Quantcast
Channel: そんなことより恋をしろ
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1593

「ザ・クリエイター 創造者」★★★☆~既存のフォーマットをさらに進化させたSF

$
0
0
※※※ 注意 ※※※

 「シネマ報告書」は、映画鑑賞後の率直な感想を伝えるため、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれる場合があります。

 これから観ようと思っている方は、本報告書の趣旨についてご理解のうえ十分注意してお読みくださるようご了承願います。

『シネマ報告書2023』の掲載にあたって

 
既存のフォーマットをさらに進化させたSF
★★★☆

(C)2023 20th Century Studios

 

(2023年/アメリカ/133分/The Creator
 
【 製作・原案・脚本・監督 】
ギャレス・エドワーズ
 
【 出演 】
ジョン・デビッド・ワシントン

ジェンマ・チャン

渡辺謙

スタージル・シンプソン

マデリン・ユナ・ボイルズ

アリソン・ジャネイ

 


 

【あらすじ】

 

 人間の生活や労働の助けとして開発されたAIは、2075年、ロサンゼルスで核爆発を引き起こし、それから人類とAIの存亡をかけた戦争が始まる。

 しかし人類は、AIを滅ぼすため“ノマド”と呼ばれる兵器を稼働させるアメリカと、それでもなおAIを人類のために開発し続けるニューアジアに分裂してしまっていた。

 元特殊部隊のジョシュアは、人類を滅亡させる兵器を創り出した“クリエイター”と呼ばれるAIを暗殺すべくニューアジアに潜伏していた。

 潜伏先を突き止めたジョシュアたち特殊部隊は、クリエイターが潜伏する場所に乗り込み暗殺をしようとするが、そのクリエイターとは、超進化型AIの幼い少女アルフィーだった。

 アルフィー狙う部隊、アメリカとニューアジアとの戦い、そしていつしか心を通わせ始めたジョシュアとアルフィー。ジョシュアはアルフィーを守るべく逃避行を繰り広げる―

 

 

【コメント】

 

 さて、今回劇場で鑑賞した映画は、人類vsAIのSF超大作である本作。

 僕は確か映画館に置いてるチラシを見て知った作品で、人類vsAIとかまたターミネーターの亜種が登場したのかと感じつつも、チラシがなかなかに煽った宣伝文句で、なんか面白そうだぞとまんまと術中にハマったわけです。

 そんな本作の公開を楽しみにしていた僕は、さっそく「立川シネマシティ」に足を運んだ次第です。劇場もなかなかの入り、この手のSFマニアは飛びつきそうですな。

 

(C)2023 20th Century Studios

 

 うむ、これはなかなかに面白かったです。人類vsAI・ロボット・コンピューターというSFといえば昔から量産されまくっているこのフォーマット。そんな飽きるほど作り尽くされた既存の人類vs機械というフォーマットをさらに進化させた、十分に見応えがあるSF超大作だったと思います。映像的な部分はもちろんのこと、ドラマチックな展開や、そこに垣間見える奥深いテーマも相まって、僕は十分に楽しむことができました。

 そんな僕が感じた本作の感想は以下の3つです。

 

1.既存のフォーマットをさらに進化させたSF

2.しかし感動まではあと一歩

3.自我を持ったAIは生命足り得るか

 

 本作は単純な人類vsAIという構図ではなく、AIを巡った人類vs人類の戦争を描いたもの。核爆弾を落としやがったAIなんてぶっ潰せ!という人類と、核を落とされてもなおAIとの共存を目指す人類。芯にあるのはやはりAIなんだけど、結果的に人類同士の戦争になってしまっているのは皮肉なところだし、実際にあり得そうな世界観。

 ただそこは単純なドンパチのアクションだけに終始するのではなく、AIぶっ潰せ派の一部隊員が年端もいかぬ子供のAIと逃避行を繰り広げることで次第に生まれてくる絆というドラマな部分も多く描かれているので、単なるSFアクションには終わらせないところが本作のキモであり見どころでもあるわけですね。

 

 面白かったのは確かなんですが、この逃避行やドラマ部分が僕的にはやや冗長に感じて若干退屈してしまったのは正直なところ。必要な部分だったかもしれませんけどね、もうちょっと短く出来たんじゃないかなーとも。

 とはいえ、ノマドの壮大さやAIたちのギミックなど、相変わらずCGの見応えは凄いなーと。これだけでも観る価値は十分にありましたね。

 

(C)2023 20th Century Studios

 

