「シネマ報告書」は、映画鑑賞後の率直な感想を伝えるため、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれる場合があります。
これから観ようと思っている方は、本報告書の趣旨についてご理解のうえ十分注意してお読みくださるようご了承願います。

種崎敦美
島袋美由利
大木咲絵子
和氣あず未
白石涼子
入野自由
内山昂輝
坂泰斗
諏訪部順一
津田健次郎
【あらすじ】
8月31日、突如として東京上空に巨大な宇宙船が飛来、世界は終わりを迎えるかに見えた。
それから3年、目的が分からぬまま宇宙船はとどまり続け、いつしか日常に溶け込み、市民は日常生活を取り戻していた。
仲良しの女子高生の小山門出と中川凰蘭は、担任教師の渡良瀬や仲の良い友人たち楽しい学生生活を送っているが、そんな何気ない生活に違和感を感じ始める―
【コメント】
年度末は地獄だよー誰か助けてくれよー。と、毎年この時期は残業残業の日々を送っているわけですが、土日が潰れないだけまだましと思いつつ、今回劇場で鑑賞した作品が漫画原作のアニメ化である本作。
いつものことながら原作未読の中、当初はそんなに気にも留めなかった作品だったのでスルーする方向だったのですが、今週は特に目立った作品もなく、だったら本作を観てみようかと思い立ち、レイトショーの「立川シネマシティ」に足を運んだ次第です。
(C)浅野いにお/小学館/DeDeDeDe Committee
おぉーこれは・・・これは面白いぞ!ぶっちゃけて言ってしまうと、前章と位置付けられているだけに全体像がイマイチつかみきれず、SFなのか女子高生の日常を描いた青春ドラマなのかも分からない。だけど、先の読めない展開と想像以上のスケールの大きさにグイグイと引き込まれていきましたね。後章を観ないことには本作の最終的な評価は難しいところですが、前章だけでこれほどまでに引き込んだ本作は秀逸なアニメ作品であることは間違いないです。
そんな僕が感じた本作の感想は以下の3つです。
1.日常にある非日常
2.声優あのちゃんという新たな魅力
3.これは後章観ないわけにはいかない
上空に突如として巨大な宇宙船は飛来したら―
地球侵略なのか友好的な接触なのか、何の目的も分からないまま月日は過ぎ、非日常なものはいつしか日常にあるものとして溶け込んでいく。政府などの上層部は敵とみなし、日々てんやわんやで攻撃をし続けるが、それでも一般市民は会社に行き、学校に行き、見てみぬふりのありふれた日常を繰り返していく。だけど、その日常には間違いなく非日常が関連している。先にあった新型コロナの世界的拡大や今年発生した能登半島地震に関しても、まさにそんな状況であったわけです。
本作で主人公の声を演じたYOASOBIのボーカル・イクラちゃんこと幾田りら、そして最近人気急上昇のアイドル・あのちゃんの声優としての力量は素晴らしかったと思います。特にあのちゃん、不思議ちゃんなのか破天荒なのか分からないキャラでありながらも、アーティストとして一気にブレイクした彼女ですが、あの特徴的なしゃべり方・声のトーンが声優向きというかぴったりとハマっていて、声優あのちゃんという新たな魅力を本作で引き出したんじゃないかと思います。
(C)浅野いにお/小学館/DeDeDeDe Committee
そんなわけで、これほどに観る者を惹きつける秀逸なアニメでありながら、数々の未解決事象と、山のように降り注いできた異星人たちとともに「人類滅亡まであと半年」というラストのメッセージ。ここまで見せられたらもう後章を観るしかないでしょう。
宇宙船の真の目的は一体何なのか、門出が体験したパラレルワールドの意味するものは何か、そして人類は本当に半年後滅亡してしまうのか。
一体どんな着地点が待っているのか、今から気になってしょうがありません。5/24の後章公開を待ちましょう!
【2024年度 Myランキング】(3/23時点)
本作は、本年度のベスト10中3位(暫定)にランクイン。
次年度に向けた仕事が山積み。
(ベスト)… ★★★☆以上が基準
3位:デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章 ★★★★
5位:カラオケ行こ! ★★★☆
9位:
10位:
次点:
(ワースト)… ★★☆以下が基準
3位:
<その他ランク外一覧>
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