「ロスト・フライト」★★★☆～B級でもストレートな面白アクション

※※※　注意　※※※

　「シネマ報告書」は、映画鑑賞後の率直な感想を伝えるため、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれる場合があります。

　これから観ようと思っている方は、本報告書の趣旨についてご理解のうえ十分注意してお読みくださるようご了承願います。

「『シネマ報告書2023』の掲載にあたって」

B級でもストレートな面白アクション★★★☆

マイク・コルター

ヨーソン・アン

ダニエラ・ピネダ

トニー・ゴールドウィン

【あらすじ】

　民間航空機のパイロット・トランス機長が操縦するブレイザー119便は、嵐による落雷を受け、奇跡的にフィリピンのホロ島の森に不時着、トランス機長ほか乗客ら17名はなんとか一命をとりとめる。

　連絡手段がない中、なんとか不時着した場所を連絡するためトランス機長は乗客として輸送中だった凶悪犯ガスパールとともに行動する。

　しかし、ホロ島は反政府ゲリラが支配する無法地帯であり、ゲリラは乗客たちを人質にして金銭を要求する。

　トランス機長とガスパールは人質を救出するために、ゲリラのアジトに足を踏み入れる―

【コメント】

　年の瀬の12月、これから年末年始の目玉作品が続々上映・・・と思いきや、今年はなんだかこれは！という映画が公開されない。なぜだ、なんでだ！ということで、とりあえずネットで評判のよさそうな本作を鑑賞。

　本作はトラブルに巻き込まれたらハリウッド１？のジェラルド・バトラー主演のアクションで、内容的にはB級っぽかったしスルー気味だったんですが、なにやらネットでの評判がよろしいので、だったら観てみようじゃないかと「MOVIX昭島」に足を運んだ次第です。

　いやいや、これは面白かった！B級ではあるものの、王道でストレート、ハラハラドキドキのスリリングなアクションに仕上がっていてことのほか楽しめましたね！テンポも良いし、主人公ジェラルド・バトラーの男気溢れる体を張ったアクションも良い。まるで『ダイ・ハード』を彷彿とさせるような怒涛のパニックアクションに仕上がっていて存分に楽しめました。

　そんな僕が感じた本作の感想は以下の3つです。

１．B級でもストレートな面白アクション

２．パニックの美味しいとこどり

３．無骨な男らしさジェラルド・バトラー

　本作のミソになるのは、冒頭で航空機が襲われる嵐や落雷からの不時着までのパニック映画さながらのスリリングな展開と、不時着したものの今度は現地の残虐なゲリラに襲われ人質となり、そこから脱出するまでの展開という、まさにパニック系映画の美味しいとこどりをしたところ。

　この手の美味しいところどりの作品は得てしてとっ散らかって収集つかなくなってしまうことが多いんですが、本作はそこがうまくまとまっていて、一難去ってまた一難という展開が面白くてハラハラドキドキしながら観ていましたね。

　主演はジェラルド・バトラーですが、本作のミソとなるのが凶悪犯と手を組んで人質を救うという一種のバディムービーとなっている部分。まあ凶悪犯と言いながら意外とマジメなキャラだったのでちょっと肩透かしではありましたが。

　パニックの美味しいとこどりとバディアクションの良さが出ていて、B級アクションの割にはことのほか楽しむことができましたね。