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エイプリルフールズ (評価:★★★)

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※※※ 注意 ※※※

 「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
 これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2015』の掲載にあたって」



上手く整合性は取れているけど・・・

★★★

エイプリルフールズ




(2015年/日本/120分)

【 監督 】
石川淳一

【 脚本 】
古沢良太

【 出演 】
戸田恵梨香
松坂桃李
ユースケ・サンタマリア
菜々緒
戸次重幸
宍戸美和公
小澤征悦
大和田伸也
寺島進
高橋努
浜辺美波
山口紗弥加
高嶋政伸
りりィ
岡田将生
生瀬勝久
千葉雅子
小池栄子
窪田正孝
矢野聖人
浦上晟周
千葉真一
古田新太
木南晴夏
滝藤賢一
富司純子
里見浩太朗




【あらすじ】

 2015年4月1日、エイプリルフールの日。
 対人恐怖症の清掃員・新田あゆみと一夜限りの関係を持った天才外科医・牧野亘、リムジンに乗りデートを満喫する櫻小路夫妻、ヤクザに誘拐された小学生の少女・理香、それぞれの嘘が絡み合い、最高の奇跡を起こす―


【コメント】

 始まりました新年度、部署も変わり心機一転の僕ですが、年度末に休日出勤しまくったので「せめて1日ぐらい休ませろや!」と会社に訴え出た結果、本当に1日だけしかもらえなかったこの日に鑑賞したのが本作であります。
 当初ももクロの『幕が上がる』にしようかと思ってたんですが、時間的な関係から急遽本作に乗り換えた次第です。まあ、またフジテレビが総力を上げたのかどうかは定かではありませんがずいぶんと宣伝してたし、あの「リーガルハイ」の脚本家が書き上げた物語ならば外しはしないだろうと観てみたわけです。

エイプリルフールズ


エイプリルフールズ


エイプリルフールズ


 うん、まあ手堅い感じで悪くなかったです。うまく整合性も取れていたし。
 本作は、いろんな登場人物が“エイプリルフール”という日に繰り広げるコメディタッチのいわゆる群像劇(グランドホテル方式)というもので、それぞれが独立したストーリーでありながらもある一部分でそれが繋がっているという脚本の妙が見どころなわけです。「なるほど、そこで繋がっているのか」とニヤリとするわけですね。さすが「リーガル・ハイ」の脚本家なだけにお話は気疲れすることなくライトな感覚で観られるし、それぞれの物語も面白くうまーく繋げられている。脚本をよく練った感じが見受けられますよ。
 キャストも豪華で、松坂桃李や菜々緒、岡田将生といった今を輝く若手勢から富司純子や里見浩太朗といったベテランまで、隅から隅までよくぞ集めたなといったキャスティング。菜々緒は相変わらずセクシーですな。
 とはいえ、整合性に気を使い過ぎたのかどーもうまくまとめすぎててインパクトに欠けていたかなと。加えて、豪華キャストではあるもののほとんどテレビで拝見できるキャスティングばっかりで、テレビ的感覚は否めない。お話・キャスティングともに映画というスペシャル感が弱かったのは残念なところです。正直、「こいつのお話必要だったか?」というのもありましたしね、高嶋弟とかモーホーネタとか。

エイプリルフールズ


エイプリルフールズ


エイプリルフールズ


 まあでも、フジテレビ主催の映画は安心して観られるものが多いし、ご多分に漏れず本作も手堅い作りなので悪くはなかったかなと思います。エイプリルフールとかどうでもよくなっちゃってますけどね。
 年に1度のフジテレビ映画、そのうち映画会社を設立しちゃったりするんじゃないでしょうかね。


【2015年度 Myランキング】(4/3時点)

 本作は、本年度のベスト10ワースト3ともにランキング外。
 また体調が・・・


(ベスト)… ★★★☆以上が基準

  1位:フォックスキャッチャー ★★★★
  2位:プリデスティネーション ★★★★
  3位:アメリカン・スナイパー ★★★☆
  4位:ソロモンの偽証 前篇・事件 ★★★☆
  5位:マッハ!無限大 ★★★☆
  6位:ミュータント・タートルズ ★★★☆
  7位:
  8位:
  9位:
 10位:
  次点:
      
     



(ワースト)… ★★☆以下が基準

  1位:ハネムーン ★★
  2位:デッドハング ★★
  3位:ジョーカー・ゲーム ★★☆


<その他ランク外一覧>
96時間 レクイエムシン・シティ 復讐の女神神様はバリにいるバンクーバーの朝日激戦 ハート・オブ・ファイトビッグ・アイズREC/レック4 ワールドエンドANNIE アニーAFFLICTED アフリクテッドシェフ 三ツ星フードトラック始めました余命90分の男イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密エイプリルフールズ






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ジュピター (評価:★★★)

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※※※ 注意 ※※※

 「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
 これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2015』の掲載にあたって」



無味無臭のウォシャウスキー作品

★★★

ジュピター




(2015年/アメリカ/127分/Jupiter Ascending)

【 製作・監督 】
アンディ・ウォシャウスキー
ラナ・ウォシャウスキー

【 出演 】
チャニング・テイタム
ミラ・クニス
ショーン・ビーン
エディ・レッドメイン
ダグラス・ブース
タペンス・ミドルトン
ペ・ドゥナ
テリー・ギリアム




【あらすじ】

 家政婦として毎日ひたすら働き続けているジュピター。
 しかしある日、何者かに襲われた彼女を助けた戦士ケインより、ジュピターが宇宙最大の王朝の王族だと知らされる。王朝は三人の継承者が覇権をめぐって争っており、亡き母と同じ遺伝子配列を持つジュピターを狙っており、人類を滅ぼそうと目論んでいた。
 ジュピターはケインとその仲間たちとともに人類の危機に立ち向かっていく―


【コメント】

 さて、ウォシャウスキー兄弟といえば真っ先に思い出すのがもちろん『マトリックス』シリーズで、新たなSF映画の扉を開いた立役者として有名ですな。近作だと、2013年の『クラウド アトラス』で秘かな話題をさらっていった兄弟であります。
 まあ僕的には『マトリックス』シリーズで彼らの功績は終わっちゃっているんですが、それでも一応待望の新作!という触れ込みだったので観に行ってみた次第です。

ジュピター


ジュピター


ジュピター


 うん、普通。いたって普通。『マトリックス』の衝撃はどこへやら、無味無臭のごく普通のSF映画でした。
 僕は今回3Dで鑑賞したんですが、とりわけ「うぉ~すげぇ~」と驚くほどの映像革命があったわけでもなく、これまでのインパクトある大胆な発想が反映されたストーリーがあったわけでもなく、お金こそ掛けているもののそこらへんにある凡百なごくごく普通のSF映画という印象しか残りませんでしたな。いや、悪くはないしそれなりに見どころはあるんですが、『マトリックス』や『クラウド アトラス』といった発想を世に送り出したウォシャウスキー兄弟が、どこに魅力を感じて、どこら辺が面白いと感じて本作にGOサインを出したのか、ということがとても不思議でならないわけです。
 出演者は、先に観た『フォックスキャッチャー』のチャニング・テイタムや『余命90分の男』のミラ・クニス、韓国の女優ペ・ドゥナなんかも出演していてなかなかに魅力的だし、CGもかなり精巧に作られてはいるんですがね、なにより設定も展開も使い古されたもので構成されちゃっているため、トータル的にごくごく普通という評価しか下せないのが感想です。

ジュピター


ジュピター


ジュピター


 とにかく、「あのウォシャウスキー兄弟がこんな映画を!」なんていう期待や「さすがウォシャウスキー兄弟だぜ!」と感心できるほどの作品とはとても思えないほどの味気な~い作品でしたね。そもそも『マトリックス』でハードルを上げ過ぎちゃったのか、なかなかそれを超えられない作品が続いておりますな。
 まあでも、いつかはまたやってくれるという期待も込めて今後も面白い作品を世に出していただきたいですな。いよいよになれば『マトリックス』新シリーズ始動かな。


【2015年度 Myランキング】(4/5時点)

 本作は、本年度のベスト10ワースト3ともにランキング外。
 また停滞期間に入ったか。


(ベスト)… ★★★☆以上が基準

  1位:フォックスキャッチャー ★★★★
  2位:プリデスティネーション ★★★★
  3位:アメリカン・スナイパー ★★★☆
  4位:ソロモンの偽証 前篇・事件 ★★★☆
  5位:マッハ!無限大 ★★★☆
  6位:ミュータント・タートルズ ★★★☆
  7位:
  8位:
  9位:
 10位:
  次点:
      
     



(ワースト)… ★★☆以下が基準

  1位:ハネムーン ★★
  2位:デッドハング ★★
  3位:ジョーカー・ゲーム ★★☆


<その他ランク外一覧>
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ソロモンの偽証 後篇・裁判 (評価:★★)

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※※※ 注意 ※※※

 「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
 これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2015』の掲載にあたって」



納得いかねぇ

★★

ソロモンの偽証 後篇・裁判




(2015年/日本/146分)

【 監督 】
成島出

【 原作 】
宮部みゆき


【 出演 】
藤野涼子
板垣瑞生
石井杏奈
清水尋也
富田望生
佐々木蔵之介
夏川結衣
永作博美
黒木華
田畑智子
池谷のぶえ
塚地武雅
森口瑤子
宮川一朗太
嶋田久作
余貴美子
松重豊
小日向文世
尾野真千子




【あらすじ】

 男子中学生・柏木卓也の謎の事故死以降、疑心暗鬼の生徒たちは死の真相を突き止めようと学校内裁判が開廷される。
 夏休みの5日間で開廷された校内裁判。生徒たちが裁判の果てに見た真実は意外なものだった―


【コメント】

 さて、『ソロモンの偽証 前篇・事件』からわずか1ヶ月、大長編の原作の後篇が間髪入れずに劇場公開とあって、前篇がなかなかによく見せてくれたので、いよいよ後篇ですべての真相が暴かれる!ととても楽しみにしておりました。
 後篇のハイライトとなる校内裁判、一体どんな展開が待っているんだろうとワクワクしながら劇場に足を運んだ次第です。

ソロモンの偽証 後篇・裁判


ソロモンの偽証 後篇・裁判


ソロモンの偽証 後篇・裁判


 ダメだこりゃ、全然納得いかねぇ。
 前篇からわずか1ヶ月のスパンからの流れだったので、前篇の記憶が新しいまま後篇へスムーズにいけたことは良かったんだけど、これは映画の作りが悪いのか、はたまたそもそもの原作がこうなのか定かではないが、映画2本分もの代金を徴収して長々と引っ張っておきながら、肝心のオチがモヤモヤしたままはっきりとした解決がみられなかったのはいただけない。前篇で見せた大いなる期待感はどこへやら、とにかく消化不良のまま2時間半が終わってしまいましたね。
 あまりに納得いかないのでもう本作の真相を簡単に言ってしまうと、柏木卓也とかいう中二病を患ったふざけた中学生がさんざん周りに毒を吐いて右往左往させておきながら勝手に飛び降りて死んだ、ということで、逆に「なるほど!そういうことだったのか!これは深いな~」と納得できるヤツがいたら連れてきてほしいくらい。
 真実に涙する?こっちは映画2本分の料金払って観てしまったことに涙してしまいましたわ。こんなんテレビドラマだったとしても納得いかん。

