「スパイダーマン：ホームカミング」　★★★～サム・ライミ版超えられず

※※※　注意　※※※

　「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。

　これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2017』の掲載にあたって」

サム・ライミ版超えられず★★★

【　出演　】トム・ホランドマイケル・キートンジョン・ファブローゼンデイヤマリサ・トメイロバート・ダウニー・Jr.

【あらすじ】

　アイアンマンことトニー・スタークから能力を見出され、認められてアベンジャーズの仲間入りを果たそうと奮闘するスパイダーマンこと高校生のピーター・パーカー。

　ある日、闇の武器商人の存在を知ったピーターは、スタークの忠告も聞かず彼らに立ち向かおうとするが、ヒーローとしての資質を問われることになる―

【コメント】

　夏だ！帰省だ！夏休みだ！

　というわけで、実家・盛岡に1週間の連続休暇で帰省した僕ですが、ここでも趣味の映画鑑賞は忘れず、さっそく三度目のリブート作品であり、いよいよ「アベンジャーズ」シリーズへと組み込まれた本作を観に行った次第。

　しかし、盛岡も東京も雨の毎日ですな～。それでもめげずに、「盛岡フォーラム」へ足を運んできました。

サム・ライミ版超えられず

　うん、なるほどね。しっかりとマーヴェルの世界に組み込まれたようです。これでようやく本当の意味でスパイダーマンもアベンジャーズの仲間入りといった印象です。

　しかしながら、僕的にはサム・ライミ版の「スパイダーマン」３部作を超えていないという印象。ぶっちゃけ、サム・ライミ版のほうがドラマチックで青春していたし、対決するヴィランたちの個性も強烈だった。もっと言ってしまうと、２度目のリブート版「アメイジング・スパイダーマン」シリーズをも超えていない。本作は、本当にアベンジャーズに組み込むためだけのピースのひとつといった感じで、非常にライトなスパイダーマンといった印象を受けましたね。

　本作の主軸は、まだまだ若くて血気盛ん、考え方がまだまだ甘く勢いだけで事を進めようとするヒーローが、ひとつの戦いで少しだけ大人に成長するといった物語で、これまでの青春要素はふんだんに踏襲しているものの、両親とのドラマチックな展開や親友と戦わなくてはいけないヒーローとしての葛藤、甘酸っぱい恋愛模様などはほぼ皆無。本作にアイアンマンも登場しているとおり、本当にアベンジャーズに組み込むためだけの単独作品といった感じですかね。

　良いか悪いかはともかく、ドラマチックな要素を廃してしまったのはちょっともったいないな～と感じますね。

内容もキャラも弱い

　ぶっちゃけて言ってしまうと、内容もさることながら、本作に登場したキャラたちも全体的に弱いなーといった印象ですね。

　ピーター・パーカー役のトム・ホランドがまだまだ垢ぬけてない印象を受けたし、彼を取り巻く友人や好きな女の子すらも地味。敵役のマイケル・キートンもイマイチヴィランっぽい印象がない。ましてや、好きな子のお父さんだったなんてうまく出来過ぎてるなーと。

　スパイダーマン・スーツもぶっちゃけ、前のほうが良かったな～。どうにも本作のスーツはピッカピカの一年生過ぎてコスプレ感が否めない。

　まあ、これからアベンジャーズたちとどんどん絡んでいくんでしょうから、これからの成長に期待といったところでしょうかね。

MCUはまだまだ続く・・・

　そんなわけで、満を持してスパイダーマン、MCUに組み込まれるの回だった映画でしたが、これからもまだまだMCUの世界は展開していくようです。

　2017年　『マイティ・ソーバトルロイヤル』

　2018年　『ブラックパンサー』

　2018年　『アベンジャーズインフィニティ・ウォー』

　2018年　『アントマン＆ワスプ』