「ドラゴン×マッハ！」　★★☆～クライマックスだけが見どころ

※※※　注意　※※※

　「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。

　これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2017』の掲載にあたって」

クライマックスだけが見どころ★★☆

【　出演　】トニー・ジャーウー・ジンサイモン・ヤムルイス・クーマックス・チャン

【あらすじ】

　潜入捜査官チーキットは、香港で闇の臓器売買をしているホンを追っていたが、正体がばれてしまい、拠点であるタイの刑務所に監禁されてしまう。

　刑務所所長に執拗に暴行されるチーキットを見て、正義感の強い看守チャイは、臓器移植が必要な愛娘の入院費を所長に工面してもらっているため、非道な行為を見て見ぬ振りするしかなかった。

　しかし、チーキットが娘の適合ドナーだと知り、彼を救うためチーキットとともに戦いを挑む―

【コメント】

　さて、今回も週末はウチに引き籠りレンタルで映画観賞しようかと、いつものTSUTAYAでDVDを物色していたところ目に留まったのが本作。

　カンフーアクションには目がない僕としては、これを観ないわけにはいかない。しかも、ついにタイのアクションスター、トニー・ジャーが香港映画に出演、カンフーとムエタイの一騎打ちということでとにもかくにも真っ先に手に取り鑑賞した次第です。

　うーん、ちょっと期待はずれだったなー。お目当てのカンフーVSムエタイのバトルは申し分ないものの、全体のストーリー展開がパッとしない、というかぶっちゃけよく分からない。よく分からないまま、怒涛のクライマックスのバトルアクションに突入したという感じ。正直、クライマックスだけが見どころといっても過言ではない。全編通して迫力のバトルも少なかったしね。ちょいと残念。

　本作の主演はトニー・ジャーというよりも、ヤク中の潜入捜査官役ウー・ジンのほうでしょうね。トニー・ジャーは彼の相棒役といった位置付けなので、思ったほどムエタイの見せ所がありません。まあそれでもクライマックスのトニー＆ウーと所長とのバトルアクションはさすがの香港ムービーといった感じ。見せ方がうまい。所長役のマックス・チャンも甘いマスクで華麗でメチャクチャ強い。先に観た『イップ・マン継承』でも見事なカンフーを見せていましたね。アクロバチックなウー・ジンと華麗なマックス・チャン、そしてパワフルなトニー・ジャーの三つ巴のバトルは見応えありです。まあ、見どころはそこだけでしたけどね。

　ちなみに本作、原題の『殺破狼Ⅱ SPL2』（サッポーロンと言うらしい）の名のとおりパート2の位置付けで、前作は2005年のドニー・イェンとサモ・ハンによる『SPL 狼よ静かに死ね』という映画ですが、本作とのつながりは直接ないようで、前作を観ていなくても鑑賞可能。逆に僕は前作を観ていないので、これをきっかけにTSUTAYAで前作を探してみようと思っております。