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「検察側の罪人」 ★★★~事実は作り上げられる

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※※※ 注意 ※※※

 「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。

 これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2018』の掲載にあたって」

 
事実は作り上げられる
★★★
(C)2018 TOHO/JStorm
 
(2018年/日本/123分
 
【 脚本・監督 】
原田眞人
 
【 原作 】
雫井脩介
【 出演 】
木村拓哉
二宮和也
吉高由里子
平岳大
大倉孝二
八嶋智人
音尾琢真
大場泰正
谷田歩
酒向芳
矢島健一
キムラ緑子
芦名星
山崎紘菜
松重豊
山崎努
 

 

【あらすじ】

 
 尊敬する東京地検刑事部のエリート検事・最上のもとで働くことになった新米検事の沖野。
 二人は、とある老夫婦の殺人事件を担当することになり、最上は複数いる容疑者の中から、すでに時効を迎えた未解決殺人事件の最重要容疑者であった松倉という男に狙いを定める。松倉は、かつて最上が可愛がっていた女子高生の由季を殺害したと思われる容疑者だった。
 松倉は犯行を否認し続けるが、最上は松倉を犯人に仕立て上げようとし、沖野は最上のやり方にご門を抱き始める。
 そんなとき、真犯人と思われる弓岡という人物が浮かび上がり、最上は禁断の行動に出る―
 
 

【コメント】

 

 さてさて、夏のイベントである実家帰省も終わり、夏の山場を越え、またいつもの日常に戻ったものの、まだまだ酷暑が続いている今日この頃。久々のレイトショーとして前々からちょいと気になっていた本作をチョイス。

 本作のために、我らがキムタクはとにかくいろんなバラエティ番組に出演し宣伝しまくっていて、SMAP解散の負のイメージを払拭する意図もあるのかと感じたり感じなかったり。

 ともあれ、キムタクのその意気に応えるべく、さっそく「立川シネマシティ」に足を運んだ次第です。

 

 

(C)2018 TOHO/JStorm

 

 

詰め込み感はあるがまずまずの面白さ

 

 うむ、なるほど。いろんな要素を詰め込んだ駆け足感は否めないものの主軸はしっかりと見せる、検事という職業の暗部を描いた、まずまずの面白さの作品だったと思います。

 凄腕の健司・最上と新米検事・沖野が手掛ける老夫婦の殺人事件を主軸に、しょっぱなからかなりのテンポで情報を叩きこんでくる。最上の人物像、親友の議員との関係、過去の因縁。とにかく情報がダダっと流れ込んでくるので、正直覚えるのに一苦労。この情報がストーリーにどこまで食い込んでくるのか心配になるが、主軸はあくまで老夫婦を殺害した犯人の追い込み。そこに犯人とおぼしき松倉なる気味の悪いオッサンと、忘れられない最上の過去との因縁が絡んでくる。正直、議員の話はいらなかったんじゃないかと感じましたけど。

 ストーリーは実に淡々と進みますが、中弛みすることなく見せるので飽きは来ない。しかしながら、説明不足な部分も多々あり、詰め込み感は否めないところ。スッキリしない終わり方でもあるので、エンタメとして観てはいけないシロモノであることは間違いないです。

 

 

一皮むけたか?キムタクVS二宮の対決

 

 本作の見どころは、なんといってもキムタクと嵐・二宮の初共演による対決。同じジャニーズなのに競演がないというのも珍しいと思いますけども。

 キムタクの演技といえば、昔からどんな役を演じても「チョ待てよ」節の口調が抜けない一本調子な感じがほとんどですが、本作でちょっと一皮むけたか?と感じるようなシュッとしたエリートで凛々しいスタイルを演じていましたね。まあキムタクも御年45歳、アラフィフですよアラフィフ。演技もステップアップする必要があるわけで、本作はキムタクにとって挑戦だったんじゃないでしょうか。それでもやっぱりイケメンくん、「相変わらずカッコイイね~」と感じることは間違いないでしょう。

 対する二宮君も先輩に負けていない。さすがの男優賞受賞者、ベビーフェイスながらスカしたり怒鳴り散らしたりと容疑者を追い詰める演技は迫力あります。ファンならば、この二人の競演だけでも観る価値はあるでしょう。

 

 

事実は作り上げられる

 

 結局のところ、本作で言わんとしていることはなんだったのか、というところに行きつくと思います。

 僕は相変わらず原作未読なので、本作の最大のテーマは分かりかねますが、僕が感じたのは「事実は作り上げられる」ということ。ひとつの事件にかかる事実は、結局のところ検事や弁護士などの第三者によってストーリーが構築される。世の中の事実とはこういうものだ、といいたいのか、こんな決着の仕方で果たして良いものか、本当の真実を見逃して良いのか、といいたいのかもしれません。

 極論を言ってしまえば、事実はいかに真に迫っているか、破綻なく他人が納得するか、そのストーリー構築と説得力にかかっているということで、真実なんてどうでもいいと言っているんじゃないかと感じますね。

 ラストの沖野の叫びは、真実を闇の中に葬る検事という仕事に対するジレンマだったかもね、と僕は思います。

 

 

(C)2018 TOHO/JStorm

 

 

【2018年度 Myランキング】(8/25時点)

 

 本作は、本年度のベスト10ワースト3ともにランキング外。

 夏の山場は終わっても酷暑。

 

(ベスト)… ★★★☆以上が基準

 

  1位:孤狼の血 ★★★★☆

  2位:アベンジャーズ インフィニティ・ウォー ★★★★☆

  3位:デッドプール2 ★★★★

  4位:万引き家族 ★★★★

  5位:カメラを止めるな! ★★★★

  6位:シェイプ・オブ・ウォーター ★★★☆

  7位:空飛ぶタイヤ ★★★☆

  8位:インクレディブル・ファミリー ★★★☆

  9位:いぬやしき ★★★☆

 10位:リメンバー・ミー ★★★☆

  次点:悪女 AKUJO ★★★☆

     グレイテスト・ショーマン ★★★☆

     レディ・プレイヤー1 ★★★☆

     

     

  (ワースト)… ★★☆以下が基準

 

  1位:パンク侍、斬られて候 ★

  2位:ザ・リング リバース ★☆

  3位:未来のミライ ★★

 

 

<その他ランク外一覧>

キングスマン ゴールデン・サークルジオストーム咲 Saki 阿知賀編 episode of side-A祈りの幕が下りる時デトロイト羊の木マンハントスリー・ビルボードサニー/32今夜、ロマンス劇場でブラックパンサー15時17分、パリ行き去年の冬、きみと別れちはやふる-結び-マザー!トレイン・ミッションレッド・スパローダンガル きっと、つよくなるパシフィック・リム アップライジングラプラスの魔女ランペイジ 巨獣大乱闘フラットライナーズ恋は雨上がりのように戦狼/ウルフ・オブ・ウォー勝手にふるえてろDESTINY 鎌倉ものがたり探偵はBARにいる37 WISH セブン・ウィッシュネイビーシールズ ナチスの金塊を奪還せよ!ダークタワーハン・ソロ スター・ウォーズ・ストーリー不能犯ジュラシック・ワールド 炎の王国人狼ゲーム インフェルノガーディアンズジュマンジ ウェルカム・トゥ・ジャングルミッション:インポッシブル フォールアウト検察側の罪人


 

『検察側の罪人』の公式サイトはこちら

 

 

 

 

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