ソロモンの偽証 後篇・裁判


ソロモンの偽証 後篇・裁判


ソロモンの偽証 後篇・裁判


 僕は原作未読なんですが、これは原作でも読んだら納得するんでしょうかね。単純に映像だけでは描ききれない部分があったとか、原作のほうがより描写が詳しかったりとか。なんかそんな気がしてなりませんね。とはいえ、大長編の原作を前後篇にしてまで映像化した割りには脚本の練りや詰めが甘かったような気がします。非常に残念な長編作品でした。


【2015年度 Myランキング】(4/6時点)

 本作は、本年度のワースト3中1位(暫定)にランクイン。
 残念な映画が多すぎ。


(ベスト)… ★★★☆以上が基準

  1位:フォックスキャッチャー ★★★★
  2位:プリデスティネーション ★★★★
  3位:アメリカン・スナイパー ★★★☆
  4位:ソロモンの偽証 前篇・事件 ★★★☆
  5位:マッハ!無限大 ★★★☆
  6位:ミュータント・タートルズ ★★★☆
  7位:
  8位:
  9位:
 10位:
  次点:
      
     



(ワースト)… ★★☆以下が基準

  1位:ソロモンの偽証 後篇・裁判 ★★
  2位:ハネムーン ★★
  3位:デッドハング ★★


<その他ランク外一覧>
96時間 レクイエムシン・シティ 復讐の女神神様はバリにいるバンクーバーの朝日激戦 ハート・オブ・ファイトビッグ・アイズジョーカー・ゲームREC/レック4 ワールドエンドANNIE アニーAFFLICTED アフリクテッドシェフ 三ツ星フードトラック始めました余命90分の男イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密エイプリルフールズジュピター






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バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡) (評価:★★★)

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※※※ 注意 ※※※

 「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
 これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2015』の掲載にあたって」



ハリウッド内輪ネタ

★★★

バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)




(2014年/アメリカ/120分/Birdman or (The Unexpected Virtue of Ignorance))

【 製作・監督 】
アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ

【 出演 】
マイケル・キートン
ザック・ガリフィアナキス
エドワード・ノートン
アンドレア・ライズボロー
エイミー・ライアン
エマ・ストーン
ナオミ・ワッツ
リンゼイ・ダンカン
メリット・ウェバー
ジェレミー・シェイモス
ビル・キャンプ
ダミアン・ヤング




【あらすじ】

 かつて“バードマン”というスーパーヒーローで一世を風靡したリーガン・トムソンは、今ではすっかり落ち目の役者。
 彼は再起を狙い、自ら脚色・演出・主演を手がけた舞台をブロードウェイで上演しようと奮闘するが、若手の俳優マイク・シャイナーのわがままにふりまわされっぱなし。しかも娘サムとの溝も深まる一方。自分自身も未だバードマンの幻影にまとわりつかれ、不安定のまま舞台の幕が上がるのだった―


【コメント】

 「アカデミー作品賞が必ずしも面白い映画ではない!」ということは本ブログでも再三語っておるところですが、それでも作品賞を受賞した映画ならばちょっと観たくなっちゃうのが映画好きの哀しい性でして、見事本年度のアカデミー作品賞に輝いた本作『バードマン』もご多分に漏れずいそいそと劇場に足を運んじゃった次第であります。

バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)


バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)


バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)


 うん、まあ正直何とも言えないです。どういった部分が作品として優れていたのか、皆目見当が付きません。
 いや、決してつまらないわけではなかったですよ。落ちぶれた俳優が孤立奮闘して輝きを取り戻そうと躍起になっている姿はある意味滑稽で、リアルでもそんな役者さんはごまんといることでしょう。結局は実力と運とタイミングがものをいう芸能の世界においては、それがやりがいであったり辛さであったりしますから。かつての当たり役の幻影にまとわりつかれながらなんとか再び羽ばたこうとするそんな役者をブラックユーモアでもって映像化して「あ~あるあるwww」なんて思っちゃったりする、いわゆるハリウッドの内輪ネタ、内幕的なネタ作品じゃないかと僕は思います。
 そういった意味でも、かつて「バットマン」シリーズで名声を手にしたマイケル・キートンの起用はいいチョイスだし、むしろ「監督狙ったな」と思うくらい。パッとしませんでしたからね、キートン。
 面白かったのは、入れ代わり立ち代わり役者が舞台裏で絡み続けながら展開する“超長回し”で、とにかく切れ目なく序盤から1時間近く長回ししてたんじゃないでしょうかね。途中の夜明けとかの撮影で一拍置くような場面は数か所ありましたが、最初から最後まであたかもカメラ1台で事の顛末を追っている撮影手法は面白かったと思います。

バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)


バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)


バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)


 役者に限らず、歌手も芸人も息長く続けるのは大変でしょうな。過去の栄光にすがったり、逆に払拭しようと新たなジャンルに挑んだり、それでも観客は古いものをどんどん捨てて忘れていく。芸能の世界で食いつないでいくためには、あの手この手で自身をプロデュースしていかなくてはいけない。ほんとシビアな世界だと思います、芸能界。


【2015年度 Myランキング】(4/12時点)

 本作は、本年度のベスト10ワースト3ともにランキング外。
 暖かくなって劇場鑑賞も捗ります。


(ベスト)… ★★★☆以上が基準

  1位:フォックスキャッチャー ★★★★
  2位:プリデスティネーション ★★★★
  3位:アメリカン・スナイパー ★★★☆
  4位:ソロモンの偽証 前篇・事件 ★★★☆
  5位:マッハ!無限大 ★★★☆
  6位:ミュータント・タートルズ ★★★☆
  7位:
  8位:
  9位:
 10位:
  次点:
      
     



(ワースト)… ★★☆以下が基準

  1位:ソロモンの偽証 後篇・裁判 ★★
  2位:ハネムーン ★★
  3位:デッドハング ★★


<その他ランク外一覧>
96時間 レクイエムシン・シティ 復讐の女神神様はバリにいるバンクーバーの朝日激戦 ハート・オブ・ファイトビッグ・アイズジョーカー・ゲームREC/レック4 ワールドエンドANNIE アニーAFFLICTED アフリクテッドシェフ 三ツ星フードトラック始めました余命90分の男イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密エイプリルフールズジュピターバードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)






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ワイルド・スピード SKY MISSION (評価:★★★☆)

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※※※ 注意 ※※※

 「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
 これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2015』の掲載にあたって」



追悼ポール・ウォーカー

★★★☆

ワイルド・スピード SKY MISSION




(2015年/アメリカ/138分/Fast & Furious 7)

【 監督 】
ジェームズ・ワン

【 出演 】
ビン・ディーゼル
ポール・ウォーカー
ジェイソン・ステイサム
ミシェル・ロドリゲス
ジョーダナ・ブリュースター
タイリース・ギブソン
クリス・“リュダクリス”・ブリッジス
ドウェイン・ジョンソン
カート・ラッセル




【あらすじ】

 オーウェン・ショウ率いる国際犯罪組織を壊滅させたドミニクやブライアンらは、日常に物足りなさを感じつつも平穏な暮らしをしていた。
 そんな中、ドミニクのもとに、オーウェンの兄イアン・ショウが復讐にやってくる。ホブスを病院送りにしたイアンは、ドミニクらの仲間に狙いを定め襲いかかる。
 命を狙われたドミニクたちは、再び立ち上がり戦いに挑む―


【コメント】

 新世紀のカーアクションの代表作「ワイルド・スピード」シリーズも、いつの間にか足掛け14年という長寿作品となったことに驚きを隠せませんが、アクション映画を活性化させているという点でかなり貢献していますね。
 アクション好きの僕ですが、正直本シリーズを一度も劇場で鑑賞したことがありません。前作も未見ですし。それがなぜ劇場に足を運んだかというと、ネットですこぶる評判がよろしかったことと、監督が「SAW」シリーズでおなじみのジェームズ・ワンだということ、そして本作の撮影中に奇しくも交通事故で他界してしまったポール・ウォーカーへの追悼という意味で観に行った次第なわけです。

ワイルド・スピード SKY MISSION


ワイルド・スピード SKY MISSION


ワイルド・スピード SKY MISSION


 全編通してこれでもかというくらいのノンストップ・カーアクション。いやもうお腹いっぱい、満足です。
 ストーリーは前作『EURO MISSION』から続くものなので観ときゃよかったと冒頭からさっそく後悔してしまいましたが、それでもハナっからアクションに続くアクション、これでもかというくらいのアメリカンなド派手カーアクションの連続で、アクション好きならば大満足間違いなし!「アクション映画観たぞ!」という爽快感を得ることができます。どう考えても死ぬだろこれっていうアクションシーンもなぜかかすり傷だけで済んじゃうムチャクチャ感もそこはご愛嬌。とにかく息をもつかせぬあり得ないド派手アクションが2時間強も続くんですからお腹いっぱいになるのは間違いありません。
 いつものメンバーはもちろん大活躍しますが、今回の悪役ジェイソン・ステイサムの格闘も相変わらずキレがいいし、久々に拝見した御大カート・ラッセルも渋いオヤジになっていてこれまたいい味出している。
 とにかく「細けぇことはどうだっていいんだよ!」という大味でゴージャスなアメリカンアクションを思う存分に堪能できる快作でした。

ワイルド・スピード SKY MISSION


ワイルド・スピード SKY MISSION


ワイルド・スピード SKY MISSION


 そしてネットでも話題の本作ラストシーン。他界したポール・ウォーカーへの追悼とも取れるラストシーンですね。いささか狙い過ぎな気もしないでもないですが、もうこれでブライアンの雄姿を拝めないと思えば、賢明なるシリーズファンならば涙なくしては見られないことでしょう。締め括りとしては素晴らしい名シーンだと思います。個人的には、クライマックス前のブライアンと妻が電話で話すシーンが凄く良いシーンだなと思いました。
 そんなわけで、アクションものではありますが、ポール・ウォーカーへの追悼という意味合いで鑑賞すれば、本作はまた違った目線で感じ取ることができる、見応えがある作品だと思います。


【2015年度 Myランキング】(4/18時点)

 本作は、本年度のベスト10中7位(暫定)にランクイン。
 映画がにぎやかになってきた。


(ベスト)… ★★★☆以上が基準

  1位:フォックスキャッチャー ★★★★
  2位:プリデスティネーション ★★★★
  3位:アメリカン・スナイパー ★★★☆
  4位:ソロモンの偽証 前篇・事件 ★★★☆
  5位:マッハ!無限大 ★★★☆
  6位:ミュータント・タートルズ ★★★☆
  7位:ワイルド・スピード SKY MISSION ★★★☆
  8位:
  9位:
 10位:
  次点:
      
