「シネマ報告書」は、映画鑑賞後の率直な感想を伝えるため、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれる場合があります。
これから観ようと思っている方は、本報告書の趣旨についてご理解のうえ十分注意してお読みくださるようご了承願います。

【あらすじ】
横浜の港署を定年退職し、ニュージーランドで探偵事務所を開業していたタカこと鷹山敏樹とユージこと大下勇次。ニュージーランドで暴れすぎたため探偵免許をはく奪されてしまッた彼らは、8年ぶりに横浜へと戻り、そこでまた探偵事務所を開業する。
ある日、タカとユージの前に永峰彩夏という女性が訪れ、母親を捜してほしいと依頼してくる。彩夏の母親の夏子は、かつてタカとユージがボディガードをした女性だった。
一方で、香港在住の日本人弁護士が何者かに殺害される事件が発生、タカは関与していると思われる男フェイロンをマークする。
そのうち、夏子と殺人事件に関連性があることが分かり、タカとユージは再び横浜で動き始める―
【コメント】
さあ!オッサン世代の僕が2024年公開映画で待ち望んでいた作品がいよいよ劇場公開!それが1986年のTVシリーズで一世を風靡した刑事アクションTVドラマ「あぶない刑事」、通称“あぶ刑事”のまさかの新作である本作です!
2016年に公開された『さらば あぶない刑事』から実に8年、というかあれからもう8年経ったのかよという驚きもありますが、“さらば”と言っておきながらまた帰ってきたとあって、あぶ刑事ファンの僕としては「またやってくれるのか!」という嬉しいサプライズ。薄々またやるんじゃね?なんて感じてもいましたが、このニュースを聞いたときは嬉しくて過去作品を総ざらいするほど待ちわびておりました。
とはいえ、前作でタカ&ユージは定年退職しニュージーランドで探偵になって終わったはず。あれから一体どうあぶない刑事として繋げていくのかというところも気になり、とにもかくにもタカ&ユージの雄姿を拝見しようと「立川シネマシティ」に足を運んだ次第です。
(C)2024「帰ってきた あぶない刑事」製作委員会
感無量・・・TVシリーズも映画もリアルで観てきたいちファンとして、この上ない大満足。何も言うことはありません、最高の一言に尽きます!帰ってきてくれてありがとうタカ&ユージ、70歳過ぎてもカッコいいぜ!
そんな僕が感じた本作の感想は以下の3つです。
1.復活してくれただけで大満足!
2.70歳過ぎてもカッコいいぜタカ&ユージ!
3.更なる“追いあぶ刑事”を熱望!
とにかくですね、本作は長きに渡り「あぶない刑事」というコンテンツを応援し続けてきた往年ファンへの大きなサプライズプレゼントです。本作で新規ファンを獲得しようというよりも、いつも応援してくれてありがとー、でもまだまだタカ&ユージは健在だよーというファン向けのアピール。なので、内容云々よりもタカ&ユージがまた大きなスクリーンで動き暴れまわってくれていることが重要なんです。
そして、舘ひろし&柴田恭兵御大がすでに70歳を超えているにもかかわらず、それを全く感じさせない雄姿。相変わらず走り回り、バイクを乗り回し、拳銃をぶっ放し。当時の刑事ドラマだからこそのしっちゃかめっちゃかな展開を継承しているので、現代には全くもってマッチしないものではありますが、そんなところを含めて「あぶない刑事」、往年ファンとしてこれほどのプレゼントはないでしょう。
とはいえ、前作『さらば~』が往年のあぶ刑事を踏襲したストレートな刑事アクションであったのに対し、本作はむしろオマージュ的な部分が多く、ドラマとしても現代にブラッシュアップされている所は良かったところ。土屋太鳳演じる彩夏の登場を通じて、父親としての振る舞いや過去の女性との出会いと恋愛模様を紐解いていく。プレイボーイのタカの本領も発揮してて「抱きしめただけで分かる」なんてクサイセリフも舘ひろし御大がやればバッチリサマになっている、くぅ~痺れるぅ~カッコいいぜタカ~。
今回は落としのナカさんことベンガル御大そして瞳ちゃんお茶は登場しましたが、すでに俳優引退しているパパや木の実ナナ御大が登場しなかったのがちょいと残念だったところ。薫役の浅野温子御大も今回はストーリーには直接関係はなくお笑いポジションに徹したところもちょいと残念。まあ相変わらずのぶっ飛びキャラは健在だったので良しとしますが。仲村トオルもまだまだ若いのも凄いですな。
(C)2024「帰ってきた あぶない刑事」製作委員会
というわけで、思ってもみなかったあぶ刑事復活に大満足だった本作。めでたいことに公開初週の興収は見事1位を獲得ということのようで20億円に迫る大ヒットの見込、歳を取ってもタカ&ユージが元気に走り回ってくれた雄姿には感謝感激の一言に尽きます。
いちファンとして、これで本当に終わりかなーそれともこれからまだあるのかなーという今後のあぶ刑事の展開が気になるところ。また数年後に集まって更なる“追いあぶ刑事”で僕たちファンを喜ばせてほしいところですが、なにぶん舘ひろし&柴田恭兵も70歳超え。これまでのペースで作ったとしても80歳になっちゃうなー、さすがに厳しいかー。
だけど、今回まさかの復活サプライズだけでも大満足ですが、ファンとして今後の更なる展開を熱望しますよ!
【2024年度 Myランキング】(5/26時点)
本作は、本年度のベスト10中5位(暫定)にランクイン。
もう夏が来そう。
(ベスト)… ★★★☆以上が基準
3位:デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 後章 ★★★★
4位:デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章 ★★★★
5位:帰ってきた あぶない刑事 ★★★★
8位:カラオケ行こ! ★★★☆
(ワースト)… ★★☆以下が基準
<その他ランク外一覧>
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