「マネーモンスター」　★★★～可も不可もないジョディ・フォスター監督

※※※　注意　※※※

　「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。　これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2016』の掲載にあたって」

可も不可もないジョディ・フォスター監督★★★

（2016年／アメリカ／99分／Money Monster）【　監督　】ジョディ・フォスター

【　出演　】ジョージ・クルーニージュリア・ロバーツジャック・オコンネルドミニク・ウェストカイトリオーナ・バルフェ

【あらすじ】

　アメリカの人気財テク番組“マネーモンスター”のパーソナリティーを務めるリー・ゲイツは、プロデューサーのパティの指示を無視した軽妙なアドリブで看板スターとなっていた。

　ある日、生放送にカイルという男が銃を持って現れ、マネーモンスターのせいで全財産を失ったとしてリーを人質にし番組をジャックする。

　リーろパティらは必死の説得を試みるが、話をしていくうちに株価操作の陰謀が明るみになっていく―

【コメント】

　11月も半ばに突入し、歳とともに光陰矢の如しを実感している今日この頃ですが、2016年映画鑑賞も締めの時期となり、いろいろと観ていない映画を総ざらいしておこうと手に取ったのが本作。

　本作は、名女優ジョディ・フォスターの監督作品ということで、劇場公開時ちょっと気にはなっていたものの結局は観に行くことなく、いつものTSUTAYAにて手に取った次第です。

　うん、まあまずまずですね。ジョディ・フォスター監督と謳いつつも可も不可もなくといったところですかね。まあ、ジョディ・フォスター監督だからこうじゃなくてはいけない、といったイメージは特にないんですが。

　映画としては、小難しい内容ではないサスペンスフルなエンタメに仕上がっていて、ムダな贅肉なくテンポよく進む。上映時間も99分とコンパクトにまとめられているので、とても観やすく楽しめる。ただ、ジョディ・フォスターというネームバリューに意味はあったのか？と言われれば？？？といったところ。ぶっちゃけ、特段の特徴がないエンタメ映画なので。

　ジョディ・フォスターは本作を通して何が伝えたかったのか？どういったテーマがあるのか？といったところに落ち着くでしょうね。こういった金融系映画は、『ウォール街』のようなその時代の背景を映し出しているものと思うので、本作では電子マネーの危険性と、それを巧みに利用した株価操作というのをテーマにしてるんじゃないかと思われます。ちょっと金融系には疎いんで何とも言えませんが。

　それにしても、あくまでエンタメに徹しているので楽しめる反面、それほどのテーマ性も感じられなかったので、ジョディ・フォスター監督としてはあまりにも小粒な感じだったのは否めないところです。