     



(ワースト)… ★★☆以下が基準

  1位:ソロモンの偽証 後篇・裁判 ★★
  2位:ハネムーン ★★
  3位:デッドハング ★★


<その他ランク外一覧>
96時間 レクイエムシン・シティ 復讐の女神神様はバリにいるバンクーバーの朝日激戦 ハート・オブ・ファイトビッグ・アイズジョーカー・ゲームREC/レック4 ワールドエンドANNIE アニーAFFLICTED アフリクテッドシェフ 三ツ星フードトラック始めました余命90分の男イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密エイプリルフールズジュピターバードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)






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セッション (評価:★★★★)

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※※※ 注意 ※※※

 「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
 これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2015』の掲載にあたって」



ド根性JAZZアクション

★★★★

セッション




(2014年/アメリカ/107分/Whiplash)

【 監督 】
デイミアン・チャゼル

【 出演 】
マイルズ・テラー
J・K・シモンズ
メリッサ・ブノワ
ポール・ライザー
オースティン・ストウェル
ネイト・ラング




【あらすじ】

 偉大なジャズ・ドラマーになる夢を叶えるため、名門校シェイファー音楽院に入学したニーマンは、フレッチャー教授率いるバンドに入ることに成功するが、そのあまりに凶暴な教育に泣き出してしまう。
 悔しさをバネにひたすらドラムをたたき続けるニーマン。そしてついにコンテストで主奏者に任命されるが、コンテスト当日に大失態を犯しバンドを去ることになってしまう。
 数年後、ドラムを捨てたニーマンはフレッチャーと偶然出会い、再びバンドとしてドラムを叩くことを依頼されるが―


【コメント】

 新宿は歌舞伎町にあったコマ劇場跡に、この度TOHOシネマズ新宿がオープン!
 ホテルと合体し、ゴジラまで覗き込んでいるその佇まいに、通りゆく人たちは一生懸命写メってましたね。僕も写メって友達に送りましたが。
 そんなオープンしたての激混みの映画館にさっそく足を運んでみた次第ですが、その記念すべき鑑賞作品というのが最近何かと話題の本作『セッション』なわけです。いや、そもそもTOHOシネマズ新宿で観る予定はなかったんですがね、近場で公開している場所がここしかなかったもんで、ええ。
 しかしながら、大混雑の中なんとかギリギリ指定席をGETできたので、新しい映画館はどんなもんかという品定めも兼ねて鑑賞してみた次第です。

セッション


セッション


セッション


 いや、噂どおりの迫力、ド根性JAZZアクションともいうべき迫力満点の音楽映画でした。
 手から血が噴き出すまで狂ったようにドラムを叩き続ける若きドラマー・ニーマンと、スパルタという言葉だけじゃ生ぬるいほどの超絶パワハラ教授フレッチャーが繰り広げる丁々発止のやり取りが、まさにバトルアクションという言葉に相応しい。ドラムもフレッチャーもとにかく狂ってる!バカです、JAZZバカです。
 クライマックスまでは意外と展開が読めるまさに王道的ストーリーなんですが、クライマックスでフレッチャーがニーマンに放つ言葉で「一体これからどうなるんだ!?」という緊張感が走り、そこから先に繰り広げられる他のメンバー完全無視のニーマンVSフレッチャーの二人だけの世界による超絶バトルがとにかく凄い!クライマックスのシーンはとにかくイっちゃってます。
 フレッチャーがニーマンに言った言葉の真意がどこにあったのかは定かではありません。本気でニーマンを潰す気だったのか、はたまたニーマンを極限までに追い込む作戦だったのか。しかしどっちにしろ、あの世界が繰り広げられたのはフレッチャーの言葉ありきの世界だったんでしょう。だからこそ二人のJAZZバカが昇天していったに違いありません。いやほんと凄かった!

セッション


セッション


セッション


 僕の親父はその昔、フラメンコギタリストに憧れて音楽学校に通っていたそうですが、親父曰く「何をするにしろバカになんなきゃ極められない。俺はバカになれなかった」と言ってた記憶があります。本作を観るとまさにそのとおりだなと感じずにはいられません。高みに上り詰めるのはそれだけ狂う必要がある、伝説を作るためには、すべてを捨てそれだけに打ち込む覚悟が必要だということですな。
 ちなみに、本作の原題であり本編でも演奏される“Whiplash”ですが、Whiplashと聞いて一瞬「Metallicaの曲?」と思ったのは僕だけではないはず。


【2015年度 Myランキング】(4/19時点)

 本作は、本年度のベスト10中2位(暫定)にランクイン。
 TOHOシネマズ新宿は新品の香りがしました。


(ベスト)… ★★★☆以上が基準

  1位:フォックスキャッチャー ★★★★
  2位:セッション ★★★★
  3位:プリデスティネーション ★★★★
  4位:アメリカン・スナイパー ★★★☆
  5位:ソロモンの偽証 前篇・事件 ★★★☆
  6位:マッハ!無限大 ★★★☆
  7位:ミュータント・タートルズ ★★★☆
  8位:ワイルド・スピード SKY MISSION ★★★☆
  9位:
 10位:
  次点:
      
     



(ワースト)… ★★☆以下が基準

  1位:ソロモンの偽証 後篇・裁判 ★★
  2位:ハネムーン ★★
  3位:デッドハング ★★


<その他ランク外一覧>
96時間 レクイエムシン・シティ 復讐の女神神様はバリにいるバンクーバーの朝日激戦 ハート・オブ・ファイトビッグ・アイズジョーカー・ゲームREC/レック4 ワールドエンドANNIE アニーAFFLICTED アフリクテッドシェフ 三ツ星フードトラック始めました余命90分の男イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密エイプリルフールズジュピターバードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)






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寄生獣 完結編 (評価:★★★)

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※※※ 注意 ※※※

 「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
 これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2015』の掲載にあたって」



ツッコミどころはあれど

★★★

寄生獣 完結編




(2015年/日本/117分)

【 監督 】
山崎貴

【 原作 】
岩明均

【 出演 】
染谷将太
深津絵里
阿部サダヲ(声)
橋本愛
新井浩文
岩井秀人
山中崇
ピエール瀧
豊原功補
大森南朋
北村一輝
國村隼
浅野忠信




【あらすじ】

 人間の脳に寄生するパラサイトにより人間が捕食されている世の中。
 パラサイトに母親を殺された高校生・泉新一が住む東福山市では市長・広川を筆頭に組織化されたパラサイトたちのネットワークが広がっていた。これに対し人間側はパラサイト殲滅のため秘かに特殊部隊を結成。泉新一は母親の復讐のため、右手に寄生したパラサイトのミギーとともにパラサイトと戦っていた。
 そんな新一をパラサイトの田宮良子は、人間との共存への道筋として見出すものの、人間とパラサイトとの戦いは激化していった―


【コメント】

 昨年公開された実写版『寄生獣』、その待望の後編が公開されました。
 僕的には前作を「原作の世界観を取り込んでいない」としてかなりの低評価を下してましたが、なんだかんだ言っても完結編となる本作が気になっていましたので、公開初日にのこのこと劇場に足を運んだ次第です。
 それにしても、2作しかないのにいきなり“完結編”とはいかがなもんでしょうね。単純に前篇後篇でよかったんじゃねーかと。

寄生獣 完結編


寄生獣 完結編


寄生獣 完結編


 うん、まあ悪くなかったと思いますよ、前回よりも。いろいろツッコミどころはありますが。
 前回で僕が評した、原作の良い部分良いセリフだけをつまんで作った“原作のつまみ食い”的な作りはあまり変わりなかったとは思いますが、やっぱりクライマックスのゴミ処理場での戦いや、ミギーとの別れ、そしてラストの浦上とのシーンはさすがに見せたなーと感じました。でもさすがに田宮が動物園で繰り広げる長々としたシーンで警察何ボーっとしてんだとか、後藤に追っかけられてる最中になに悠長にセ●クスしてんだとかいろいろとツッコみシーンがありましたけどね。
 全編通して、キャラ的にはかなり原作にハマっていたと思います。特に深津絵里はさすがでしたね。ちょっとしか出てませんがピエール瀧なんかも良かったし。しかしながら、新一がミギーと一緒に行動している姿は最後までなじめなかった。その姿がなんとも間抜けというか、新一が右手に人形を持っているようにしか見えなかったのは残念なところです。

寄生獣 完結編


寄生獣 完結編


寄生獣 完結編


 僕的には、3部作にしてもよかったんじゃないかな~と思います。もっと新一と母親とのドラマを深掘りするべきだったし、新一と同じパラサイトに失敗した宇田さんも出してほしかった。もっとドラマを深く追求することで、寄生獣という作品のテーマ性が現れてきたんじゃないかと思います。
 いつか「山崎貴監督なんかよりもっと面白く作れるぜ!」という新進気鋭な監督が登場して「寄生獣」をリブートしてくれないかなと思っている今日この頃です。


【2015年度 Myランキング】(4/25時点)

 本作は、本年度のベスト10ワースト3ともにランキング外。
 GWカレンダーどおり。


(ベスト)… ★★★☆以上が基準

  1位:フォックスキャッチャー ★★★★
  2位:" target="_blank">セッション ★★★★
  3位:プリデスティネーション ★★★★
  4位:アメリカン・スナイパー ★★★☆
  5位:ソロモンの偽証 前篇・事件 ★★★☆
  6位:マッハ!無限大 ★★★☆
  7位:ミュータント・タートルズ ★★★☆
  8位:ワイルド・スピード SKY MISSION ★★★☆
  9位:
 10位:
  次点:
      
     



(ワースト)… ★★☆以下が基準

  1位:ソロモンの偽証 後篇・裁判 ★★
  2位:ハネムーン ★★
  3位:デッドハング ★★


<その他ランク外一覧>
96時間 レクイエムシン・シティ 復讐の女神神様はバリにいるバンクーバーの朝日激戦 ハート・オブ・ファイトビッグ・アイズジョーカー・ゲームREC/レック4 ワールドエンドANNIE アニーAFFLICTED アフリクテッドシェフ 三ツ星フードトラック始めました余命90分の男イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密エイプリルフールズジュピターバードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)寄生獣 完結編






『寄生獣 完結編』公式サイトはこちら




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ザ・トライブ (評価:★★★☆)

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※※※ 注意 ※※※

 「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
 これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2015』の掲載にあたって」



無言の衝撃

★★★☆

ザ・トライブ




(2014年/ウクライナ/132分/Plemya)

【 脚本・監督 】
ミロスラブ・スラボシュピツキー

【 出演 】
グリゴリー・フェセンコ
ヤナ・ノビコバ




【あらすじ】

 聾唖者専門の寄宿学校に入学したセルゲイ。その学校では、裏で犯罪や売春などを行う組織が形成されていた。
 入学早々、手荒い歓迎を受けたセルゲイだったが、次第に組織の一員として認められ、恐喝や売春に加担していく。
 しかし、セルゲイはリーダーの愛人アナに恋してしまったことから、リンチに遭い組織のつまはじきにされてしまう。そしてセルゲイは、怒りと憎悪に身を任せある行動に出る―


