怪しい彼女　（評価：★★★☆）

※※※　注意　※※※
　「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
　これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2014』の掲載にあたって」

イモトが・・・

★★★☆

（2014年／韓国／125分／Miss Grammy）

【　監督・脚本　】
ファン・ドンヒョク

【　出演　】
シム・ウンギョン
ナ・ムニ
パク・イナン
ソン・ドンイル
イ・ジヌク
ジニョン

【あらすじ】

　女手一つで大学教授である息子ヒョンチョルを育て上げたことを誇りに思っている70歳のマルスンは、口の悪さが災いしてトラブルを起こす毎日。
　義母であるマルスンにすっかり参ってしまったヒョンチョルの妻は、ストレスのあまり入院してしまい、マルスンは居場所を失ってしまう。落ち込んだマルスンが町を歩いていると、“青春写真館”という写真館を見つけ、遺影を撮ってもらうことに。ところが、ふと窓に写った自分の姿をみると、20歳のマルスンになっていた。
　驚きと同時に青春を取り戻そうと、オ・ドゥリと名を変え人生を再スタートさせるマルスン。ある日オ・ドゥリがシルバーカフェでカラオケを楽しんでいたところ、これを聞いた音楽番組プロデューサーのスンウや孫のジハはたちまち彼女の歌声の虜にり、ジハのバンドボーカルに。彼女の歌声は瞬く間に韓国内に広がり、生きる実感を感じる彼女だったのだが―

【コメント】

　さて、本作を鑑賞した当日、僕はジブリ作品『思い出のマーニー』を観に行こうと街に繰り出していました。しかしながら、昨今のジブリ作品全体に言えることですが、どうしても「よし観よう！」というテンションが上がらず、ほかになに上映してるんだ？と一覧を見て、急遽『思い出のマーニー』をブッチして本作を観た次第です。まあ、予告でもさんざん観てましたからね。観る予定はなかったんですが、評判もよさそうだったんで。

　いや、面白かったッス。観てよかった。
　お話としてはまあ王道的な展開ですが、笑いありサクセスありLOVEあり、そして涙ありと、明るくも湿っぽくない爽やかな感動がとても良い。特に、オ・ドゥリが歌う歌に乗せて彼女が歩んだ激動の人生がフラッシュバックされるシーンは涙なしでは観られない名シーン。あのシーン本当に良かったな～歌も心に響くいい曲だったし。
　しかしながら、主役のシム・ウンギョン。表情豊かでチャーミングな女優さんだと思います。思うんですけどね、最初出てきたとき「あれ、ちょっと磯山さやかっぽくね？」と感じたんですよ。だけど、「いや、この娘はイモトアヤコだ！」と思ってしまった瞬間からイメージがロックされてしまい、結局映画が終わるまでずーっとイモトにしか見えなくなっちゃいまして。イモトの呪縛がかけられてしまったがゆえに感動が半減してしまったのが正直なところです。
　あとで比較してみたら、さほど似通ってはいない気もしますが、しいて言えばイモトの上位互換といったところでしょうかね。