「ゴジラキング・オブ・モンスターズ」★★★★☆～怪獣プロレスの大傑作誕生！！！

※※※　注意　※※※

　「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。

　これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2019』の掲載にあたって」

怪獣プロレスの大傑作誕生！！！★★★★☆

（2019年／アメリカ／132分／Godzilla: King of the Monsters）

【　監督　】

マイケル・ドハティ

【　出演　】カイル・チャンドラー
ベラ・ファーミガ
ミリー・ボビー・ブラウン
ブラッドリー・ウィットフォード
サリー・ホーキンス
チャールズ・ダンス
トーマス・ミドルディッチ
デビッド・ストラザーン
渡辺謙
チャン・ツィイー

【あらすじ】

　ゴジラとムートーの戦いから5年後。巨大生物による多大な被害で、研究機関“モナーク”は責任を追及され解体の危機にさらされていた。

　そんな折、科学博士エマが開発した巨大生物との交信ができる装置“オルカ”が、環境テロリストによって奪われる。テロリストの目的は、南極に眠るモンスター・ゼロと呼ばれる巨大生物“キングギドラ”を目覚めさせることだった。

　キングギドラの復活を察知したゴジラも復活、モスラやラドンら巨大生物が世界各地で目覚め、世界の破滅の危機が訪れる―

【コメント】

　さて、今回は日本が生んだモンスター・ゴジラがハリウッドで大暴れする“モンスターバース”の新作を鑑賞。2014年『GODZILLA ゴジラ』、2017年『キングコング髑髏島の巨神』に続く第3弾、これまでの作品が軒並み完成度の高い面白かったので、非常に楽しみにしていた作品であります。

　ということで、さっそく「立川シネマシティ」足を運んだ次第ですが、宣伝効果もあってさすがの人気、全回ほぼ満席という大盛況。運よく良いポジションで鑑賞できました。

　最高、もう最高です！！！かつての東宝が繰り広げた“怪獣プロレス”の大傑作がここに誕生しましたね！！！全編において怪獣たちが大暴れする鳥肌モノの大迫力！ゴジラもハリウッド資本の手にかかればこれほどになるかと感心するとともに、過去の日本製ゴジラへの愛とリスペクトが山盛りに込められた文句なしの最高のゴジラでしたね！これで文句ある観客なんてまずいないでしょう。

　いや正直、人間が演じるドラマ部分については言いたいことはいっぱいあるんです。良くも悪くも往年のハリウッド的ご都合主義な大味なストーリー展開。人間どもについては「何やってんだこいつら？」とツッコみたくなる場面は多々あるし、訳の分からない最新機器やら兵器、世間と逆行して惜しみなくぶっ放される核ミサイル、あれだけしっちゃかめっちゃかなのに全然ケガを負わない人間たち。

　だけどね、ゴジラ・キングギドラ・ラドン・モスラたちの暴れっぷりを観ると、そんなドラマ部分なんてどうでもよくなる。チンケなドラマシーンを帳消しにできるくらいの迫力が本作には詰め込まれているんです。あのテーマ曲とともに雄叫びを上げて登場するゴジラ、三つ首を自在に操ってゴジラに攻撃を仕掛ける悪の化身キングギドラ、トルネードして戦闘機をゴミの如く撃墜していくラドン、光り輝く怪獣界の女王モスラ。どの怪獣も神々しいくらいの存在感と迫力を持っていて、その圧倒的な存在感に鳥肌が立つこと間違いなし。クライマックスの四つ巴の怪獣バトルは、まさに圧巻の怪獣プロレス。「俺がキングオブモンスターだ！」とばかりにゴジラが雄叫びを上げるラストシーンで昇天しますよ。本当に良い終わり方でした。

　とにかくですね、ゴジラやキングギドラの登場シーンやら、“オキシジェンデストロイヤー”やら、エンドロールで流れるモスラのテーマやら、いろんな場面で往年の日本ゴジラへの愛とリスペクトを感じられるシーンが詰め込まれていて、よくぞここまでやってくれたと拍手喝采ものの完成度でしたね！