【コメント】

 さて、たまにはミニシアター系でも観とくか、と思ってたわけではありませんが、公開時にちょいと気になっていたので鑑賞してみました本作。めったにお目にかからないウクライナ製の映画です。
 公開している劇場も圧倒的に少なく、マニア系の映画を多く公開している新宿シネマカリテで鑑賞してきた次第ですが、やはりマニア系映画なだけになかなかの集客。本作のような衝撃作品をマニアで共有できる空間に身を置くこんな鑑賞方法もまたおつなもんです。

ザ・トライブ


ザ・トライブ


 本作の何が凄いって、全編手話のみの、しかも字幕なし。まさに無言の衝撃作品なんです。
 本編2時間ちょいの映画なんですが、登場人物が全員あれなだけに一切の言葉を発しない。発する人物も登場しない。聴こえるのは車や物音の騒音のみ。BGMも一切ない。そんな状況の中でストーリーが進んでいくのだが、それでいてストーリー自体は観客にしっかりと伝わってくるし、しかも内容はかなり過激で陰湿。
 こんな実験的な作品が今まであっただろうか。大昔のチャップリンのようなスラップスティックなものとは全然違うまさに“サイレント映画”で、本作を作った監督の手腕に驚きです。そもそも本作を作ろうと思った経緯や作品自体の意図は定かではありませんが、それを考えるより前に本作の登場人物を使ってお涙を頂戴しようなんて微塵も感じさせない殺伐とした雰囲気が、確実に今まで観てきた作品とはあきらかに違うインパクトを覚えるに違いありません。

ザ・トライブ


ザ・トライブ


 たまにはこんなこじんまりした作品を、と思って鑑賞した本作でしたが、思った以上に衝撃を受けた佳作といえるでしょうね。めずらしいウクライナ映画を体験しましたが、どの国にもこれほどの手腕を持った映像作家がいるということを改めて実感させた映画でした。


【2015年度 Myランキング】(4/26時点)

 本作は、本年度のベスト10中4位にランクイン。
 決め手の映画がまだないな。


(ベスト)… ★★★☆以上が基準

  1位:フォックスキャッチャー ★★★★
  2位:" target="_blank">セッション ★★★★
  3位:プリデスティネーション ★★★★
  4位:ザ・トライブ ★★★☆
  5位:アメリカン・スナイパー ★★★☆
  6位:ソロモンの偽証 前篇・事件 ★★★☆
  7位:マッハ!無限大 ★★★☆
  8位:ミュータント・タートルズ ★★★☆
  9位:ワイルド・スピード SKY MISSION ★★★☆
 10位:
  次点:
      
     



(ワースト)… ★★☆以下が基準

  1位:ソロモンの偽証 後篇・裁判 ★★
  2位:ハネムーン ★★
  3位:デッドハング ★★


<その他ランク外一覧>
96時間 レクイエムシン・シティ 復讐の女神神様はバリにいるバンクーバーの朝日激戦 ハート・オブ・ファイトビッグ・アイズジョーカー・ゲームREC/レック4 ワールドエンドANNIE アニーAFFLICTED アフリクテッドシェフ 三ツ星フードトラック始めました余命90分の男イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密エイプリルフールズジュピターバードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)寄生獣 完結編






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龍三と七人の子分たち (評価:★★★☆)

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※※※ 注意 ※※※

 「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
 これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2015』の掲載にあたって」



たけし節炸裂のライトコメディ

★★★☆

龍三と七人の子分たち




(2015年/日本/111分)

【 脚本・監督 】
北野武

【 出演 】
藤竜也
近藤正臣
中尾彬
品川徹
樋浦勉
伊藤幸純
吉澤健
小野寺昭
安田顕
矢島健一
下條アトム
勝村政信
萬田久子
ビートたけし




【あらすじ】

 かつて“鬼の龍三”と恐れられた元ヤクザの組長・高橋龍三も、70歳を迎えた現在は引退し家族にも相手にされず、社会にも居場所がない肩身の狭い日々を送っていた。
 そんなある日、オレオレ詐欺に引っかかったことをきっかけに、元暴走族“京浜連合”と対立する羽目になった龍三は、若頭のマサをはじめ昔の仲間に召集をかける。集まった7人で“一龍会”を結成した龍三は、京浜連合をことごとく邪魔しまくるのだったが、やがて家族を巻き込んだ一大騒動へと発展していく―


【コメント】

 『アウトレイジ』『アウトレイジ ビヨンド』と、近年のヤクザアクションの傑作を世に送り出した北野武監督。その待望の新作とあって楽しみにしていた本作ですが、「たけしまたヤクザものかよ!」という声もありつつ、ヤクザはヤクザでも今回はコメディ路線ということで、「アウトレイジ」シリーズよりもライトなものと感じつつも劇場に足を運んだ次第です。まあ、武監督も今回はちょっと気を抜いて楽しみながら作ったんでしょう。

龍三と七人の子分たち


龍三と七人の子分たち


龍三と七人の子分たち


 うん、面白かった。たけし節炸裂のギャグ満載なライトなヤクザコメディ、楽しかったです。
 今回は藤竜也をはじめとした平均年齢70歳が主人公というだけあって、観客も老人が大半を占めてましたね。そんなご老人たちを笑いを共にした約2時間、ほんと楽しかったです。
 ストーリーやその展開もとりわけひねったものではないし、刺激的なシーンも皆無。これまでの武作品からすれば本当にライトなものですが、要所要所に挟んでくる武ギャグで劇場が笑いに包まれる雰囲気は本当に心地良いです。昨今のテンポ良い漫才やラッスンゴレライのようなリズムネタが好きな若者にとっては少々古臭い笑いかもしれませんが、観客の年齢層からすればツボはしっかり押さえていて、劇場は終始笑いに包まれていましたね。役者さんたちも思い出深い人たちばかりだったでしょうし。武監督の年齢的にもそうでしょうが、「最近の若いモンは・・・」なんて思っているジジイたちにはピッタリの、まさにジジイによるジジイのための映画でした。

龍三と七人の子分たち


龍三と七人の子分たち


龍三と七人の子分たち


 ほんとコメディ映画って改めて大人数で観た方が楽しいと感じた作品でしたね。多少笑いのハードルが低くても劇場のみんなと笑いを共有できる楽しさは映画館ならでは。楽しかったです。
 とはいえ、次回の北野武監督作品はまた僕のハートを掴んでくれる刺激的な作品を作ってほしいと思っている今日この頃です。


【2015年度 Myランキング】(4/29時点)

 本作は、本年度のベスト10中5位(暫定)にランクイン。
 今年のGWは暑いな~


(ベスト)… ★★★☆以上が基準

  1位:フォックスキャッチャー ★★★★
  2位:セッション ★★★★
  3位:プリデスティネーション ★★★★
  4位:ザ・トライブ ★★★☆
  5位:龍三と七人の子分たち ★★★☆
  6位:アメリカン・スナイパー ★★★☆
  7位:ソロモンの偽証 前篇・事件 ★★★☆
  8位:マッハ!無限大 ★★★☆
  9位:ミュータント・タートルズ ★★★☆
 10位:ワイルド・スピード SKY MISSION ★★★☆
  次点:
      
     



(ワースト)… ★★☆以下が基準

  1位:ソロモンの偽証 後篇・裁判 ★★
  2位:ハネムーン ★★
  3位:デッドハング ★★


<その他ランク外一覧>
96時間 レクイエムシン・シティ 復讐の女神神様はバリにいるバンクーバーの朝日激戦 ハート・オブ・ファイトビッグ・アイズジョーカー・ゲームREC/レック4 ワールドエンドANNIE アニーAFFLICTED アフリクテッドシェフ 三ツ星フードトラック始めました余命90分の男イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密エイプリルフールズジュピターバードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)寄生獣 完結編






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映画 ビリギャル (評価:★★★★)

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※※※ 注意 ※※※

 「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
 これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2015』の掲載にあたって」



有村架純が最高に可愛らしい

★★★★

映画 ビリギャル




(2015年/日本/117分)

【 監督 】
土井裕泰

【 原作 】
坪田信貴


【 出演 】
有村架純
伊藤淳史
野村周平
大内田悠平
奥田こころ
あがた森魚
安田顕
松井愛莉
阿部菜渚美
山田望叶
矢島健一
中村靖日
峯村リエ
吉田羊
田中哲司




【あらすじ】

 名古屋の女子高に通う工藤さやかは、勉強もせず友達と朝まで遊ぶ日々で、学校でもたびたび指導されている問題児。
 心配した母・ああちゃん(吉田羊)は、さやかに塾へ通うことを提案、塾教師の坪田にさやかを預けることに。心をつかむのがうまい坪田はすぐさまさやか打ち解け、なんと慶應大学への受験合格を約束する。
 最初は高校2年生にして小学4年生の学力しかったさやかだったが、坪田の熱心な指導によりメキメキと実力を発揮、坪田とギャル仲間たち、そしてああちゃんに支えられ、さやかは慶應めざし本気で勉強に取り組むようになっていく―


【コメント】

 さて、GWで帰省した最中でも毎度忘れていない映画鑑賞。まあ基本暇ですから。とはいえ、のんべんだらりと過ごす休暇なので小難しいではなく気軽に楽しめる映画を観るのが通例であります。
 そんな2015年GWに鑑賞したのが本作『ビリギャル』で、特段期待はしてませんでしたがまあ気軽に観られそうだし外しても別にいいやGWだし、というとてつもない軽い気持ちで街のシネコンに足を運んだ次第です。

映画 ビリギャル


映画 ビリギャル


映画 ビリギャル


 正直な感想です。僕、この映画大好きです!
 とにかく良い意味で裏切られました。正式タイトルの“学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話”のとおり、まさにそのまんまの王道的なサクセスストーリーが展開されます。アッパラパーなパツキンギャルが一念発起して勉強を開始、周りからバカにされるもメキメキと実力を伸ばし、一度は挫折して自暴自棄になるけど家族や友達に支えられ、めでたく慶應合格。ほんと絵に書いたようなベタとも言うべき王道なお話なんですが、王道ストーリーの何が悪い、面白いもんは面白いんだ!とにかく安心安定の笑えてハートフルでお涙もいただけるという最高に楽しい作品でした。
 そして、なにより本作の良かったところというのが、主役の有村架純が超絶最高に可愛らしいということ。これに尽きます!有村架純といえばビリギャル、ビリギャルといえば有村架純といっても過言ではないくらい彼女はハマり役で、前半のバカっぽさ全開のギャルの姿から、後半の真剣に受験に打ち込む清楚でキリリとした姿とのギャップがこれまた可愛らしさ全開。坪田先生役の伊藤淳史や父親役の田中哲司もよかったですが、とにかく有村架純の魅力が詰まった有村架純を観るための映画と言えると思いますよ。僕は断然彼女のファンになっちゃいましたね!本作は彼女の代表作になることうけあいでしょう。

