「シネマ報告書」は、映画鑑賞後の率直な感想を伝えるため、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれる場合があります。
これから観ようと思っている方は、本報告書の趣旨についてご理解のうえ十分注意してお読みくださるようご了承願います。

【あらすじ】
参加者が推理小説の登場人物となって事件解決を目指す体験型ゲーム“マーダーミステリー”をベースに、鬼灯村の奇怪な祭り“三つ首祭り”の日に起こった殺人事件の犯人を見つけるべく、出演者がすべてアドリブでストーリーを展開していく―
【コメント】
さて、今回はちょいと変わり種の映画を動画配信サービス「U-NEXT」で鑑賞。
本作の主軸となっている「マーダーミステリー」とは一般参加型の推理ゲームイベントで、イベント開催事務局のシナリオのもと参加者が話し合いながら事件を解決していくというもの。こういったイベントが今巷では秘かな人気を得ているようです。
そんなゲームに俳優が参加し事件を解決するというTVバラエティが2021年と2022年に放送された「マーダー★ミステリー~探偵・班目瑞男の事件簿~」というもの。、与えられた役柄を演じつつも台本がないのでセリフは全てアドリブでしゃべりながら犯人を当てなくてはいけないという俳優泣かせのバラエティで、僕は本作の鑑賞の前にこれらTVバラエティをチェックしたうえで挑んだ次第です。
(C)2024 劇場版「マーダー★ミステリー 探偵・斑目瑞男の事件簿」フィルムパートナーズ
まあ僕は本作はTVシリーズの延長線上にあるバラエティ映画だと分かってて観てたんでね、それなりに楽しめましたが、果たしてこのバラエティを映画化するほどの内容だったかどうかは正直疑問が残りますかね。あくまでもバラエティ目線で観るべき映画で、間違っても本格ミステリー映画を期待してはいけない映画です。
そんな僕が感じた本作の感想は以下の3つです。
1.あくまでもバラエティ目線で
2.劇団ひとりの空回りぶりが笑える
3.いかにミステリー映画がよく構成されているか分かる
本作の醍醐味は、設定だけ渡された登場人物となる役者がいかにアドリブで演技をしながら事件を解決に導けるか、犯人を言い当てるか、にあるわけで、それぞれの役者が演技力と推理力の双方をどれだけ駆使できるかを楽しむ作品となっております。この趣旨を掴めなければまるで面白くないミステリーになるのでご注意を。
しかしながら、こんな過酷な状況で参加した本作の役者さんたちの演技力には拍手を送りたいところ。誰が何を話すのか分からない状況の中で、きちんと役に立ちながらすらすらと考えたセリフを言うのは出来ることじゃないですよね。そんな中で、劇団ひとりの真剣なのか笑かしに来てるのか分からないような大げさな演技は、空回りしてて笑えます。
とはいえ、剛力彩芽は今回参加せず前後のストーリーテリングだけだったのはもったいないなー。
(C)2024 劇場版「マーダー★ミステリー 探偵・斑目瑞男の事件簿」フィルムパートナーズ
まあでも、本作を観て感じたのは、本格ミステリー映画というものがいかにしっかりと考えて構成されているのかが分かったことですね。起承転結というストーリーの原則のもと、本作のようにあっちこっちにとっちらからずしっかりと筋書き立てて構築されたものであることがよく分かりました。まあ、リアルな事件の推理となると本作のほうが近いのでしょうが。
【2024年度 Myランキング】(5/11時点)
本作は、本年度のベスト10ワースト3ともにランキング外。
連休明け早々トラブル続出。
(ベスト)… ★★★☆以上が基準
3位:デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章 ★★★★
6位:カラオケ行こ! ★★★☆
10位:サンクスギビング ★★★☆
(ワースト)… ★★☆以下が基準
<その他ランク外一覧>
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