サファリ　（評価：★★☆）

※※※　注意　※※※
　「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
　これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2014』の掲載にあたって」

『猛獣大脱走』を思い出した

★★☆

（2013年／アメリカ・南アフリカ／81分／Safari）

【　監督　】
ダレル・ルート

【　出演　】
キム・アーゲツィンガー
ロッキー・マイヤーズ
ロバート・ワトキンス
クロエ・カービィ

【あらすじ】

　一人の少女がアメリカ大使館に持ち込んだビデオカメラ。そこには、消息を絶った旅行者たちのサファリツアーの一部始終が記録されていた。
　南アフリカはクルーガー国立公園のサファリツアーに参加したザックら若者たちは、ライオンを見たい観たいがために禁猟エリアに立ち入ってしまう。そこで車が故障、帰り道もわからず逃げる術もなくなってしまう。
　ライオンやヒョウ、ハイエナ、毒ヘビなど、血と肉に餓えた野生動物に怯えながら必死にその場を離れようとするザックたちだったが、動物たちは虎視眈々と狙いを定めていたのだった―

【コメント】

　え～本作はですね、先にレビューしました『アダム・チャップリン最・強・復・讐・者』と同様、年初めにヒューマントラストシネマ渋谷にて開催された「未体験ゾーンの映画たち2014」で公開された1本でして、僕は『アダム・チャップリン』と本作『サファリ』が特に気になっていた作品だったのであります。
　この度めでたく本作がTSUTAYAの棚に並びましたので、さっそく手に取ってレンタルした次第であります。まあ、完成度なんて全然期待してなかったですし、バカバカしいB級映画でホッとつければいいかなと。ネタにもなるしね。

　その昔、劇場でジャッキー主演の『プロジェクトA』を観に行った際に、同時上映で『猛獣大脱走』というイタリア製のB級ホラー映画を観た記憶がありまして、本作『サファリ』のポスターを見たときに、ふとその作品を思い出したりしてました。舞台は違えど、野生動物が人間を襲うといったシチュエーションが似ていたもので。なかなかのトラウマ作品でしたよ『猛獣大脱走』は。
　で、本作もそんなグロ描写満載の作品に仕上がっているのかと期待していたものの、そこは低予算のB級、残念ながら「うわぁ～」といったシーンはほとんどありませんでした。しかしながら、手法を昨今のホラーの流行であるいわゆる“POV”形式で撮影されており、野生動物に襲われた瞬間にうま～くカメラを乱してやり過ごすといったアイデアが功を奏してますね。
　まあでも、全体的にグダグダ感はあるし、POV独特のドキドキ感もない。POVの割にはキッチリ撮影され過ぎているし、どうでもいい痴話ゲンカも始まるし、意外と野生動物たちが襲ってこないし。
　まあしょうがないよね、そこは。だって所詮はB級作品だしね。