映画 ビリギャル


映画 ビリギャル


映画 ビリギャル


 そんなわけで、あまり期待せず観たのが功を奏したのか、笑って泣いて有村架純の可愛さに見惚れた、思わぬ拾い物の最高に楽しい映画でした。
 僕は未だ未婚ですが、娘とあんな関係になってみたいな~というヘンな親心をくすぐられてしまいましたね。改めて家族っていいなと感じる今日この頃でした。


【2015年度 Myランキング】(5/4時点)

 本作は、本年度のベスト10中2位(暫定)にランクイン。
 面白い映画が増えてきた。


(ベスト)… ★★★☆以上が基準

  1位:フォックスキャッチャー ★★★★
  2位:映画 ビリギャル ★★★★
  3位:セッション ★★★★
  4位:プリデスティネーション ★★★★
  5位:ザ・トライブ ★★★☆
  6位:龍三と七人の子分たち ★★★☆
  7位:アメリカン・スナイパー ★★★☆
  8位:ソロモンの偽証 前篇・事件 ★★★☆
  9位:マッハ!無限大 ★★★☆
 10位:ミュータント・タートルズ ★★★☆
  次点:ワイルド・スピード SKY MISSION ★★★☆
      
     



(ワースト)… ★★☆以下が基準

  1位:ソロモンの偽証 後篇・裁判 ★★
  2位:ハネムーン ★★
  3位:デッドハング ★★


<その他ランク外一覧>
96時間 レクイエムシン・シティ 復讐の女神神様はバリにいるバンクーバーの朝日激戦 ハート・オブ・ファイトビッグ・アイズジョーカー・ゲームREC/レック4 ワールドエンドANNIE アニーAFFLICTED アフリクテッドシェフ 三ツ星フードトラック始めました余命90分の男イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密エイプリルフールズジュピターバードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)寄生獣 完結編






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マッド・ナース (評価:★★)

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※※※ 注意 ※※※

 「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
 これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2015』の掲載にあたって」



オバハン・ナース

★★

マッド・ナース




(2013年/アメリカ/84分/Nurse)

【 脚本・監督 】
ダグラス・アーニオコスキー

【 出演 】
パス・デ・ラ・ウエルタ
カトリーナ・ボウデン
ジャド・ネルソン
キャスリーン・ターナー
マーティン・ドノバン




【あらすじ】

 ニューヨークにあるオール・セインツ記念病院で優秀な働きぶりのナース・アビゲイル・ラッセルは、実は夜な夜なバーやクラブで女好きの男たちを罠にかけては残虐に殺害を繰り返す連続快楽殺人鬼という裏の顔があった。
 ある日アビゲイルは、新人看護師ダニーを気に入り自分のものにするため恋人との仲を引き裂こうとにダニーを陥れる。アビゲイルに不審を抱いたダニーは、彼女の過去を探るうち次々と真相が明らかになる。
 そしてアビゲイルは快楽殺人鬼の本性を現し、病院を鮮血の海に染めていく―


【コメント】

 さてGWも終わり、またせわしない日々を送っている中、久々にTSUTAYAでレンタルでもしようかと仕事帰りの金曜夜に立ち寄ったところ発見したのが本作。
 これ、劇場公開時にちょっと観に行こうかなと迷っていた作品なんですが、タイミング外してスルーしてしまっていたので、これはナイスタイミングとばかりにソッコー手に取って三タルした次第であります。

マッド・ナース


マッド・ナース


マッド・ナース


 うん、まあ劇場で観なくてよかったッス。すげーすまんねー。
 いや、決して「こりゃ面白そうだぞ!」と期待してたわけじゃないし、超絶B級仕様の空気は公開当時からプンプン匂っていたんですけどね。ストーリーはあやふやだし、さほどグロいシーンもない。クライマックスの病院大暴れも大して盛り上がらず、ムダにエロいシーンはあるだけで、正直、予想以上につまらなかったのは非常に残念。
 それよりなにより、主役である“マッド・ナース”役の女優がまったくもってブサイクで、オバハンが無理にセクシーな格好してるだけ。僕の感覚がおかしいのか?それともジャパニーズじゃ彼女のセクシーさはツボにハマらないのか?もうちょっとさー、ミステリアスでエロくて妖艶な女優使いなよーシャロン・ストーンみたいなのいなかったのかね~

マッド・ナース


マッド・ナース


マッド・ナース


 まあそんなわけで、クソ真面目に本作に文句は言っちゃいましたが、これがB級といえばB級以外の何者でもない、逆にこんなツッコミを入れることができてこそB級と言えるんですな。
 ちなみに、思いっきり「続編作りまっせ!」的な終わり方をしてるところもB級ならではです。まあ、十中八九映画館では観ませんが。


【2015年度 Myランキング】(5/9時点)

 本作は、本年度のワースト3中3位(暫定)にランクイン。
 レンタルにもぼちぼち並んできましたな。


(ベスト)… ★★★☆以上が基準

  1位:フォックスキャッチャー ★★★★
  2位:映画 ビリギャル ★★★★
  3位:セッション ★★★★
  4位:プリデスティネーション ★★★★
  5位:ザ・トライブ ★★★☆
  6位:龍三と七人の子分たち ★★★☆
  7位:アメリカン・スナイパー ★★★☆
  8位:ソロモンの偽証 前篇・事件 ★★★☆
  9位:マッハ!無限大 ★★★☆
 10位:ミュータント・タートルズ ★★★☆
  次点:ワイルド・スピード SKY MISSION ★★★☆
      
     



(ワースト)… ★★☆以下が基準

  1位:ソロモンの偽証 後篇・裁判 ★★
  2位:ハネムーン ★★
  3位:マッド・ナース ★★


<その他ランク外一覧>
96時間 レクイエムシン・シティ 復讐の女神神様はバリにいるバンクーバーの朝日激戦 ハート・オブ・ファイトビッグ・アイズジョーカー・ゲームREC/レック4 ワールドエンドANNIE アニーデッドハングAFFLICTED アフリクテッドシェフ 三ツ星フードトラック始めました余命90分の男イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密エイプリルフールズジュピターバードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)寄生獣 完結編






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シンデレラ (評価:★★★☆)

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※※※ 注意 ※※※

 「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
 これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2015』の掲載にあたって」



まごうことなき“THE 王道”

★★★☆

シンデレラ




(2015年/アメリカ/105分/Cinderella)

【 監督 】
ケネス・ブラナー

【 出演 】
リリー・ジェームズ
ケイト・ブランシェット
ヘレナ・ボナム・カーター
リチャード・マッデン
ソフィー・マクシェラ
ホリデイ・グレインジャー
デレク・ジャコビ
ノンソー・アノジー
ステラン・スカルスガルド
ベン・チャップリン
ヘイリー・アトウェル




【あらすじ】

 幼くして母を亡くしたエラは、貿易商の父の愛情に助けられピュアな心を持つ女性へと成長していた。
 そんなエラを思い父は再婚を決意し、継母とその二人の連れ子の娘を迎え入れるが、継母はエラの若さや美しさを不愉快に思っていた。
 そんなある日、エラの父が事故で突然帰らぬ人となり、それを境に継母と娘姉妹のエラへの酷い仕打ちが始まる。耐えられず家を飛び出したエラは、森で“キット”と名乗る青年と出会い、互いに好意を抱き始める。
 実はキットは国王の息子で、エラを忘れられないキットは、エラを探すために国中のあらゆる未婚女子を招待して舞踏会を開き、そこから妃を選ぶことを決める。招待状が届いたエラは、亡き母のドレスを着て舞踏会に参加しようとするが、またもや継母と姉妹に仕打ちにより参加できなくなってしまう。
 しかしその失意のもと、夢を叶えてくれるフェアリー・ゴッドマザーが現れ、魔法で美しいドレスに変え、光り輝くガラスの靴を与える。夢のような出来事に、エラは舞踏会に向かうが、フェアリーの魔法が続くのは12時までだった―


【コメント】

 昨今のハリウッド映画は、グリム童話のような昔話の新解釈的な作品が多いですね。やたらダークファンタジーだったりグロかったり。まあ天下のハリウッドも脚本のネタ不足には困っているだろうしそれはそれでいいと思いますが、個人的にはあまり触手が伸びないというかどうも苦手。
 本作『シンデレラ』も公開当初はそんな印象を受けていまして、確実に劇場での鑑賞はスルーする予定だったんですが、なにやらネットで非常に評判がよろしいようで、かくいう僕の友人も「面白い!」と絶賛していたもので、「じゃあ俺がこの目で確かめてやんぜ!」と遅ればせながら劇場に足を運んだ次第です。

シンデレラ


シンデレラ


シンデレラ


 いや、良かったです。まごうことなき“THE 王道”の映画、ことのほか面白かった。
 世界中で知られまくっている童話シンデレラ。多少の肉付けはされているものの、ヘンに暗かったり血しぶきが飛び散るような余計な新解釈をすることなく、まさに誰もが僕が知っているシンデレラストーリーそのままの展開が繰り広げられます。シンデレラも僕が知っているとおりのピュアな女性だし、いじわるな継母もまんまいじわるばあさん、王子様もそのまんまの王子様。ストーリーもさることながらキャラ設定までそのまま。もう聞き飽きたぜというくらいのストーリーなんですが、だけど良いんです。
 これはやっぱり数多くの作品を作り続けてきたケネス・ブラナー監督の手腕の凄さと観るべきだと思いますね。特に僕が好きなシーンは、失意に満ちたエラがフェアリー・ゴッドマザーの魔法によって、かぼちゃが馬車に変わりねずみが白馬に変わりシンデレラのドレスが見違えてガラスの靴まで出来上がり、エラに希望が蘇ってくるあの名場面。知ってるんだどやっぱり感動してしまいますね。とにかくあのシーンは圧巻です。
 王道的なストーリーでも最後までバッチリ見せてくれる監督の力量さすがです。

シンデレラ


シンデレラ


シンデレラ


 そんなわけで、童話の新解釈でなんとか面白い映画を作ろうという目論見とは裏腹に、あえての王道で攻めた本作。やっぱり王道は面白いです。とはいえ、ただただストーリーを辿ったわけじゃない、見せることはしっかり見せる、感動させるところはしっかりと感動させる、このメリハリがあってこその王道だと思います。本作はそれがバッチリ生かされた作品だったと思います。


【2015年度 Myランキング】(5/10時点)

 本作は、本年度のベスト10中6位(暫定)にランクイン。
 ランキングがにぎやかになってきた。


(ベスト)… ★★★☆以上が基準

  1位:フォックスキャッチャー ★★★★
  2位:映画 ビリギャル ★★★★
  3位:セッション ★★★★
  4位:プリデスティネーション ★★★★
  5位:ザ・トライブ ★★★☆
  6位:シンデレラ ★★★☆
  7位:龍三と七人の子分たち ★★★☆
  8位:アメリカン・スナイパー ★★★☆
  9位:ソロモンの偽証 前篇・事件 ★★★☆
 10位:マッハ!無限大 ★★★☆
  次点:ミュータント・タートルズ ★★★☆
     ワイルド・スピード SKY MISSION ★★★☆ 
     



