「シネマ報告書」は、映画鑑賞後の率直な感想を伝えるため、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれる場合があります。
これから観ようと思っている方は、本報告書の趣旨についてご理解のうえ十分注意してお読みくださるようご了承願います。

ゲディ・ワタナベ(小日向文世)
ジュリア・ハリマン(早見あかり)
キーオニー・ヤング(立木文彦)
タムリン・トミタ(恒松あゆみ)
【あらすじ】
地球を怪獣の危機から守るヒーロー“ウルトラマン”を父に持つサトウ・ケン。成長し野球のスター選手となったケンは、父親の遺志を継ぎ日本に帰国するが、父親とは疎遠になっていた。
そんな中、怪獣ジャイガントロンと戦うことになるが、それが守っていた赤ちゃん怪獣の世話をするはめになってしまう。
赤ちゃん怪獣の世話に奮闘するなか、ウルトラマンに復讐心を燃やすオンダ博士と戦うことに。
ケンは次第に、自身がウルトラマンであることの使命に向き合っていく―
【コメント】
忙しない一週間の仕事も終わりホッと一息の週末、今回、動画配信サービス「Netflix」にて鑑賞した作品が本作。
ウルトラマンは言わずもがな日本が誇るヒーローとして僕が生まれる前から君臨している作品ですが、今般、Netflixが円谷プロと共同制作しCGアニメとして誕生したということで、TVCMもよく見かけます。
まあでもパッと見、かなりアメリカナイズされたウルトラマンのような気がしてなりませんでしたが、ともあれ日本のヒーローがどうCGアニメとなったのか鑑賞してみた次第です。
うん、アメリカン。予想どおり、かなりアメリカナイズされたウルトラマンでしたね。もはや我々日本人が知ってるウルトラマンでは全くありませんでした。簡単に言えば、ウルトラマンをディズニーが作ったらこうなる、といった感じでしょうか。まあディズニー作品じゃないけど、そもそものハリウッドのアニメのベースがディズニーですからね。
もう別物、ウルトラマンのディテールを借りた全くの別物でした。そこら辺を割り切って鑑賞すれば決して悪い出来ではないと思います。日本人がそこの割り切りを出来るかどうかですが。
そんな僕が感じた本作の感想は以下の3つです。
1.日本人が知っているウルトラマンではない
2.別物と割り切って鑑賞しよう
3.もしかして続編作る気か?
日本のウルトラマンは本当にシンプル。地球防衛軍の一隊員がウルトラマンに変身し数々の怪獣と戦い地球を守る。まあ平成以降はもっとドラマチックなものになっていると思いますが、昭和のウルトラマンは千差万別な怪獣の面白さとウルトラマンの戦いぶりがメインだったわけです。
かたや、本作はそんなシンプルな楽しさを一切廃し、ウルトラマンとしての苦悩や親子の絆という、いかにもアメリカのアニメ映画が好きそうなテーマに置き、主人公の精神的な成長を描いた作品となってます。
地球人の仮の姿がオータニさん並みのスター野球選手という設定、スパイダーマンのような街ぶっ壊しまくりのしっちゃかめっちゃかな戦い方、あろうことかウルトラマンが怪獣の赤ちゃんの子育てに奮闘するというトンデモ展開。カラータイマーとかスペシウム光線とかM78星雲とかも出てくるには出てくるんですが、ウルトラマンという特撮モノにこだわりの強いマニアなら激怒必至、到底受け入れがたいものに違いないです。こんな設定よく円谷プロ受け入れましたなー。
まあとにかく、我々の知っているウルトラマンとは全くの別物と早々に理解し、アメコミヒーロー化されたウルトラマンとして頭を切り替えて鑑賞すれば悪いものではないと思いますよ。
本作のラストシーン、亡き母親からなぜか電話があり、いまM78星雲にいるといる謎の告白で映画は終わりますが、これは要するに続編作りまっせーということなんでしょうね。Netflixも円谷プロも続ける気マンマンということなんでしょう。
ともあれ、本作はあくまで世界配信向けの大幅カスタマイズされたウルトラマンなので、日本人としてのこだわりは一切捨て、これが世界共通版のウルトラマンなんだろうと割り切って観ることをお勧めします。
【2024年度 Myランキング】(6/22時点)
本作は、本年度のベスト10ワースト3ともにランキング外。
よし、業務改革するぞ!
(ベスト)… ★★★☆以上が基準
3位:デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 後章 ★★★★
4位:デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章 ★★★★
9位:カラオケ行こ! ★★★☆
10位:ライド・オン ★★★☆
(ワースト)… ★★☆以下が基準
1位:ハンガー・ゲーム0 ★★
<その他ランク外一覧>
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