「シネマ報告書」は、映画鑑賞後の率直な感想を伝えるため、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれる場合があります。
これから観ようと思っている方は、本報告書の趣旨についてご理解のうえ十分注意してお読みくださるようご了承願います。
(C)SRAB FILMS LYLY FILMS RECTANGLE PRODUCTIONS
ラジ・リ
ダミアン・ボナール
ジャンヌ・バリバール
ジェブリル・ゾンガ
アレクシス・マネンティ
【あらすじ】
ヴィクトル・ユーゴーの名作「レ・ミゼラブル」の舞台であるパリ郊外モンフェルメイユ。そこは、移民や低所得者が住む犯罪地域である。
パリの犯罪防止班に配属となった警官ステファンは、初日のパトロールで複数の犯罪グループが緊張状態にあることを知る。そして、イッサという少年が引き起こした些細な出来事が、大きな騒動へと発展する。
ステファンたちは事件解決へと奮闘するが、事態は取り返しのつかない方向へ進み始める―
【コメント】
3/1は映画が安く観られる日。消費税も上がってしまったので、昔のように1000円ポッキリではないし、もう近隣の劇場の会員にもなって通常でも安く観られるので、もはや1日デーにあまりありがたみはなくなってしまったわけですが、そんな中で観てみようと決めていたのが本作。
かの世界的名作で、2012年に大感動したヒュー・ジャックマンのそれとは全く関係ない代物ですが、たまたま予告で観たのが非常に興味をそそったので、一路「立川シネマシティ」に足を運んだ次第です。
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うむ、なかなかに面白かったです。世界の観光地パリの暗部をリアルに描いたクライムサスペンスでしたね。あのエッフェル塔や凱旋門などの華やかな観光地の裏に潜む貧困層や様々な人種の骨肉の争いが本作で描かれていて、パリという地の見方が変わりましたね。
どこまでがリアルかは定かではないですが、それでもニューヨークのダウンタウンのようなギャングたちが日々争っている日常、オシャレで気品高いイメージとは裏腹な混沌とした現状を本作で知ることができます。ストーリーは派手なシーンも特になく淡々と進んでいきますが、それが逆にリアルさを醸し出していて悪くなかったです。
子どもたちの反乱で警察が右往左往する中で映画が終幕し、中途半端に終わったかのように見えますが、ラストの「レ・ミゼラブル」からの引用で締めくくっているところが、本作を考えさせるところですね。善悪を知らずに成長した大人がまた子供を作り、その子供がまた善悪を教えられぬまま大きくなっていく。このままでは何も変わらないという無限の連鎖を伝えていたのだと思いますね。
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そんなわけで、日本のヤンキーとは比べ物にならないくらいのパリの現状が観られる一本でした。こういったリアルな現状、ほかの地域でももっとありそうですね。観光旅行の際は十分に気を付けたほうがよろしいですね。
【2020年度 Myランキング】(3/1時点)
本作は、本年度のベスト10ワースト3ともにランキング外。
仕事が片付かない。
(ベスト)… ★★★☆以上が基準
2位:ミッドサマー ★★★★
4位:AI崩壊 ★★★☆
7位:
8位:
9位:
10位:
次点:
(ワースト)… ★★☆以下が基準
2位:
3位:
<その他ランク外一覧>
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