(ワースト)… ★★☆以下が基準

  1位:ソロモンの偽証 後篇・裁判 ★★
  2位:ハネムーン ★★
  3位:マッド・ナース ★★


<その他ランク外一覧>
96時間 レクイエムシン・シティ 復讐の女神神様はバリにいるバンクーバーの朝日激戦 ハート・オブ・ファイトビッグ・アイズジョーカー・ゲームREC/レック4 ワールドエンドANNIE アニーデッドハングAFFLICTED アフリクテッドシェフ 三ツ星フードトラック始めました余命90分の男イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密エイプリルフールズジュピターバードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)寄生獣 完結編






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ラン・オールナイト (評価:★★★)

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※※※ 注意 ※※※

 「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
 これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2015』の掲載にあたって」



まあ楽しめるけどちょっと薄味

★★★

ラン・オールナイト




(2015年/アメリカ/114分/Run All Night)

【 監督 】
ジャウム・コレット=セラ

【 出演 】
リーアム・ニーソン
ジョエル・キナマン
ビンセント・ドノフリオ
ニック・ノルティ
ブルース・マッギル
ジェネシス・ロドリゲス
ボイド・ホルブルック
コモン
エド・ハリス




【あらすじ】

 ブルックリンを縄張りとするマフィアの殺し屋だったジミー・コンロンは、、これまで重ねた罪の重さに苛まれ、仕事のせいで家族からも疎まれウイスキーを呷るだけの日々を送っていた。そんな彼を、マフィアのボスであり長年の親友でもあるショーンは温かく見守っていた。
 しかしそんなある日、ジミーの息子マイクは、ショーンの息子が人殺しをする現場を目撃してしまい、マイクは命を狙われる羽目になってしまう。そこでジミーはマイクを守るため、親友の息子を殺してしまう。
 息子を殺されたショーンは、長年の親友であるジミーに復讐をするため、ジミーとマイクの命を狙う。ニューヨーク中から狙われる身となったジミーとマイクは、夜のニューヨークを逃亡する―

【コメント】

 さて、「96時間」シリーズ以来すっかりオヤジアクションスターの地位を確立してしまったリーアム・ニーソン。今回も『アンノウン』『フライト・ゲーム』でタッグを組んだジャウム・コレット=セラ監督と三度組んで作られたサスペンスアクションであります。
 もうね、ほとんど予備知識なしに観に行っちゃいましたよ。「リーアム・ニーソンのアクション最新作?じゃあ観に行くか」といった、もう観て当たり前ぐらいの有無をも言わせぬ勢いで劇場に足を運んだ次第です。

ラン・オールナイト


ラン・オールナイト


 うん、まあまあ楽しめましたよ。でも、ぶっちゃけあまり印象に残らない出来でしたけどね。
 相変わらずリーアム・ニーソンが演じるご老体はメチャ強い。とにかく向かってくる巨漢の敵をバッタバッタと涼しい顔してなぎ倒していく。もはやニーソンの専売特許といってもいいくらい鮮やかにぶっ殺しまくっています。
 今回ちょっと違うのは、息子マイクとの確執や親子愛といったドラマチックな場面が多く入っていたり、仲違いしながらも敵に立ち向かっていくバディ・ムービー的な場面が多く、おそらくちょっと人間臭さを出して他のアクションものと差別化を図ろうとした意図が垣間見えますね。
 だけどな~、もうリーアム・ニーソンのアクションが見慣れてきちゃったのか、正直さほど新鮮味がなくなっているのは事実なんですよね~。無敵の殺し屋が登場したのはちょっと面白かったけど、インパクトが強い王道展開とまではいかなかったですかね。全体的に印象は薄かったです。

ラン・オールナイト


ラン・オールナイト


ラン・オールナイト


 そんなわけで、アクションは手を抜くことなくなかなかに見せてくれているものの、全体的に薄味のサスペンスアクションだったのはちょっと残念でしたね。まあ、これからも体が動き続ける限りリーアム・ニーソンはアクションし続けていくんでしょうが、たまには昔のようにドラマ物に出演してみるのもいいんじゃないかなと思う今日この頃です。


【2015年度 Myランキング】(5/16時点)

 本作は、本年度のベスト10ワースト3ともにランキング外。
 もう半袖出そうかな。


(ベスト)… ★★★☆以上が基準

  1位:フォックスキャッチャー ★★★★
  2位:映画 ビリギャル ★★★★
  3位:セッション ★★★★
  4位:プリデスティネーション ★★★★
  5位:ザ・トライブ ★★★☆
  6位:シンデレラ ★★★☆
  7位:龍三と七人の子分たち ★★★☆
  8位:アメリカン・スナイパー ★★★☆
  9位:ソロモンの偽証 前篇・事件 ★★★☆
 10位:マッハ!無限大 ★★★☆
  次点:ミュータント・タートルズ ★★★☆
     ワイルド・スピード SKY MISSION ★★★☆ 
     



(ワースト)… ★★☆以下が基準

  1位:ソロモンの偽証 後篇・裁判 ★★
  2位:ハネムーン ★★
  3位:マッド・ナース ★★


<その他ランク外一覧>
96時間 レクイエムシン・シティ 復讐の女神神様はバリにいるバンクーバーの朝日激戦 ハート・オブ・ファイトビッグ・アイズジョーカー・ゲームREC/レック4 ワールドエンドANNIE アニーデッドハングAFFLICTED アフリクテッドシェフ 三ツ星フードトラック始めました余命90分の男イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密エイプリルフールズジュピターバードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)寄生獣 完結編ラン・オールナイト






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Zアイランド (評価:★★★☆)

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※※※ 注意 ※※※

 「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
 これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2015』の掲載にあたって」



映画の完成度と募る疑念

★★★☆

Zアイランド




(2015年/日本/108分)

【 脚本・監督 】
品川ヒロシ

【 出演 】
哀川翔
鈴木砂羽
鶴見辰吾
木村祐一
宮川大輔
RED RICE
風間俊介
窪塚洋介
大悟
シシド・カフカ
川島邦裕
山本舞香
水野絵梨奈
般若
篠原ゆき子
中野英雄
小沢仁志
河本準一
玉置浩二




【あらすじ】

 元宗形組組長の宗形博也と弟分の武史・信也は、敵対する竹下組に襲われたことがきっかけで組は解散させられ、今は運送業の社員として細々と暮らしていた。
 仇討に失敗し服役していた武史がようやく出所し、宗形と信也は久々の再会を果たすが、武史の一人娘の日向は前科者の父親に会いたくないからと家出してしまう。
 日向が行った先は家族との思い出の場所、銭荷島。しかし、島では島民たちの間で咳と高熱が出る謎の疫病が流行しており、次第に島民たちがゾンビとなって大暴れ。
 宗形らは日向を助けに島に向かうが、そこにはかつての敵である竹下組も向かっていた―


【コメント】

 さて、漫才コンビ品川庄司のボケ担当・品川ヒロシが性懲りもなく監督した映画の第4弾である本作。『ドロップ』『漫才ギャング』『サンブンノイチ』と、なんだかんだ言って彼の映画をすべて劇場で観てきているわけですが、今回ものこのこと映画館に足を運んでしまった次第です。
 本作もコメディっぽかったので、みんなで笑って観るのが一番と、キャパの大きい新宿の映画館まで観に行ったのですが、日曜日だっつーのにガラッガラでちょいと肩透かし。それでもまあしょうがないと、閑散とした劇場で鑑賞したわけです。

Zアイランド


Zアイランド


Zアイランド


 まあ正直に言います。とても面白かったです。
 僕はゾンビものがことのほか大好きでなんですが、ゾンビ映画好きの人も本作は十分に楽しめるんではないでしょうかね。いつもの漫才的掛け合いが楽しめる品川節(?)も楽しいし、ムダな女バトルアクションも見せる。そしてムダに親子愛で感動させてみたり。そんなムダ感満載な感じがエンタテイメントしていてことのほか楽しかったです。ゾンビはもうちょっと多めに出して危機感を煽ったほうが良かったと思いますが、思うに品川ヒロシ監督もゾンビものをかなり観て研究したなという感じが伺えます。言うなれば『ゾンビランド』+『ザ・ホード 死霊の大群』+『彼岸島』といったところでしょう。

Zアイランド


Zアイランド


Zアイランド


 でも、残念ながらこれで「品川すげぇ!才能あるぜ!」とは思わないところが僕の意地悪な部分です。前にも書いたんですが、やっぱり“品川ヒロシ監督作品”と銘打ちながらも、影武者監督がいるのではないかという疑念が募るばかりなんです。
 これまでの4作品、ぶっちゃけ素人監督とは思えないくらい完成度が高いと思うんです。しかしながら、お笑い一筋で生きてきた人間が映画好きというだけで果たしてこれほどの完成された映画を作ることができるのだろうか?「才能があった」といわれればそれまでなんですが、どうしてもその疑念が拭えない。結局たどりつくのが、品川をサポートする強力な映画監督がそばにいるのではないか?ということなわけです。考え過ぎですかねー
 そんなわけで、そんな疑念が脳裏をよぎらずにはいられませんが、映画自体は非常に面白いので、ゾンビ好き・お笑い好きの人にはぜひともお勧めしたい作品です。


【2015年度 Myランキング】(5/17時点)

 本作は、本年度のベスト10中6位(暫定)にランクイン。
 もう半袖出そうかな。


(ベスト)… ★★★☆以上が基準

  1位:フォックスキャッチャー ★★★★
  2位:映画 ビリギャル ★★★★
  3位:セッション ★★★★
  4位:プリデスティネーション ★★★★
  5位:ザ・トライブ ★★★☆
  6位:Zアイランド ★★★☆
  7位:シンデレラ ★★★☆
  8位:龍三と七人の子分たち ★★★☆
  9位:アメリカン・スナイパー ★★★☆
 10位:ソロモンの偽証 前篇・事件 ★★★☆
  次点:マッハ!無限大 ★★★☆
     ミュータント・タートルズ ★★★☆ 
     ワイルド・スピード SKY MISSION ★★★☆



(ワースト)… ★★☆以下が基準

  1位:ソロモンの偽証 後篇・裁判 ★★
  2位:ハネムーン ★★
  3位:マッド・ナース ★★


<その他ランク外一覧>
96時間 レクイエムシン・シティ 復讐の女神神様はバリにいるバンクーバーの朝日激戦 ハート・オブ・ファイトビッグ・アイズジョーカー・ゲームREC/レック4 ワールドエンドANNIE アニーデッドハングAFFLICTED アフリクテッドシェフ 三ツ星フードトラック始めました余命90分の男イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密エイプリルフールズジュピターバードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)寄生獣 完結編ラン・オールナイト






