「シネマ報告書」は、映画鑑賞後の率直な感想を伝えるため、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれる場合があります。
これから観ようと思っている方は、本報告書の趣旨についてご理解のうえ十分注意してお読みくださるようご了承願います。
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(C)福本伸行 講談社/2020映画「カイジ ファイナルゲーム」製作委員会
福士蒼汰
関水渚
新田真剣佑
吉田鋼太郎
【あらすじ】
2020年の東京オリンピック終了以来、景気が急激に落ち込み、失業率が急増し貧富の差が広がった日本。
そんな中、相変わらず富裕層に搾取され続け底辺の生活を送っていたカイジは、ある日、帝愛グループ企業の社長に出世した大槻と再会、若者を救済するイベント“バベルの塔”に参加し、一攫千金の勝負に挑む。
イベントの主催者である富裕層の東郷は、弱者切り捨ての法案を阻止すべく、カイジらに一攫千金のゲーム“最後の審判”への協力を依頼。帝愛の社長・黒崎と大勝負に挑む―
【コメント】
さあ、2020年一発目の映画鑑賞!その一発目を飾るににふさわしいと見込んだ作品が本作。2009年『カイジ 人生逆転ゲーム』、2011年『カイジ2 人生奪回ゲーム』に続く、実に9年振りとなる第3弾ということで、またあの藤原“カイジ”竜也が観られるぞと非常に楽しみにしていた作品です。
しかも本作、原作ではない完全オリジナルストーリー。原作の福本先生が直接脚本に関わっているということで期待は大。確かに原作の「十七歩」や和也編の「ワンポーカー」じゃ絵面が地味ですからね。
そんなわけで仕事帰りの金曜夜、さっそく「立川シネマシティ」に足を運んだ次第です。
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(C)福本伸行 講談社/2020映画「カイジ ファイナルゲーム」製作委員会
うん、なるほどね。完全オリジナルストーリーとはいえ、まさか東京オリンピック後の近未来設定とは夢にも思いませんでしたよ。バベルの塔やら最後の審判やらドリームジャンプやらゴールドジャンケンやらと、いろいろと新ゲームで楽しませてくれるので映画的にはそれなりに楽しめはしますが、ここまでくるともう僕の知ってるカイジとは全くの別物ですね。考えてみれば前作も前々作も、そもそも原作の男臭いギャンブルギャンブルしたものとは趣が異なりましたから、映画版は別物と考えたほうが良いですね。
そもそものカイジの面白さって、やっぱりギャンブルもさることながら、対戦相手との腹の探り合い・心理戦・自分自身との葛藤を繊細かつ大げさに表現されている部分であって、絵や文字だからこそそれが伝わってくると思うんです。本作を観てて、例えばドリームジャンプは映画では5分程度の長さでしたが、これが漫画になったら半年くらい引っ張るんだろーなーとか、最後の審判なんかは5,6年はかかるだろーなーなんて考えていましたね。ぶっちゃけ、シリーズ通して言えることですが、そんな心理戦という原作の良さが伝わっていないんですよね。単純に演出がヘタクソなのかもしれませんが、そもそもカイジは2,3時間という限られた長さの映画という媒体向きじゃないと思います。やるなら連続ドラマでじっくりと心理戦を描いたほうが絶対に面白いと僕は思いましたね。
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(C)福本伸行 講談社/2020映画「カイジ ファイナルゲーム」製作委員会
とはいえ、散々モノマネされまくった藤原“カイジ”竜也も久しぶりに観られたし、相棒役の関水渚ちゃんがすこぶる可愛らしかったので、2020年一発目としてはまずまずだったかなと。吉田鋼太郎の黒崎も悪くなかったしね。
気になるのは、これで映画版カイジは終わりなのかなと。ちょっと気になってるんですよね、兵藤会長が。今回姿は現しませんでしたが、なんかまだ生きているような感じでにおわせていたので。ヒットすれば『カイジ4』もあるかなという気がしないでもないです。
【2020年度 Myランキング】(1/10時点)
本作は、本年度のベスト10ワースト3ともにランキング外。
悪魔的だぁ~~~!
(ベスト)… ★★★☆以上が基準
1位:
2位:
3位:
4位:
5位:
6位:
7位:
8位:
9位:
10位:
次点:
(ワースト)… ★★☆以下が基準
1位:
2位:
3位:
<その他ランク外一覧>
カイジ ファイナルゲーム
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