賞賛に値する出来の悪さ
★
(★…1点 ☆…0.5点,★5つで満点)

(2008年/日本/Ⅰ…78分,Ⅱ…70分)
『制服サバイガールⅠ&Ⅱ 【DVD・デラックス版】
【 監督 】
金子大志
【 出演 】
飛鳥凛
有末麻祐子
紗綾
鹿谷弥生
秦みずほ
小林万桜
仲村みう
【あらすじ】
女子高生のさくらは、同級生の葵の叔父が経営するテーマパーク
“サバイバルランド”に仲間6人と訪れる。
ゲームやコスプレで楽しむさくらたちだったが、
従業員が突然ゾンビに変貌、さくらたちを襲い始める。
一人また一人と殺されていく仲間を目の当たりにしたさくらは
ゾンビに反撃を開始する―
【コメント】
出来の悪い子ほどかわいい、とはよく言ったもので、
なんでも平均的な平凡なものよりも
いい意味でも悪い意味でも突出したものは印象に残りやすい。
それは映画でも言えることで、
ソツなく作られた映画ほど記憶に残らないものはない。
突出して面白いわけでもなく、かといってそれほどひどいわけでもない。
まあまあ楽しめるけど、2度観ることはない。
個人的には、そんな映画が本当の意味での駄作なのでは?と思う。
しかし、そんな映画が世にありふれているのも事実だ。
そんな中、本作『制服サバイガールⅠ&Ⅱ』(2部作ね)は、
賞賛に値する出来の悪い映画なんですね。
本作は、あまりの作りの酷さに逆に記憶に残った作品なんです。
チープさ、グダグダ感、映像迫力の無さ、学芸会演技、
まるでド素人が作ったような作品で、
「あれ?俺でも映画作れるんじゃね?」と
余計な夢と希望を持つことができるくらいの完成度の低さなんです。
唯一の評価ポイントでありみどころといえば、
Ⅰの主役である飛鳥凛が可愛かったことと、
Ⅱの主役であり同郷でもある仲村みうが可愛かったこと、
あとはサブキャラ紗綾の浴衣姿が可愛かったことくらいだ。
いやマジでそれくらいしか褒めるところが無い。
本作はいわゆる“ホラーアクション”で、
体中にツタが生えた植物系ゾンビが登場するわけだが、
迫りくる恐怖が微塵も感じられず、
可愛い女子高生がひとりまたひとりとゾンビ化されていく中で
エイッエイッってな感じでゾンビを倒していく様は
まさに学芸会レベル。
思わず声を出してツッコんでしまった場面として、
Ⅱにおいて仲村みうがゾンビになりかけの彼氏とH、
尋常じゃない早さでお腹の赤ちゃんが成長。
どう考えても普通の赤ちゃんじゃあないのに
「お前は早くここから逃げて元気な赤ちゃんを産むんだ!」
と彼氏。
いやいや産んじゃいかんだろwww
どう考えてもゾンビが産まれてきますけどwww
とまあ、映画全体がグダグダなら、展開もムチャクチャなわけで。
以上、貶しに貶しまくった『制服サバイガール』だが、
なんだかんだ言っても、こういうのは決して嫌いじゃない。
本当に出来の悪い映画ではあるが、逆にそんなのが愛おしかったりする。
B級C級それ以下のレベルで、面白さなんて全く期待できない映画でも、
「どれくらいつまらないのだろう?」という探究心で観てみたり、
ポスターやDVDのパッケージにあえて騙されてみるのも
映画鑑賞の醍醐味のひとつだと僕は考える。
そんな中からキラリと光るダイヤの原石を見つけられれば
めっけもんなんです。
映画の楽しさは、そんな探究心からも生まれてくるもんなんですね。
【さ行一覧】
[さ]
座頭市 THE LAST ★★☆
サベイランス ★★★
SOMEWHERE ★★★★
さや侍 ★★★☆
猿の惑星:創世記<ジェネシス> ★★★☆
サロゲート ★★☆
三銃士 王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船 ★★
[し]
シャーロック・ホームズ ★★
シャッター アイランド ★★★
十三人の刺客 ★★★☆
白いリボン ★★★
新少林寺 SHAOLIN ★★★★
[す]
酔拳2 ★★★★★
SUPER 8/スーパーエイト ★★☆
スカイライン-征服- ★★☆
ステキな金縛り ★★★☆
SPACE BATTLESHIP ヤマト ★★☆
スペル ★★★☆
[せ]
制服サバイガールⅠ&Ⅱ ★
世界侵略:ロサンゼルス決戦 ★★★
ゼブラーマン ゼブラシティの逆襲 ★★★☆
ゼロの焦点 ★★★☆
[そ]
SAW6 ‐ソウ6‐ ★★☆
ソウ ザ・ファイナル 3D ★★
ソーシャル・ネットワーク ★★★
ソルト ★★★
ゾンビランド ★★★☆
孫文の義士団 ★★★