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チャッピー (評価:★★★★)

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※※※ 注意 ※※※

 「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
 これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2015』の掲載にあたって」



「意識とは何か?」を問う秀作

★★★★

チャッピー




(2015年/アメリカ/120分/Chappie)

【 製作・脚本・監督 】
ニール・ブロムカンプ

【 出演 】
シャルト・コプリー
デブ・パテル
ニンジャ
ヨーランディ・ビッサー
ホセ・パブロ・カンティージョ
ヒュー・ジャックマン
シガニー・ウィーバー
ブランドン・オーレ




【あらすじ】

 2016年、犯罪が多発する南アフリカのヨハネスブルグ。
 軍事企業のロボット研究者ディオンは、犯罪抑止のために開発したロボット警官が評価され社内でも確固たる地位を築いていた。
 ディオンは一方でAI知能を搭載したロボットの開発に成功、すぐさまCEOに開発を要望するが、軍事企業に必要はないと却下される。あきらめられないディオンは、廃棄処分が決定していたロボット警官を持ち出し製作しようとするが、ギャングにロボット警官ごとさらわれてしまう。ロボットを仲間にして現金輸送車を強奪しようと企むギャングは、ディオンにロボットの製作を命じ、ディオンはAIをインストールする。
 “チャッピー”と名付けられたそのロボットは、まるで子供のように純粋な状態だったが、ギャングによって生きるための犯罪を叩き込まれ、ついに現金輸送車を強奪する。
 そんな中、ディオンの躍進を快く思っていないライバルのヴィンセントは、チャッピーの犯罪を大義名分にロボット警官を停止させ、自身が開発したロボットを起動させようと企む―


【コメント】

 さて、『第9地区』で一躍時の人となった映画マンのニール・ブロムカンプ。前作『エリジウム』はなんか月並みな出来に少々がっかり気味でしたが、本作『チャッピー』では出世作『第9地区』と同じ犯罪都市ヨハネスブルグが舞台のSFとあって、あのカオスなSF世界がまた観られるのかとちょっと楽しみにしていました。
 それでも、ちょっと『第9地区』の二番煎じになりそうな心配もありつつ、レイトショーに足を運んだ次第です。

チャッピー


チャッピー


チャッピー


 いや、ヤバいです。サイコーに良かった!2015年の上半期のベスト1といってもいいでしょう。
 全体的な雰囲気はとにかく『第9地区』を確実に継承していますが、前半のメチャクチャ感からくるクライマックスの善悪をも超越したある意味カオスな収束感にさらに磨きがかかったように思います。前半の想像どおりの展開と途中経過、特にチャッピーの成長の過程はやや雑な感じはありましたが、そんなことをチャラにするくらいのクライマックスのテンションの上げ方、そして想像の域をはるかに超えた予想だにしないラストの展開が秀逸の一言。要するに監督は「意識とは何か?」を問う哲学的な思考を本作を通して問いかけているんではないか?と感じましたね。
 チャッピーを連れ出したギャングたちがなぜか次第にイイ奴らに変わっていく様や、意識を持ってしまったが故のチャッピーの哀しみ、クライマックスでチャッピーや創始者ディオンのために戦うギャングたちの暴れっぷりは、ゾクゾクと鳥肌が立つほどに感動します。

チャッピー


チャッピー


チャッピー


 ギャングで登場する“ニンジャ”や“ヨーランディ”って、実際の芸名がそのまま役名になってるんですね。いや、本作を観ると、監督の日本好きな一面が伺えて面白いです。後半に出てきた“テンシヨン”(笑)にクスッと来た人も多いでしょう。チャッピーをはじめとしたロボット警官がどこかパトレイバーに似ているところも狙ったのかも知れません。
 ともあれ、僕的には『第9地区』をさらに洗練し哲学的テーマをも盛り込んだ秀作としておススメしたい一品です。


【2015年度 Myランキング】(5/23時点)

 本作は、本年度のベスト10中1位(暫定)にランクイン。
 映画盛り上がってまいりました!


(ベスト)… ★★★☆以上が基準

  1位:チャッピー ★★★★
  2位:フォックスキャッチャー ★★★★
  3位:映画 ビリギャル ★★★★
  4位:セッション ★★★★
  5位:プリデスティネーション ★★★★
  6位:ザ・トライブ ★★★☆
  7位:Zアイランド ★★★☆
  8位:シンデレラ ★★★☆
  9位:龍三と七人の子分たち ★★★☆
 10位:アメリカン・スナイパー ★★★☆
  次点:ソロモンの偽証 前篇・事件 ★★★☆
     マッハ!無限大 ★★★☆ 
     ミュータント・タートルズ ★★★☆



(ワースト)… ★★☆以下が基準

  1位:ソロモンの偽証 後篇・裁判 ★★
  2位:ハネムーン ★★
  3位:マッド・ナース ★★


<その他ランク外一覧>
96時間 レクイエムシン・シティ 復讐の女神神様はバリにいるバンクーバーの朝日激戦 ハート・オブ・ファイトビッグ・アイズジョーカー・ゲームREC/レック4 ワールドエンドANNIE アニーデッドハングAFFLICTED アフリクテッドシェフ 三ツ星フードトラック始めました余命90分の男イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密エイプリルフールズジュピターバードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)ワイルド・スピード SKY MISSION寄生獣 完結編ラン・オールナイト






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イニシエーション・ラブ (評価:★★★☆)

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※※※ 注意 ※※※

 「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
 これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2015』の掲載にあたって」



最後は余計だけどよくやった

★★★☆

イニシエーション・ラブ




(2015年/日本/110分)

【 監督 】
堤幸彦

【 原作 】
乾くるみ


【 出演 】
松田翔太
前田敦子
木村文乃
三浦貴大
前野朋哉
森岡龍
矢野聖人
藤原季節
吉谷彩子
松浦雅
八重樫琴美
大西礼芳
佐藤玲
山西惇
木梨憲武
手塚理美
片岡鶴太郎
池上幸平




【あらすじ】

 バブルに沸いた1980年代後半の日本。
 デブで奥手な大学生の鈴木は、友人に誘われ人数合わせのため合コンに参加することになるが、そこで歯科助手の繭子に一目惚れ。繭子も鈴木に接近し、互いに距離を縮めていく。鈴木は“タッくん”と呼ばれるようになり、なんとか彼女に釣り合う男性になろうとヘアスタイルやファッションを変えていく。
 就職したタッくんは仕事の都合で上京することになり、静岡に残った繭子と遠距離恋愛になってしまう。なんとかタッくんは週末に東京と静岡を往復して繭子に逢いに行っていたが、やがて同僚の美弥子からアピールされ心が揺らぐ―


【コメント】

 さて、前々から結構な話題になっていた本作。「最後の5分、すべてが覆る!」という宣伝文句からも、確実に集客作戦にでておりますな。それもそのはず、本作の原作が著名な有名人から衝撃と絶賛を受けてベストセラーとなった小説の映像化ですからね。かくいう僕も、その噂を聞きつけて「ラスト2行のどんでん返し」がどうしても気になり先に原作を既読済みです。
 既読ゆえにオチはもう知っているわけですが、そのオチがいわゆる“叙述トリック”という小説ならではの、小説でしか表現できないものであるため、一体映像でどうやってこの叙述トリックを映し出すんだろう?という好奇心もあって、期待と不安を胸に劇場に足を運んだ次第であります。

イニシエーション・ラブ


イニシエーション・ラブ


イニシエーション・ラブ


 いや、よくやってくれました。小説の叙述トリックをうまく映像化してますね、これ。
 オープニングでも「ラストは絶対に誰にも話さないでね」と言われているので、ここでのネタバレは避けておきますが、小説未読の人でもミスリードしてしまうようにうまく作られていると思います。僕はネタ知っちゃっているので本当にそうなのか定かではありませんが。
 原作既読の人ならば承知でしょうが、本作は冒頭からラストのどんでん返しの直前まで、ごくごく平凡でありきたりな青春ラブストーリーが繰り広げられます。もう使い古しにもほどがあるというくらいのストーリーなんですが、随所にラストのどんでん返しに繋がるタネが上手い按配で仕掛けられていたり、ストーリー進行中に?となるようなつじつまの合わない部分が見え隠れするので、改めて原作の作りの上手さが感じ取れますし、それを映像化した堤幸彦監督もさすがです。
 とはいえラストに待ち構えている“ネタバレ解説”、僕的には余計だったと感じます。観客を考慮した非常に親切な部分ではありますが、あれをやっちゃうと2回観ることは絶対しないでしょう。ラストのあのシーンでTHE ENDとして、観客が「え?え?一体どういうこと???」という疑問が湧いて初めて本作をリピートして「なるほど!こういうことだったのか!」と納得するわけで、小説でもいちいちあんな解説はしていません。あのネタバレ解説はDVDの特典にしておくべきでしたね。むざむざリピーターを失ってしまった気がします。

イニシエーション・ラブ


イニシエーション・ラブ


イニシエーション・ラブ


 とはいえ、原作を知っている僕としてはニヤニヤしながら観ていましたし、なにより前田のあっちゃんがいつもの3割増しで可愛い!そして木村文乃が相変わらず美しい!ぶっちゃけ大好きです木村文乃。本作でこの二人の女優は本当に輝いてましたね。
 そんなわけで、アイデア次第で叙述トリックを映像化できるということが証明されたんじゃないでしょうかね。まだ観ぬ叙述トリックの映像化、期待してます!


【2015年度 Myランキング】(5/24時点)

 本作は、本年度のベスト10中8位(暫定)にランクイン。
 ランキング大変動中!


