「銀魂２掟は破るためにこそある」　★★★☆～勢い任せの続編だから勢いで劇場へ！

※※※　注意　※※※

　「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。

　これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2018』の掲載にあたって」

勢い任せの続編だから勢いで劇場へ！★★★☆

空知英秋

銀魂―ぎんたま― 74 (ジャンプコミックス)

475円

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【　出演　】小栗旬
菅田将暉
橋本環奈
柳楽優弥
三浦春馬
窪田正孝
吉沢亮
勝地涼
夏菜猿飛
長澤まさみ
岡田将生
ムロツヨシ
キムラ緑子
佐藤二朗
堤真一
中村勘九郎
堂本剛

【あらすじ】

　宇宙からやってきた“天人（あまんと）”の台頭と廃刀令により、侍の衰退の一途を辿っている江戸時代末期。

　毎度金欠で家賃が払えないかぶき町の便利屋“万事屋銀ちゃん”を営む坂田銀時と、彼のもとで働く志村新八と神楽は、アルバイトでキャバクラや床屋で働くが、征夷大将軍の徳川茂茂の相手でてんてこ舞いに。

　一方、街の平和を守る真選組では、土方十四郎のライバルである伊東鴨太郎の内紛により危機に直面していた。そして、その裏では、高杉晋助率いる騎兵隊が暗躍していた―

【コメント】

　劇場を爆笑の渦に巻き込んだ昨年の邦画№1ヒット『銀魂』からわずか1年、大ヒットにあやかってさっそく作られた続編が公開！ということで、銀魂ファンの僕としては非常に楽しみにしていた映画です。原作はいよいよあと数回で最終回を迎えるようですけどね。

　続編製作の決定時、主演の小栗君は続編製作をかなり渋っていた記憶がありますが、なんだかんだでノリノリの彼の雄姿を拝見すべく、やっぱりこれは大ハコの劇場で観客みんなで笑いを共有すべきと「新宿ピカデリーに足を運んだ次第です。

　案の定、劇場は満員御礼。かろうじて最前列の確保することに成功しましたが、やっぱり最前列は厳しいですな。

勢い任せの続編だから勢いで劇場へ！

　いやいや笑った笑った。今回も笑わせていただきました。場内は爆笑に次ぐ爆笑の連続、見ず知らずの観客とこれほど笑いを共有できる映画を観られて楽しい限り。十二分に楽しませてもらいました。

　勢い任せで作った続編にもかかわらず、銀魂の世界観を再現しつつ、ギャグ映画を作らせたら右に出る者はいないほど今ノリにノッている福田雄一監督の手腕が見事に融合し、相変わらずの悪ふざけ全開、アクション全開、根性全開でお腹いっぱい。これはとにかく勢いで劇場で出向いて鑑賞すべきです。劇場へ足を運んで、大勢の観客たちと大笑いして一体感を堪能するにふさわしい映画ですね。

今回も面白い！真選組動乱編と「将軍かよー！」

　続編である今回のエピソードは、シリアス回屈指の名作「真選組動乱編」を主軸に、ついにあの“将ちゃん”こと徳川茂茂が登場、ハズレなしの将軍ネタギャグエピソードを盛り込み、笑いを誘い込む。

　冒頭からワーナー・ブラザース提供を3回も繰り返す悪ふざけ開始から、将ちゃんのキャバクラネタと床屋ネタで一気に笑いを誘い込む。そこに交差させる真選組内紛のシリアスな展開から、またもや使った千年ネタ、ブラックジャックネタ、猫バス（アライグマです）ネタなどの小ネタを挟みつつ、怒涛のカーチェイスアクション、銀ちゃんVS河上万斉のタイマン勝負まで、休むことなく一気に駆け抜ける。そして、エンディングの踊る大捜査線ネタでまた悪ふざけで終わるところはなんとも銀魂らしい。

　前作からわずか1年という短いインターバルでありながらも、笑いのクオリティはそのまま、アクションも手を抜かない迫力で、銀魂の世界観を崩さない作りは非常によかったと思います。

銀魂だからこそできるキャラの無駄遣い

　今回はとにかくキャラクターが大渋滞。お馴染みの銀ちゃん、新八、神楽はいわずもがな、真選組動乱編なので、近藤、土方、沖田、そして山崎までもが出ずっぱりの状態。そこに、ヅラやエリザベス、初登場の将軍や松平、土方のライバル伊藤が登場してさらに盛り上がり、再び騎兵隊の高杉が登場して、そこに新たなる敵である河上万斉が登場する。

　さらに出番は少なかったもののお妙さん、源外、初登場のお登勢さんや猿飛あやめなど、とにかく隅から隅までお馴染みのキャラが登場してて、原作ファンならば大喜び確実です。

　このキャラすべてが名の知れた役者陣が演じているという贅沢さがまたすごい。小栗旬、菅田将暉、橋本環奈（心なしか前作よりも太った気が・・・）、岡田将生、柳楽優弥、中村勘九郎、吉沢亮、三浦春馬、勝地涼、堤真一、堂本剛、窪田正孝、長澤まさみ、夏菜、ムロツヨシ、キムラ緑子、佐藤二朗・・・。なんだこのラインナップは！一体どんな超大作なんだ！と言わんばかりの役者陣。この役者陣が揃いも揃って悪ふざけを全力で演じているという贅沢さ。福田雄一監督の人望が伺える豪華ラインナップですな。

　とにもかくにも、役者たちが「俺は一体何をやってるんだろう・・・」と冷静にならないうちに『銀魂３』の製作を心待ちにしております！