「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。
ご都合主義だっていいじゃない笑えるんだもの
★★★☆
(2014年/日本/105分)
【 監督 】
永井聡
【 出演 】
妻夫木聡
北川景子
リリー・フランキー
鈴木京香
豊川悦司
荒川良々
玉山鉄二
玄里
田中要次
風間杜夫
でんでん
浜野謙太
伊藤歩
加瀬亮
木村祐一
あがた森魚
松本伊代
志賀廣太郎
柄本時生
福本清三
竹中直人
新井浩文
チャド・マレーン
【あらすじ】
大手広告代理店の現通に勤めるダメ社員の太田喜一郎は、身勝手な上司の大滝一郎の命令で、世界一のCMを決定する“サンタモニカ国際広告祭”に審査員として出席するよう無茶振りされる。
英語すらしゃべれない喜一郎は、無理を言って同僚の大田ひかりを妻として連れて行くが、実は日本のちくわのCMを入賞させなければクビという、またもや大滝からの無茶振りだった。
そして会場では、さまざまな国のクリエイターたちの火花散る駆け引きが繰り広げられ、喜一郎もひかりと共に奮闘する―
【コメント】
華麗にスルーしようと思っていた本作『ジャッジ!』。キャストもそれほど真新しい面々でもなかったし、当初はどこにでもあるようなコメディものだと思っていたのです。
しかし、何やらネット上では評判がよろしい様子だったので、まあ基本コメディーだし小難しい内容でもなさそうだったので、遅ればせながら観に行ってみた次第。笑えなきゃそれはそれでネタになるしね。
コンッコンッコンッコーンッ!コシィーコシィーコシィーコシィー!♪
コンッコンッコンッコーンッ!コシィーコシィーコシィーコシィー!♪
あ~耳につくわ、このフレーズ。
“現通”やら“白風堂”やらと、日本の最大手広告代理店をもじっているあたり、なるほど、これは広告業界の現状を風刺しつつ笑い飛ばしてやろうっつー腹ですか。
いや、面白かったですよ、これ。
お笑いネタとしてはあざとさは感じるものの、全然鼻につくものではなく安心して笑えるし、展開もいわゆるご都合主義で、「うまく行き過ぎ!」とは感じますが、全体的にテンポも良くて小気味いい。ネタの撒き型、回収の仕方もグッド。安心して笑える楽しい映画です。
キャラ設定もひねっているわけでもありませんが、妻夫木のダメっぷり、鈴木京香のイヤミなエリートっぷりも良かったし、なにより北川景子のツンデレっぷりが最高。このコはやっぱりイイ!改めて北川景子の良さを再確認しましたね。
そんなわけで、本作はかつてない?“広告”を題材にした映画でありましたが、本作を観て改めて思うのは、「良いものの定義って何よ?」ということですかね。本作の世界一のCMに限らず、世界一の映画、世界一の音楽、こういったカルチャーって“良いもの”の定義があいまいな分決めるのが非常に難しいものですよね。だから、本作のような駆け引き取り引きが展開される。現実も同じなんじゃないかと思います。スポンサーや審査員の思惑で決まっちゃうもんなんだと。
結局のところ、そんな世界一に惑わされず、自分自身の世界一を決めるのが一番いいということですな。
【2014年度 Myランキング】(1/15時点)
本作は、本年度のベスト10中3位(暫定)にランクイン。
今年もいい滑り出しだな、うん。
(ベスト)… ★★★☆以上が基準
1位:永遠の0 ★★★★
2位:トリック劇場版 ラストステージ ★★★★
3位:ジャッジ! ★★★☆
4位:
5位:
6位:
7位:
8位:
9位:
10位:
次点:
(ワースト)… ★★☆以下が基準
1位:バイロケーション[表] ★★☆
2位:
3位:
<その他ランク外一覧>
大脱出
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