ゴースト・フライト４０７便　（評価：★★★）

※※※　注意　※※※
　「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
　これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2013』の掲載にあたって」

アジアお化けのウェッティ感は共通？

★★★
（★…1点　☆…0.5点，★5つで満点）

（2012年／タイ／105分／Dark Flight）

【　監督　】
イサラー・ナーディー

【　出演　】
マーシャ・ワタナパーニット
ピーター・ナイト
ジョナサン・サムソン

【あらすじ】

　バンコクからプーケット行のサンセット航空407便。
　かつて墜落事故に遭ったCAのスニーも今は復帰し407便に乗務する。乗客たちを乗せ、いつもと変わらぬフライトになるはずだった。
　しかし彼らが乗り込んだのは、スニーが乗っていた墜落したはずの飛行機。離陸後まもなく、機内で恐ろしい怪奇現象に見舞われ、乗客やCAたちが次々と死んでいく―

【コメント】

　ちょい前にサミュエル・L・ジャクソン主演の怪作『スネーク・フライト』という作品があったが、本作は上空でゴーストどもが大活躍するという、まだまだ日本では馴染みの薄いタイ製のホラー映画であります。
　まあ、なんとなく興味をそそった映画だったので祝レンタルということで借りてきて鑑賞した次第。

　あれなんすかね、タイといい日本といい韓国といい、アジア系のお化けっつーのはウェッティ感に満ち溢れてますね。
　ハリウッドのように、不死身のモンスターがめったくそにヤングどもをぶっ殺していくのと違って、陰湿でジメッとしたゴーストがバァー！っと登場して驚かすのが定番ですよね。これってアジア共通なんでしょうかね。

　ともあれ、本作は基本機内だけの密室劇となっておりまして、展開的にも割と早い段階でお化けが登場しちゃうので、このままラストまで引っ張れるのか？と心配になってましたが、エンタメ精神はしっかり持ち合わせており、なかなか楽しめました。とはいえ、ストーリーに斬新さは特段感じられませんでしたが、バカっぽい展開は観てて飽きません。
　そして、本作で一貫しているのが、“お化けが人を殺さない”という部分で、お化けが原因で精神的に追い詰められた人間同士が殺し合う、というなかなかのテーマ？を持ち合わせており、最後の最後までそれは貫き通されていたのは感心。