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マッドマックス 怒りのデス・ロード (評価:★★★★☆)

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※※※ 注意 ※※※

 「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
 これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2015』の掲載にあたって」



ヒャッハー!サイコーだぜー!!!

★★★★☆

マッドマックス 怒りのデス・ロード




(2015年/アメリカ/120分/Mad Max: Fury Road)

【 製作・脚本・監督 】
ジョージ・ミラー

【 出演 】
トム・ハーディ
シャーリーズ・セロン
ニコラス・ホルト
ヒュー・キース=バーン
ゾーイ・クラビッツ
ロージー・ハンティントン=ホワイトレイ
ライリー・キーオ
アビー・リー
コートニー・イートン
ジョシュ・ヘルマン
ネイサン・ジョーンズ
ジョン・ハワード
リチャード・カーター
アンガス・サンプソン
メリッサ・ジャファー
ジェニファー・ヘイガン




【あらすじ】

 核戦争により地球は荒れ果て、石油も水も尽きかけた世界。
 元警官の流れ者マックスは、資源を独占し恐怖と暴力で民衆を支配するイモータン・ジョーの軍団に捕えられる。しかし、ジョーの大隊長であるフュリオサが裏切り、“緑の地”を求めてマックスと逃走することになる。
 マックスとフュリオサを捕えようとするジョーとその軍団。マックスたちは緑の地へたどり着けるのだろうか―


【コメント】

 『マッドマックス2』を初めて観たのが、「こんばんは、荻昌弘です」でおなじみだった月曜ロードショー。確か中学3年くらいだったか、柴田恭兵の吹替えだったな。もう遥か昔のこと。その頃はまさに映画に魅了され始めた時期だったので、『マッドマックス2』の面白さにハマった僕はすぐさま1と3を借りて観た記憶があります。結果的に2がいちばん面白かったですけどね。
 そんな遠い昔のシリーズを「なんで今更続編?」なんて思ったのは僕だけではないはず。どうせ過去の栄光を捨てきれないジョージ・ミラー監督が「今一度俺に輝きを!」なんて感じで手ぇ付けちゃったんだろ、と。CGも発達したし、当時とは比べモンにならないド派手でド迫力のアクションなんてごまんと登場しているわけで、今回の4(正確にはリブート)の製作には、過去を汚すことになりかねないと思っていたわけです、当初は。
 ところがどうでしょう。何やら本土アメリカでは評判がとんでもなくよろしいらしく、嫌な予感から一転、ものすごく楽しみな映画として公開を待ちに待っておりました。そしてやっとこさの公開とあって、大スクリーンの3Dで観てやろうというわけで勇んで新宿に足を運んだ次第です。

マッドマックス 怒りのデス・ロード


マッドマックス 怒りのデス・ロード


マッドマックス 怒りのデス・ロード


 ヒャッハー!!!サイコーだぜーーー!!!
 やってくれました、生みの親ジョージ・ミラー。30年間お預け食らった新作製作のうっぷんが見事に爆発しています!2を踏襲しつつもさらに世紀末のイカれた世界観を構築し、しかも昨今の主流であるCGを極力廃し、生の人間、生のカーチェイスでもってスピード感あふれるド迫力アクションを展開し、しかもシンプルなストーリーながら畳み掛けるようなアクションとクライマックスのドラマチックな展開。もう、何も言うことはありません。サイコーの一言。こんなアクション映画が観たかったんです。
 ストーリーはもはやバカでも分かるような超絶シンプルなお話で、冒頭から最後まで車の追いかけっこに終始。しかも“行って来い”というなんじゃそりゃ的な展開。登場人物の紹介そっちのけで冒頭からいきなりヒャッハーなカーチェイスが展開し、息を飲む砂嵐のシーン。やっと一息あったかと思えば追いかけっこ再開。そして一息あってまたまた追いかけっこ再開。全編通してこの繰り返し。しかし、これがいい!ストーリーなんてシンプルでいいのさ。本作の凄さはそういうところじゃない。通常の映画で前置き的にやるキャラ紹介や前段の世界観紹介を、追いかけっこを通して徐々に深掘りしていき、クライマックスのドラマチック展開に共感させる。この手腕はさすが御大ジョージ・ミラーといったところ。そして、この暴力だけが支配する希望なき世界観において、確かに見えてくる“生きる意味”という骨太なテーマ。これがなければ単なる安いアクションになっていたことでしょう。“生”というテーマがあるからこそ、本作が近年稀に見るアクション映画の大傑作へと昇華しているんだろうと僕は思います。うん、ちょっと褒め過ぎたか。

マッドマックス 怒りのデス・ロード


マッドマックス 怒りのデス・ロード


マッドマックス 怒りのデス・ロード


 ひとつだけ難点を言うとすれば、マックスもうちょっと活躍せえよということ。マッドマックスと言いながら、本作で大活躍するのはシャーリーズ・セロン演じるフュリオサで、マックスが彼女のアシストに終始しちゃっていたのはいかがなものか。主役なんだからさー、もうちょっと見せ場あってもよかったんでねーの?
 まあでも、ポジション的には流れ者マックスだから、向かう場所でのいざこざに巻き込まれながらも進むべき道を示すいわば“寅さん”的な役割でもいいのかも知れない。シリーズ化するならね。
 そんなわけで、本作は2015年のナンバー1、いや近年のアクション映画の大傑作であることは間違いないと僕は思ってます。昨今のリブート物では大成功の部類に入るでしょう。監督はまだ未定と言っていますが、噂の“マッドマックス新3部作”、ぜひとも実現してほしいです!


【2015年度 Myランキング】(6/21時点)

 本作は、本年度のベスト10中1位(暫定)にランクイン。
 ついに決定打来たな。


(ベスト)… ★★★☆以上が基準

  1位:マッドマックス 怒りのデス・ロード ★★★★☆
  2位:チャッピー ★★★★
  3位:フォックスキャッチャー ★★★★
  4位:映画 ビリギャル ★★★★
  5位:セッション ★★★★
  6位:プリデスティネーション ★★★★
  7位:ザ・トライブ ★★★☆
  8位:Zアイランド ★★★☆
  9位:イニシエーション・ラブ ★★★☆
 10位:ピッチ・パーフェクト ★★★☆
  次点:シンデレラ ★★★☆
     龍三と七人の子分たち ★★★☆ 
     アメリカン・スナイパー ★★★☆



(ワースト)… ★★☆以下が基準

  1位:極道大戦争 ★
  2位:ソロモンの偽証 後篇・裁判 ★★
  3位:ハネムーン ★★


<その他ランク外一覧>
96時間 レクイエムシン・シティ 復讐の女神神様はバリにいるバンクーバーの朝日激戦 ハート・オブ・ファイトビッグ・アイズジョーカー・ゲームREC/レック4 ワールドエンドANNIE アニーミュータント・タートルズデッドハングマッハ!無限大ソロモンの偽証 前篇・事件AFFLICTED アフリクテッドシェフ 三ツ星フードトラック始めました余命90分の男イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密エイプリルフールズジュピターバードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)ワイルド・スピード SKY MISSION寄生獣 完結編マッド・ナースラン・オールナイトメイズ・ランナー新宿スワン予告犯インド・オブ・ザ・デッドトゥモローランド






『マッド・マックス 怒りのデス・ロード』公式サイトはこちら


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