「貞子」 ★★～いい加減もうやめとけ

※※※　注意　※※※

　「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。

　これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2019』の掲載にあたって」

いい加減もうやめとけ★★

（2019年／日本／99分） 【　監督　】中田秀夫

【　原作　】

鈴木光司

タイド (角川ホラー文庫)

748円

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【　出演　】池田エライザ塚本高史清水尋也姫嶋ひめか桐山漣ともさかりえ佐藤仁美

【あらすじ】

　病院の心理カウンセラーとして働く茉優は、ある時、警察に保護されたひとりの少女を診ることになる。一切の記憶を失くした少女だったが、その周りでは不可解な事件が発生する。

　一方、茉優の弟で動画配信をしている和真は、アクセス数アップを狙い、団地火災の現場に潜入、そこで和真は行方不明になる、

　少女の行動と、弟の行方を捜す茉優の前に、山村貞子の存在が浮かび上がってくる－

【コメント】

　さて、10月の三連休。世界最大級の台風が関東直撃ということで、これは自宅待機だなと、週末に観る映画をTSUTAYAで物色したところ発見したのが本作。

　もはや、日本のホラー映画といえばコレ、誰もが知っている「リング」シリーズのご存じ山村貞子の最新作がレンタル開始。しかしながら、本ブログでも何度かコメントしてますが、実写映画化された「リング」シリーズが好きではない僕にとって、本作も何となく出来栄えに察しがついていたわけですが、それでも池田エライザ目当てに一度は劇場で観に行こうかと心ゆらいだ実績もあり手に取った次第です。

　はい、思ったとおり。クソつまんない。僕は事前に本作の原作である「タイド」を読了していたわけですが、原作ガン無視、美味しい部分だけを切り貼りして破綻しまくった内容、そしていつものテレビから貞子が這い出てくるシーンのようなビジュアル的な怖さに終始した子供だましの映像。ほんと、マジで舐めてんのか？と思うような内容で、マジでもう貞子映画はいい加減やめとけ！と言いたくなる映画でしたね。

　本作で救いだったのは池田エライザと謎の少女役の子が可愛かった、ただそれだけでしょうか。1998年の第1作『リング』から怖がらせ方の手法も変わらず、原作を好きなように弄り倒し、山村貞子というキャラをただただモンスター化させただけのシリーズ。若手女優の登竜門的位置付けにもなってる。原作「リング」が大好きな僕にとって、本シリーズこそ原作レ〇プと呼ぶにふさわしいと思いますね。それでも新作が出るとついつい観てしまう僕もどうかと思いますが。

　そもそも、原作「タイド」自体がさほど面白い小説ではなかったのもありますが、今時の若年層が本作を観て貞子怖ぇー！って感じるのだろうか。僕は歳取ったので、怖さのポイントがよりリアルで、かつ世の中の本質的なことに怖さとロマンを感じるのですが、もしかしたら若い子たちも「お化け出た怖い！」なんて単純なものに怖さを感じないのではないだろうか、とふと思うわけです。

　「リング」シリーズはもうリセットして、原作に忠実な映像化をしてほしいと常々思っている今日この頃です。

【2019年度 Myランキング】（10/12時点）

　本作は、本年度のワースト3中3位（暫定）にランクイン。

　また台風かよ！

（ベスト）…　★★★☆以上が基準

　　１位：ジョーカー ★★★★★

　　２位：アベンジャーズエンドゲーム　★★★★☆

　　３位：ゴジラキング・オブ・モンスターズ　★★★★☆

　　４位：運び屋　★★★★

　　５位：ホテル・ムンバイ ★★★★

　　６位：翔んで埼玉　★★★★

　　７位：ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド ★★★★