チキン・オブ・ザ・デッド悪魔の毒々バリューセット　（評価：★★★★）

※※※　注意　※※※
　「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
　これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2013』の掲載にあたって」

トロマ健在！お下劣パワー炸裂映画！！

★★★★
（★…1点　☆…0.5点，★5つで満点）

（2008年／アメリカ／103分／Poultrygeist:Night of the Chicken Dead）

【　監督　】
ロイド・カウフマン

【　出演　】
ジェイソン・ヤチャニン
ケイト・グラハム
アリソン・セレボフ
ロビン・L・ワトキンス
ジョシュア・オルタンデ

【あらすじ】

　アメリカはニュージャージーの街トロマビル。
　この街にある先住民の墓地跡にフライドチキンのチェーン店“アメリカン・チキン・バンカー”がオープン、店の前では神聖な土地の出店に反対するデモが行われていた。
　高校を卒業したアービーは、恋人のウェンディがレズビアンになってしまったこと、そしてデモに参加している姿を見てしまったことから、アメリカン・チキン・バンカーの従業員に志願、販売嬢として採用される。
　そんな中、チキンを食べた客たちがチキンゾンビに変貌、次々に人を襲い店内は地獄絵図と化す。先住民の呪いと殺された鶏の呪いが融合したものと分かったアービーとウェンディたちは、人類がゾンビ化されるのを阻止すべく、チキンゾンビと戦いを繰り広げる‐

【コメント】

　僕が『悪魔の毒々モンスター』を観たのが確か高校生の頃だったから、本作が登場したときは「まだがんばってたのかトロマ」と感じずにはいられなかったですな。『悪魔の毒々ハイスクール』『悪魔の毒々サーファー』『悪魔の毒々プラトーン』なんてのもあったな。まあ「悪魔の毒々」ってのは日本が勝手につけた邦題であって、関連作品ではないです念のため。
　この一連のいわゆるトロマ製作品ってのは、とにかくしっちゃかめっちゃか、ナンセンスもいいところで、作りもとにかくチープ、それでいてエロありグロあり笑いありの下品極まりない、クソ真面目に映画を作っている者をおちょくっているかのようなハチャメチャな作品ばかりなのだが、こんな雰囲気がマニアに熱狂的に支持されているのも事実なわけです。
　日本でいえば井口昇監督が非常に近い監督と言えるでしょうな。

　そんなわけで久々のトロマ作品、ワクワクしながら鑑賞した次第ですが、もうね、お下劣パワーは微塵もぶれていませんでした。
　のっけからエグイ下ネタをぶち込んできて、前半ですでにスプラッタ・リバース・下痢便の雨あられ。登場人物もあれよあれよとエグくもバカバカしい死に方をしていき、あれよあれよとゾンビに早変わりしグッチャグッチャと人間をむさぼり食っていく。上品に育った人は気分が悪くなること請け合いです。そして、チキンナゲットに食欲は沸かなくなるかもしれません。
　とにかくストーリーなんてあって無いようなもんで、映像で繰り広げられる圧倒的なお下劣パワーに最後まで押されまくりでした。
　僕的にはもうトロマサイコー！というほかありませんね！