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「ブレードランナー2049」 ★★★★~明らかな別物だが、これはこれでアリ

※※※ 注意 ※※※

 「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。

 これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2017』の掲載にあたって」

 
明らかな別物だが、これはこれでアリ
★★★★
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(2017年/アメリカ/163分/Blade Runner 2049)

 

【 製作総指揮 】

リドリー・スコット

 

【 監督 】
ドゥニ・ビルヌーヴ
 
【 原作 】
フィリップ・K・ディック

 

【 出演 】
ライアン・ゴズリング
ハリソン・フォード
アナ・デ・アルマス
シルビア・ホークス
ロビン・ライト
マッケンジー・デイビス
カーラ・ジュリ
レニー・ジェームズ
デイブ・バウティスタ
ジャレッド・レト
バーカッド・アブディ
 

 

【あらすじ】

 

 貧困と病気が蔓延する2049年カリフォルニア。労働力として人間が作ったレプリカントは、人類への反乱を目論み社会に紛れ込んでいた。

 違法なレプリカントを取り締まるLA市警の通称“ブレードランナー”であるKは、とある事件を捜査中、かつてブレードランナーとして活躍し、女性レプリカントと姿を消したデッカードを探すことになる。

 その裏では、レプリカント開発に携わるウォレス社が動いており、次第に人類の存亡にかかわる真実と、K自身の存在にもたどり着くことになる―

 

 

【コメント】

 
  相当昔から続編の噂が出ては消え出ては消えの繰り返しで、果たして本当に作る気があるのだろうかとさえ思っていたカルトSF映画の金字塔『ブレードランナー』が、まさに満を持しての公開!いや~これを待ち望んでいた映画ファンは多かったのではないでしょうか。
 とりわけ僕は、それほど『ブレードランナー』にハマったクチではないものの、この一大イベントにハマらないわけにはいかない!ということで、わざわざファイナルカット版のブルーレイをAmazonでポチってまでも前作を復習し、「立川シネマシティ」に足を運んだ次第です。
 いや、行きつけのTSUTAYAで前作をレンタルしようと思ったんだけど、全部レンタル中だったのよね。早く返せよ。
 

 

 
 

明らかな別物だが、これはこれでアリ

 

 いや~これは・・・評価難しいな~。前作の知識は確かに必要ではあるものの、前作の続きと思って観るには明らかな別物と言っていいでしょう。雰囲気から抱えているものから、そのほとんどが明らかに前作とは別のもの。これを有りとするか無しとするかで評価は大きく変わるでしょう。僕の感想としては、これはこれでアリかなと。

 今回は、前作の監督であるリドリー・スコット御大は製作総指揮側に回り、『プリズナーズ』や『ボーダーライン』、今年公開された『メッセージ』など、昨今では最も勢いがある映画監督ドゥニ・ビルヌーヴがメガホンを取っているので、ドゥニ監督の色がかなり濃く反映されていますね。映像はとにかく緻密で繊細でありながらダイナミック、それに音楽がプラスされて見応えはかなり十分。ストーリー展開はかなりスローで、エンタメのようなド派手なアクションは皆無、前作よりもかなり哲学的なものを叩きつけてくるので、163分という長尺に耐えられるかどうかは観る側の判断によるところでしょう。

 前作のファンが観たとしても、今回初めて『ブレードランナー』なるSF映画を観て本作に挑んだ人も、雰囲気が全然違うことにまず驚き困惑することだと思いますが、本作をどう判断するかによって賛否分かれる映画だと思いますね。

 

 

改めて前作の先見性に驚く

 

 先に書いたとおり、本作鑑賞のために僕はわざわざAmazonで前作『ブレードランナー』ファイナルカットのブルーレイをポチって復習しました。なかなかレンタルできなかったから仕方なくというのもありますが、これかこれで手元に持っていても損はない映画なので、豪華版を購入しました。

