「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。
なんか浅い
★★☆
(★…1点 ☆…0.5点,★5つで満点)
(2013年/日本/125分)
【 監督 】
瀧本智行
【 原作 】
首藤瓜於
脳男 【講談社文庫】
【 出演 】
生田斗真
松雪泰子
二階堂ふみ
太田莉菜
大和田健介
染谷将太
光石研
甲本雅裕
小澤征悦
石橋蓮司
夏八木勲
江口洋介
【あらすじ】
医療センターの精神科医として勤めている女医の鷲谷真梨子は、帰宅途中に連続爆破テロ事件に遭遇する。
犯人の潜伏場所に乗り込んだ刑事の茶屋は、その場にいた“鈴木一郎”と名乗る男を容疑者として捕え、鷲谷に精神鑑定を依頼する。
喜怒哀楽を表に出さず、自分のことは一切話さない、痛みすらも感じない鈴木一郎に疑問を抱いた鷲谷は、彼の恐るべき過去を目の当たりにする。
それは、正義という名の殺人ロボットに育てれられた驚愕の過去だった―
【コメント】
基本的にジャニタレが主演の映画については、自分の年齢を鑑みて華麗にスルーすることが多いんですが、本作『脳男』は予告編を見てなんか面白そうだなという興味もあって観に行ってみた次第です。
本作はあれか、冷酷無比なダークヒーローの誕生という解釈でいいんだろうか?
「これから脳男“鈴木一郎”が、社会に巣食う悪を退治していきます!」みたいな、特撮ヒーローの第1話とか、アメコミのエピソード0的な位置付けでよろしいんだろうか。ぶっちゃけ僕はそんな目線で見てた感がありましたね。
そういった意味では、主演の生田斗真はなかなかの熱演で悪くなかったと思う。セクシー女医の松雪泰子や江口洋介デカも、周りを取り巻くキャラとして良い配置かと。
とはいえ、観終わるとな~んか釈然としないというかいろいろとツッコみたいというか、全体的にイマイチ浅いな~、と。
ボカンボカンと派手に爆発やらかしてくれたり、舌切りや子供丸コゲシーンなど、ビジュアル的にはなかなか見せるものがあるんですが、それが画面上に張り付けたみたいな演出になってしまってるため、非常に子供騙しみたいにしか感じられなかった。
それはテロ犯役の二階堂ふみと太田莉菜にも言えることで、「私たちは頭のイカレた爆弾テロ犯だヒャッハー!!!」的な雰囲気を出し過ぎて、ラスボスのくせに小物感満載のザコキャラみたいになっているため、クライマックスが茶番劇としか感じ得なかったかな。
というか、そもそも食事やトイレすら指示されなきゃできなかった鈴木一郎が、一体どうやって善悪のあいまいな判断を下しているのか?という部分が一番モヤモヤ感が残りましたね~
彼の場合、計ったかのように行動するわけですから、彼にとってどこからが“悪”なのか?というのがキチンと線引きされていると思うんですが、そこらへん彼はどう線引きされてるんでしょう?「タバコのポイ捨て→見逃す」「列の割り込み→見逃す」「暴力→許さん」そんな感じなんでしょうかね。
とまあ、作り手としては「そこは見逃してくれよ」と言いたい部分かも知れませんが、僕的には大いに揚げ足を取ってしまった部分ですかね。
とはいえ、ラストの意外な展開(女医さんとしては救われない展開)は、番狂わせ的でなかなか良かった。
染谷と二階堂は今後何でもペアで出演するのか?という疑問もありつつ、続編があれば僕の疑惑も解消されることでしょう、多分。
【その他】
テーマソングは、King Crimson(キング・クリムゾン)の名曲『21st century schizoid man』
【2013年度 Myランキング】(2/9時点)
本作は、本年度のワースト3中1位(暫定)にランクイン。
(ベスト)… ★★★☆以上が基準
1位:燃えよ!じじぃドラゴン 龍虎激闘 ★★★★☆
2位:レ・ミゼラブル ★★★★
3位:アウトロー ★★★☆
4位:デッド寿司 ★★★☆
5位:
6位:
7位:
8位:
9位:
10位:
次点:
(ワースト)… ★★☆以下が基準
1位:脳男 ★★☆
2位:
3位:
<その他ランク外一覧>
96時間/リベンジLOOPER/ルーパー
『脳男』公式サイトはこちら
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