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「珍遊記」 ★★★~原作の爆発力には及ばないが、バカバカしくて楽しめる

※※※ 注意 ※※※

 「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
 これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2016』の掲載にあたって」



原作の爆発力には及ばないが、バカバカしくて楽しめる

★★★


(C)漫☆画太郎/集英社・「珍遊記」製作委員会



(2016年/日本/100分)

【 監督 】
山口雄大

【 原作 】
漫☆画太郎
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【 出演 】
松山ケンイチ
倉科カナ
溝端淳平
温水洋一
ピエール瀧
板尾創路
矢部太郎
今野浩喜
おおかわら
アイアム野田
田山涼成
笹野高史




【あらすじ】

 旅の途中である僧侶の玄奘は、途中、偶然立ち寄った家のじじいとばばあから、暴れん坊で有名な山田太郎を更生させてほしいと懇願される。
 玄奘は山田太郎の恐るべき力を封じ、一緒に天竺まで旅をすることになるが、旅の途中、太郎に復讐を誓う龍翔に命を狙われるのだが―


【コメント】

 実写化が決定!というニュースを聞いて「マジかよ!?」と驚きまくった本作。
 というか、これにビックリ仰天しない人はいなかったはず。なんといっても、あの伝説の漫画家・漫☆画太郎の強烈な原作を実写化しようというんだから。
 1990年、あの週刊少年ジャンプである意味伝説となった破壊力抜群のあの漫画を果たして実写化できるのだろうか、知っている人ならば誰もがそう思ったはず。と同時に、この本作がかなりの確率を持った地雷映画と思っている人も多いと思います。
 しかしそこは、逆にどんな感じに仕上がっているのかという興味もあり、半ばネタとして「新宿バルト9」まで足を運んだ次第です。
 しかし、ネタがネタなだけに劇場館数は極端に少ないですな。




(C)漫☆画太郎/集英社・「珍遊記」製作委員会



原作の爆発力には及ばないが、バカバカしくて楽しめる

 いや~バカバカしい。いや、良い意味でバカバカしく仕上がっていて、頭空っぽにしてなかなかに楽しめましたよこれ。
 ぶっちゃけて言ってしまうと、原作者・漫☆画太郎の爆発力には遠く及びません。あの空気を実写で表現するなんて、よっぽどの映画監督じゃないと再現なんか不可能です。題材的には原作のほうが凄さが伝わるでしょうが、それでもなんとか原作の持ち味を再現しようという努力は見られますし、こんなバカ映画を観ながら「くだらねぇ~www」なんて感じながら鑑賞するのもオツなもんですね。


笑いは若干スベリ気味・・・

 まあバカバカしい映画として楽しめましたが、冷静に観ると全体的にギャグや笑いがスベリ気味です。
 狙い過ぎているというか、笑かしてやろうという空気がプンプンしていて逆に身構えちゃいますし、笑いのセンスもぶっちゃけ一昔前のネタ。
 もうちょっと今の笑いに変換したり、間をうまく使ったりしたほうがもっと笑えたと思ってなりませんね。


松山ケンイチよ、何処へ行く・・・

 こんな下ネタ満載のバカ映画に出演した役者さんたちもエライの一言。
 玄奘役の倉科カナは、オープニングの第一声がいきなり「チ●コ」でしたからね。そこからなんども繰り出す「チ●コ」発言、役者魂で乗り切っています。
 じじいとばばあ役の田山涼成&笹野高史もよくやるわと逆に感心してしまうし、アイアム野田や矢部太郎、キングオブコメディ今野、板尾などのお笑い陣もGOOD。
 しかし、なんといっても山田太郎役・松山ケンイチ、よくこの役を引き受けたと感服しましたね。原作のイメージとは程遠いとはいえ、劇中ほぼケツ丸出しの素っ裸、放屁しまくりのこの役をやり切った彼を誉めてあげたい。
 しかし、この前はテレビドラマ「ど根性ガエル」のヒロシだったり、最近の松山ケンイチは無謀な役柄が多いですね。いったい何処へ向かっていくのだろうか・・・


松山ケンイチVS温水洋一のバトルは意外な見どころ

 全編通してバカバカしさ満載のおバカ映画ですが、山田太郎と伝説の武闘家・中村泰造役の温水洋一のカンフーバトルは意外にも見応えがあります。
 温水さんは中間とラストにしか登場せず、ほとんどセリフがありませんが、中間で繰り出す酔拳と山田太郎の一騎打ちは迫力満点。二人とも武術の心得があるんじゃないかと思ってしまうくらいの香港映画顔負けのバトルを見せていましたね。
 温水さんのあのキャラ、大好きです。


なんだかんだいって豪華な参加ミュージシャンたち

 本作のために曲を提供したミュージシャンたちも豪華。
 もともと漫☆画太郎にCDジャケを書いてもらっていたマキシマムザホルモンがバトルソングとして曲を提供しているし、主題歌・エンディング曲にRIP SLIMEが2曲も提供。
 二組とも本作の原作と漫☆画太郎をリスペクトしているようで、改めて原作者のカリスマ性?を感じさせますね。




(C)漫☆画太郎/集英社・「珍遊記」製作委員会



【2016年度 Myランキング】(2/28時点)

 本作は、本年度のベスト10ワースト3ともにランキング外。
 薬はよう効きますな。


(ベスト)… ★★★☆以上が基準

  1位:オデッセイ ★★★★
  2位:さらば あぶない刑事 ★★★★(思い出補正あり)
  3位:ヘイトフル・エイト ★★★☆
  4位:
  5位:
  6位:
  7位:
  8位:
  9位:
 10位:
  次点:
     
     


(ワースト)… ★★☆以下が基準

  1位:X-ミッション ★★☆
  2位:信長協奏曲 ★★☆
  3位:


<その他ランク外一覧>
ブリッジ・オブ・スパイザ・ウォーク残穢-住んではいけない部屋-白鯨との闘いスティーブ・ジョブズドラゴン・ブレイドゾンビスクール!珍遊記






『珍遊記』公式サイトはこちら




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