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ドラゴン・タトゥーの女 (評価:★★★★)

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※※※ 注意 ※※※

 「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
 これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。



観終わって原作を読みたくなる

★★★★
(★…1点 ☆…0.5点,★5つで満点)

そんなことより恋をしろ-ドラゴン・タトゥーの女


(2011年/アメリカ・スウェーデン・イギリス・ドイツ/158分/The Girl with the Dragon Tattoo)

【 監督 】
デヴィッド・フィンチャー

【 原作 】
スティーグ・ラーソン
ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女(上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)
ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女(下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)

【 出演 】
ダニエル・クレイグ
ルーニー・マーラ
クリストファー・プラマー
ステラン・スカルスガルド
スティーヴン・バーコフ
ロビン・ライト
ヨリック・ヴァン・ヴァーヘニンゲン
ジョエリー・リチャードソン




【あらすじ】

 舞台は冬のスウェーデン。
 雑誌“ミレニアム”のジャーナリスト・ミカエルは、紙面で実業家・ヴェンネルストレムの不正を暴くも、名誉棄損で逆に有罪判決を下され、雑誌社存続の危機にさらされていた。
 そんな中、大富豪・ヘンリックからミカエルに奇妙な調査依頼が舞い込んでくる。それは、40年も前に忽然と姿を消した一族の娘・ハリエットの失踪事件の調査だった。
 破格の報酬と・ヴェンネルストレムの不正の証拠を与えるという条件から、ミカエルは依頼を承諾するが、40年も前の事件だけに調査は難航を極める。
 しかしミカエルは、新たな発見をするとともに、助手として抜群の調査能力を持った若い女・リスベットと組み、一族の謎に迫っていく―


【コメント】

 原作未読、さらには先に製作されたスウェーデン版『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』未見のまま、全くの予備知識なしで挑んだ本作。
 「めざましテレビ」においては、軽部さんが本作を“スウェーデン版『犬神家の一族』”と称していたが、そもそも『犬神家の一族』をはじめとした横溝正史のようなおどろおどろしいミステリーものに目がない僕としては、原作読んでねぇとかスウェーデン版観てねぇとか言ってられなかったわけですね。しかも監督がデヴィッド・フィンチャーとなればなおさらなわけで。

 いや~面白かった!
 あの何とも言えないミステリアスなムード、複雑に絡み合う大富豪一族の人間関係、徐々に明らかになっていく驚愕の事実。2時間半強という長丁場でありながら、とにかく目が離せない。久々のミステリー映画に時間を忘れて食い入って観てしまいましたね。
 もっとも、結構な人数の登場人物を覚えたり、それら人間関係を把握したりと、かなりの情報量が詰まった映画であるため、ヘタすれば初っ端からついていけなくなる可能性も大。目が離せない、というのは要するにちょっとよそ見しただけでわけが分からなくなるくらいのストーリーだということで、事実、僕の隣に座っていた十代のカップルは、映画中盤で揃って気持ちよくお眠りになっておられました。いや、無理もないです。聞きなれないスウェーデン人の名前が山ほど出てくるんだから。「え~とヘンリックがあの人で~、マルティンがあの人で~、アニタがあの人で~・・・」なんて考えてたら瞬く間についていけなくなりますって。
 いや正直、僕自身も数々の取りこぼし見落としはあり、主軸を追うのが精いっぱいだったのは事実で、フィンチャー監督お得意のスピーディーな展開が拍車をかけるもんだから「あ~んフィンチャー待って~」とがんばって後を追い続け、観終わってどっと疲れましたよ。
 『犬神家~』もそうだったが、何回も繰り返して観て人物関係が分かる映画だと思う。というか、それよりもむしろ原作を読んでみたくなる。じっくり原作を読んで、より登場人物の性格や人物の相関をはっきりさせ、より本作を理解したくなる、そんな映画だった。
 とはいうものの、タイトルが『ドラゴン・タトゥーの女』でありながら、リスベットが本筋の一族の話に絡んでくるのはかなり後半の部分で、主人公がリスベットなのかミカエルなのかは、観る人の視点によって変わってくるのかもしれない。
 ちなみにリスベット役のルーニー・マーラがハリセンボンの箕輪はるかとダブって見えてしまったのは気のせいなんだろう、多分。

 てなわけで、最近あまり見かけなかったミステリーものを十分堪能できる見ごたえのある映画でした。鑑賞時はそれなりに気合を入れていきましょう。
 あと最後に一言。モザイクうぜぇ。


【その他】

 本作オープニングでかなりのインパクトを放つテーマソング『Immigrant Song(移民の歌)』は、「ヤー・ヤー・ヤーズ」のフロントマンであるカレンOと「ナイン・インチ・ネイルズ」のトレント・レズナーのコラボ作。
 ちなみに『Immigrant Song』は伝説のロックバンド・レッド・ツェッペリンの名曲でもある。





【2012年度 Myランキング】(2/12時点)

 本作は、本年度のベスト10中1位(暫定)にランクイン。


(ベスト)… ★★★☆以上が基準

  1位:ドラゴン・タトゥーの女 ★★★★
  2位:麒麟の翼~劇場版・新参者~ ★★★☆
  3位:
  4位:
  5位:
  6位:
  7位:
  8位:
  9位:
 10位:
  次点:




(ワースト)… ★★☆以下が基準

  1位:
  2位:
  3位:


<その他ランク外一覧>
ロボジーヒミズALWAYS三丁目の夕日'64




『ドラゴン・タトゥーの女』公式サイトはこちら





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