 改めて前作を観てみると、まるでAIの発達が著しい現代を予見しているかのようなもので、改めてその先見性に驚かされます。思えば、『ブレードランナー』を初めて観たのが高校生の時、映画の魅力にハマり始めていた若かりし僕にとって、とりわけ派手な演出のない『ブレードランナー』は非常に退屈な映画だなーと感じたのを覚えています。それが、30年近くを経て改めてみるとまた違った見方ができて、「アンドロイドの寿命は誰が決めるのか、人間の寿命は誰が決めるのか」という非常に哲学的なテーマを持ったものだと感心しましたね。

 昨今でも、AIの発達が著しい中で、その危険性を指摘する識者もでているので、そういった意味でも見ていて損はない奥深いSF映画です。

 

 

前作は「死」、本作は「生」

 

 前作は、アンドロイドの「死」という部分にスポットが当てられていましたが、それと対比すると本作で描かれているのはアンドロイドの「生」、誕生の物語という感じがします。

 まあここは観る側の解釈の問題なので何とも言えませんが、テーマといい空気感といい、前作と本作はまさに対照的な映画だと思いますね。

 とにもかくにも、ダイナミックで重厚な本作は、別物でありながらも前作に決して負けないテーマと迫力が詰まった続編であると僕は思います。

 

 

 

 

 

【2017年度 Myランキング】(11/5時点)

 

 本作は、本年度の次点にランクイン。

 あれもやってこれもやって・・・

 

(ベスト)… ★★★☆以上が基準

 

  1位:猿の惑星 聖戦記<グレート・ウォー> ★★★★☆

  2位:沈黙 -サイレンス- ★★★★☆

  3位:愚行録 ★★★★

  4位:帝一の國 ★★★★

  5位:三度目の殺人 ★★★★

  6位:ハクソー・リッジ ★★★★

  7位:ジョン・ウィック:チャプター2 ★★★★

  8位:パージ:大統領令 ★★★★

  9位:チア☆ダン ★★★★

 10位:暗黒女子 ★★★★

  次点:ブレードランナー2049 ★★★★

     ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス ★★★★

     銀魂 ★★★★

     

 

  (ワースト)… ★★☆以下が基準

 

  1位:無限の住人 ★☆

  2位:アサシン クリード ★★

  3位:グレートウォール ★★

 

 

<その他ランク外一覧>

本能寺ホテル新宿スワンⅡザ・コンサルタントドクター・ストレンジマグニフィセント・セブンサバイバルファミリーナイスガイズ!咲 -Saki-トリプルX:再起動お嬢さんラ・ラ・ランドスレイブメン特捜部Q PからのメッセージSING シングキングコング 髑髏島の巨神パッセンジャームーンライトゴースト・イン・ザ・シェルハードコアイップ・マン 継承バーニング・オーシャンRANMARU 神の舌を持つ男 鬼灯デスロード編フリー・ファイヤースプリットメッセージブレア・ウィッチおじいちゃんはデブゴンミス・ペレグリンと奇妙なこどもたちドラゴン×マッハ!22年目の告白-私が殺人犯です-NERVE ナーヴ 世界で一番危険なゲームレイルロード・タイガーTAP THE LAST SHOW忍びの国パイレーツ・オブ・カリビアン 最後の海賊人魚姫破門 ふたりのヤクビョーガミカーズ クロスロードモアナと伝説の海東京喰種 トーキョーグールジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章ザ・マミー 呪われた砂漠の王女スパイダーマン:ホームカミングトランスフォーマー 最後の騎士王ペット 檻の中の乙女ワンダーウーマンスキップ・トレース哭声 コクソン新感染 ファイナル・エクスプレスダンケルク散歩する侵略者霊幻道士 こちらキョンシー退治局ベイビー・ドライバーエイリアン コヴェナントひるね姫~知らないワタシの物語~亜人奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガールワイルド・スピード ICE BREAKアウトレイジ 最終章ブラッド・ファーザー人狼ゲーム ラヴァーズゲット・アウトラプチャー 破裂IT イット “それ”が見えたら、終わり

 


 

『ブレードランナー2049』の公式サイトはこちら

 

 

 

 

 

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