「ジェイソン・ボーン」　★★★～「ボーン」シリーズにノれなかった人間の感想

※※※　注意　※※※

　「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。　これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2016』の掲載にあたって」

「ボーン」シリーズにノれなかった人間の感想★★★

(C)Universal Pictures （2016年／アメリカ／123分／Jason Bourne） 【　監督　】ポール・グリーングラス【　出演　】マット・デイモントミー・リー・ジョーンズアリシア・ビカンダーバンサン・カッセルジュリア・スタイルズリズ・アーメッドアトー・エッサンドースコット・シェパードビル・キャンプビツェンツ・キーファースティーブン・クンケン

【あらすじ】

　CIAの監視網から姿を消したジェイソン・ボーンは、ギリシャのアテネで裏社会の格闘技で生計を立てていた。

　ある日、ボーンのもとにCIAの元同僚のニッキーが現れる。彼女は、ハッキングによりCIAが世界を監視・操作するために極秘プログラムを始動させたこと、そしてボーンにまつわる真実を告げる。

　ボーンは真相を追うため再び動き始めが、CIA長官のロバートとエージェントのリーは、ボーンを容疑者として追跡する―

【コメント】

　さて、2002年公開『ボーン・アイデンティティ』、2004年『ボーン・スプレマシー』、そして2007年『ボーン・アルティメイタム』と、近年のアクション映画の快作として名を轟かせた「ボーン」シリーズが、9年の歳月を経て待望の復活です。まあ、2012年に『ボーン：レガシー』なんて番外編もありましたが。やっぱり、マット・デイモンのボーンを観たい！という観客の要望に応えた新作です。

　しかしながら、正直僕はこの「ボーン」シリーズにいまいちノれなかった輩なもので、スルーしようかなとも思っていたのですが、やっぱり話題作だし観ておいて損はないということで、今日も夜の「立川シネマシティ」に足を運んだ次第です。

(C)Universal Pictures

「ボーン」シリーズにノれなかった人間の感想

　うむ、ストレートなアクション、面白かったです。冒頭からクライマックスまでサスペンスフルな展開の連続、そしてスピーディなアクション。これぞジェイソン・ボーンの醍醐味といったところです。

　前３部作ではどこか幼顔だったジェイソン・ボーンことマット・デイモンも、９年を経た本作では無骨でマッチョな男前に様変わりしていて映画全体もビシッと引き締まっているし、今回はボーンの父親にまつわる謎を絡めたCIAとの攻防ということで、息をもつかせぬスリリングな展開で、アクション映画の醍醐味をすべて詰め込んだ感じで時間を忘れさせます。そして、ラストの爽快感は最高に気分が良い。ジェイソン・ボーンカッコええ！と思わせます。

　前３部作にノれなかったとはいえ、確かにこの醍醐味は味わっているので、本作でもこの味が色褪せないというのはさすがといったところです。

日本よ、これがトミー・リー・ジョーンズだ！

　本作の言わば敵役で登場するCIA長官ロバートことトミー・リー・ジョーンズ。日本では缶コーヒーの宇宙人でお茶の間に認知されていることと思いますが、そもそも彼は熟練バリバリのハリウッドアクターなわけで、本作では改めて彼の凄味を堪能することができます。

　今や缶コーヒーのCMに１０年も出演し続けていることに驚きを隠せませんが、本来賞にノミネートされるくらいベテラン俳優なので、本作でトミー・リー・ジョーンズというアクターの素晴らしさを再確認するのも一考です。

主題歌がカッコいい！Moby「Extreme Ways」

　「ボーン」シリーズではおなじみの主題歌であるMoby「Extreme Ways」。

　本作のエンディングでも絶妙のタイミングで流れてきます。カッコいいです。