 これだけの壮大でドラマチックなSFのテーマって何だったのか。

 スティーブン。ホーキンスやイーロン・マスクなどの著名人はAIの進化に対して警告を発していますが、もしAIが人類の知性を超えてしまったらどうなってしまうのか、本当にAIが自我に目覚めてしまい、本作やターミネーターのような人類や地球の未来を脅かす壮大な戦争になってしまうのではないか。もちろんそんな部分も含まれていると思いますが、僕が思ったのは「自我に目覚めたAIは“生命”足り得るか」ということじゃないかなと。

 

 AIは人間が作った単なるロボット、命なんてあるわけがない。これも一理あるだろうし、誰が作ろうが意思を持った者は生命足り得る。これも一理あるのではないかと感じます。というか、そもそも自我って何なんでしょう、人間はいつから自我に目覚めたんでしょう。

 人生は一度きり、死んだら終わり、という考えもあれば、人間には魂があり、魂は永遠である、という考えもある。魂がないとすれば人間は所詮AIと同じ、肉という機械をまとった単なるロボットに過ぎない。

 人間は生命というものの本当の意味をまだ突き止めていないのではないでしょうか。僕は本作を観てそんな感想を持ちましたね。

 

 

【2023年度 Myランキング】(10/22時点)

 

 本作は、本年度のベスト10ワースト3ともにランキング外。

 仕事はひとつひとつ片づけるしかないですな。

 

(ベスト)… ★★★☆以上が基準

 

  1位:エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス ★★★★☆

  2位:ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー VOLUME 3 ★★★★☆

  3位:ザ・フラッシュ ★★★★☆

  4位:ロストケア ★★★★

  5位:ヴィレッジ ★★★★

  6位:キングダム 運命の炎 ★★★★

  7位:リバー、流れないでよ ★★★★

  8位:イコライザー THE FINAL ★★★★

  9位:ジョン・ウィック:コンセクエンス ★★★★

 10位:インディ・ジョーンズと運命のダイヤル ★★★★

  次点:シン・仮面ライダー ★★★★

     SAND LAND ★★★☆

     アントマン&ワスプ クアントマニア ★★★☆

     

     

 (ワースト)… ★★☆以下が基準

 

  1位:ナイツ・オブ・ザ・ゾディアック 聖闘士星矢 The Beginning ★★

  2位:レジェンド&バタフライ ★★

  3位:忌怪島/きかいじま ★★☆

 

 

<その他ランク外一覧>

非常宣言映画 イチケイのカラスカンフースタントマン 龍虎武師キラーカブトガニルパン三世VSキャッツ・アイ(未)パーフェクト・ドライバー 成功確率100%の女スランバー・パーティー大虐殺FALL フォール#マンホールバイオレント・ナイトシャイロックの子供たちBLUE GIANT湯道別れる決心ミッドナイト・マーダー・ライブフェイブルマンズシャザム!神々の怒りマッシブ・タレントエスター ファースト・キル生きる LIVINGノック 終末の訪問者AIR エアスマホを落としただけなのに(未)search#サーチ2東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編-運命-ナイブズ・アウト:グラス・オニオンTAR ター最後まで行く岸辺露伴 ルーヴルへ行くクリード 過去の逆襲極道統一怪物M3GAN ミーガンワイルド・スピード ファイヤーブーストスパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース大名倒産バビロン東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編-決戦-ホーリー・トイレットPearl パール君たちはどう生きるか65 シックスティ・ファイブオオカミ狩りミッション:インポッシブル デッドレコニング PART ONE逆転のトライアングルトランスフォーマー ビースト覚醒ダークグラスリボルバー・リリープロジェクトX-トラクション(未)ベイビーわるきゅーれ 2ベイビーバービー三茶のポルターガイスト死霊のはらわた ライジング(未)GメンMEG ザ・モンスターズ2呪呪呪 死者をあやつるもの劇場版シティーハンター 天使の涙<エンジェルダスト>ミステリと言う勿れ名探偵ポアロ ベネチアの亡霊ミュータント・タートルズ ミュータント・パニック!沈黙の艦隊BAD LANDS バッド・ランズソフト/クワイエット次元大介(未)おまえの罪を自白しろ映画ネメシス 黄金螺旋の謎ザ・クリエイター 創造者

 


 
 
 

『ザ・クリエイター 創造者』の公式サイトはこちら

 

 

 

 

にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村
 
映画 ブログランキングへ

Viewing all articles
Browse latest Browse all 1593

Trending Articles