなく人間ということなんでしょうね。
【2024年度 Myランキング】(1/7時点)
本作は、本年度のベスト10ワースト3ともにランキング外。
4Kテレビ買ったぞ!
(ベスト)… ★★★☆以上が基準
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次点:
(ワースト)… ★★☆以下が基準
1位:
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3位:
<その他ランク外一覧>
エクスペンダブルズ ニューブラッドコンクリート・ユートピア
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