(ベスト)… ★★★☆以上が基準

  1位:チャッピー ★★★★
  2位:フォックスキャッチャー ★★★★
  3位:映画 ビリギャル ★★★★
  4位:セッション ★★★★
  5位:プリデスティネーション ★★★★
  6位:ザ・トライブ ★★★☆
  7位:Zアイランド ★★★☆
  8位:イニシエーション・ラブ ★★★☆
  9位:シンデレラ ★★★☆
 10位:龍三と七人の子分たち ★★★☆
  次点:アメリカン・スナイパー ★★★☆
     ソロモンの偽証 前篇・事件 ★★★☆ 
     マッハ!無限大 ★★★☆



(ワースト)… ★★☆以下が基準

  1位:ソロモンの偽証 後篇・裁判 ★★
  2位:ハネムーン ★★
  3位:マッド・ナース ★★


<その他ランク外一覧>
96時間 レクイエムシン・シティ 復讐の女神神様はバリにいるバンクーバーの朝日激戦 ハート・オブ・ファイトビッグ・アイズジョーカー・ゲームREC/レック4 ワールドエンドANNIE アニーミュータント・タートルズデッドハングAFFLICTED アフリクテッドシェフ 三ツ星フードトラック始めました余命90分の男イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密エイプリルフールズジュピターバードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)ワイルド・スピード SKY MISSION寄生獣 完結編ラン・オールナイト






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メイズ・ランナー (評価:★★★)

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※※※ 注意 ※※※

 「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
 これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2015』の掲載にあたって」



「ハンガーゲーム」の亜種

★★★

メイズ・ランナー




(2014年/アメリカ/113分/The Maze Runner)

【 監督 】
ウェス・ボール

【 原作 】
ジェームズ・ダシュナー

【 出演 】
ディラン・オブライエン
カヤ・スコデラーリオ
アムル・アミーン
トーマス・ブロディ=サングスター
キー・ホン・リー
ウィル・ポールター
パトリシア・クラークソン
ブレイク・クーパー
デクスター・ダーデン
クリス・シェフィールド




【あらすじ】

 せり上がる檻の中で目が覚めたトーマス。檻が開かれた目の前には大勢の若者たちがトーマスを好奇の目で眺めていた。
 高い壁に囲まれたその場所でトーマスと同じく記憶を失ったままの若者たちは、コミュニティを形成し秩序を保って暮らしていた。
 トーマスはこの場所から脱出しようと試みるも、壁の向こうは巨大な迷路で囲まれており、さらに迷路の中には刺されると命がない“グリーバー”が待ち構えており、なかなか解明できないでいた。
 この場所は一体何なのか。トーマスは“ランナー”として迷路を解明するが、時折フラッシュバックする記憶から衝撃の事実を知ることになる―


【コメント】

 またもや出ました、不条理シチュエーションスリラー超大作。今回は“超巨大迷路”ですかそうですか。しかも全3部作という大長編。あれ、どこかで聞いたことがあるぞこのフォーマット。
 まあそこは置いといて、「全世界55か国でNo.1ヒット!」という胡散臭い宣伝文句ではありますが、そこはあえてつられてみようということでレイトショーに足を運んでみた次第であります。

メイズ・ランナー


メイズ・ランナー


メイズ・ランナー


 うん、予想どおり。「ハンガーゲーム」の亜種ですな、これは。
 まあ、それなりに楽しめましたけどね。内容的にはティーン向けです、登場人物の9.9割がヤングなスターですし。失われた記憶、謎の巨大迷路、迷路に隠れ潜むグル―バーの恐怖、そして仲間同士の確執。その謎の先に待っている陰謀。それに立ち向かっていく若者たち。典型的なフォーマットですね。おそらくは「ハンガーゲーム」のヒットを受けて「じゃあこれもヒットするんじゃね?」てな意気込みで製作したんじゃないでしょうかね。勝手な想像ですが。
 ぶっちゃけ都合良すぎなツッコミどころはいろいろとあるし、サスペンスフルな雰囲気もあまり感じない。なんかとんとん拍子で謎が解決されていって、「お前らトーマス来るまで一体何調べてたんだよ」と説教したくなるくらいの薄っぺらいミステリー。若者よ保身に回るな。

メイズ・ランナー


メイズ・ランナー


メイズ・ランナー


 先に言ったとおり、本作は全3部作となっておりまして、なんと第2部が今秋にさっそく日本公開決定のようです。そもそも本作の日本公開が遅かったわけですが。
 本作の最後に第2部の予告編を観ることができますが、僕はもう本シリーズを劇場で観ることはないと宣言しておきます。「ハンガーゲーム」の第2部以降を劇場で観ることを辞めちゃったように、本作もなんか政府の陰謀とかレジスタンスの反乱的な展開になっていきそうな気配なので。こういう展開、アメリカのティーンは大好物のようです。


【2015年度 Myランキング】(5/30時点)

 本作は、本年度のベスト10ワースト3ともにランキング外。
 夜も暑くなってきたな~


(ベスト)… ★★★☆以上が基準

  1位:チャッピー ★★★★
  2位:フォックスキャッチャー ★★★★
  3位:映画 ビリギャル ★★★★
  4位:セッション ★★★★
  5位:プリデスティネーション ★★★★
  6位:ザ・トライブ ★★★☆
  7位:Zアイランド ★★★☆
  8位:イニシエーション・ラブ ★★★☆
  9位:シンデレラ ★★★☆
 10位:龍三と七人の子分たち ★★★☆
  次点:アメリカン・スナイパー ★★★☆
     ソロモンの偽証 前篇・事件 ★★★☆ 
     マッハ!無限大 ★★★☆



(ワースト)… ★★☆以下が基準

  1位:ソロモンの偽証 後篇・裁判 ★★
  2位:ハネムーン ★★
  3位:マッド・ナース ★★


<その他ランク外一覧>
96時間 レクイエムシン・シティ 復讐の女神神様はバリにいるバンクーバーの朝日激戦 ハート・オブ・ファイトビッグ・アイズジョーカー・ゲームREC/レック4 ワールドエンドANNIE アニーミュータント・タートルズデッドハングAFFLICTED アフリクテッドシェフ 三ツ星フードトラック始めました余命90分の男イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密エイプリルフールズジュピターバードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)ワイルド・スピード SKY MISSION寄生獣 完結編ラン・オールナイトメイズ・ランナー






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新宿スワン (評価:★★★)

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※※※ 注意 ※※※

 「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
 これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2015』の掲載にあたって」



歌舞伎町版「クローズZERO」

★★★

新宿スワン




(2015年/日本/139分)

【 監督 】
園子温

【 原作 】
和久井健


【 脚本 】
水島力也
鈴木おさむ

【 出演 】
綾野剛
山田孝之
沢尻エリカ
伊勢谷友介
金子ノブアキ
深水元基
村上淳
久保田悠来
真野恵里菜
丸高愛美
安田顕
山田優
豊原功
吉田鋼太郎




【あらすじ】

 アジア最大の歓楽街・歌舞伎町。
 金もなくふらふらと夜の歌舞伎町をさまよっていた白鳥龍彦は、ひょんなことから真虎というスカウトマンと知り合い、スカウトの世界に足を踏み入れることになり、真虎の教育の元でメキメキと頭角を現していく。
 一方で、龍彦のいるスカウト会社“バースト”と、その商売敵である“ハーレム”との確執が表面化し、やがて暴力による争いが勃発する。
 スカウトした女の子は絶対に幸せにさせると奮闘する龍彦だったが、バーストVSハーレムの争いの中に巻き込まれていく―


【コメント】

 さて、近年精力的に映画製作に取り組み続けている園子温監督。今年はなんと5本もの作品が公開予定というペースの早さ。ほぼ2ヶ月に1本ですやん。まさに今年は園イヤーですな。
 本作はその1本でして、原作の存在は知っていたものの未読のままで鑑賞しました。もともと芸術志向の監督なんですが、人が入らなきゃ映画の資金集めもままならないと思ったのか、最近はやたらエンタメ系作品に手を出してますね。それでもさすがのブレない面白さを誇る監督ですので楽しみにしていました。
 本作の舞台が眠らない街・新宿歌舞伎町ですので、ここはひとつ気分に浸ろうとTOHOシネマズ新宿まで足を運び鑑賞してきた次第です。しかし相変わらず激混みでしたね。

新宿スワン


新宿スワン


新宿スワン


 うむ、これ園子温らしさゼロですね。三池崇史の映画かと思いましたよ。
 歌舞伎町のいわゆるキャッチと揶揄される人間を題材にしてますが、結果的にはチンピラのケンカで話が進んでケンカで話が終わるという、いわゆるケンカアクション映画ですね。しかも、山田孝之をはじめ主役の綾野剛や金子ノブアキ、深水元基という完全に三池監督のヤンキー映画の傑作「クローズZERO」シリーズのキャストが集結しているあたり、まさに歌舞伎町版「クローズZERO」といっても過言ではありませんな。意識して作ったんじゃね?園監督。
 2時間20分という長丁場ながらも飽きずに楽しめたのはさすが。しかしながら、原作のエピソードをいろいろと盛り込んでいるため、TVドラマのダイジェストっぽい作りになっちゃっている感じは否めない。もうちょっと脚本をうまく練られなかったのか鈴木おさむ。「ウシジマくん」のようにうまくエピソードを交差させたほうが1本の作品として成立したんじゃないかと。
 まあでも園監督もそこらへんはあくまで“雇われ監督”として割り切って監督したんじゃないでしょうかね。奇しくもその監督最大のヒット作になりそうな勢いですが。

新宿スワン


新宿スワン


新宿スワン


 そんなわけで、なんだかんだいって楽しんで観られたし、歌舞伎町で歌舞伎町が舞台の映画を観るのも雰囲気に浸ることができてまたオツなもんです。
 本作を皮切りに、これから怒涛の園イヤーが開幕されるわけですが、どれも面白そうな作品ばかりなので今から楽しみでしょうがありません。個人的には9月の『映画みんな!エスパーだよ!』に期待しておりますよ、監督!


【2015年度 Myランキング】(5/31時点)

 本作は、本年度のベスト10ワースト3ともにランキング外。
 夏に向けて体鍛えるぞ~


(ベスト)… ★★★☆以上が基準

  1位:チャッピー ★★★★
  2位:フォックスキャッチャー ★★★★
  3位:映画 ビリギャル ★★★★
  4位:セッション ★★★★
  5位:プリデスティネーション ★★★★
  6位:ザ・トライブ ★★★☆
  7位:Zアイランド ★★★☆
  8位:イニシエーション・ラブ ★★★☆
  9位:シンデレラ ★★★☆
 10位:龍三と七人の子分たち ★★★☆
  次点:アメリカン・スナイパー ★★★☆
     ソロモンの偽証 前篇・事件 ★★★☆ 
     マッハ!無限大 ★★★☆



(ワースト)… ★★☆以下が基準

  1位:ソロモンの偽証 後篇・裁判 ★★
  2位:ハネムーン ★★
  3位:マッド・ナース ★★


<その他ランク外一覧>
96時間 レクイエムシン・シティ 復讐の女神神様はバリにいるバンクーバーの朝日激戦 ハート・オブ・ファイトビッグ・アイズジョーカー・ゲームREC/レック4 ワールドエンドANNIE アニーミュータント・タートルズデッドハングAFFLICTED アフリクテッドシェフ 三ツ星フードトラック始めました余命90分の男イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密エイプリルフールズジュピターバードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)ワイルド・スピード SKY MISSION寄生獣 完結編ラン・オールナイトメイズ・ランナー新宿スワン






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予告犯 (評価:★★★)

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※※※ 注意 ※※※

 「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
 これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2015』の掲載にあたって」



最後がどうも解せない

★★★

予告犯




(2015年/日本/119分)

【 監督 】
中村義洋

【 原作 】
筒井哲也


【 出演 】
生田斗真
戸田恵梨香
鈴木亮平
濱田岳
荒川良々
宅間孝行
坂口健太郎
窪田正孝
小松菜奈
福山康平
田中圭
滝藤賢一
本田博太郎
小日向文世




【あらすじ】

 “シンブンシ”と名乗る謎の男がインターネットの動画サイトに現れ、法では裁けない悪事を働く人間に次々と“制裁”を予告し実行して話題になっていた。
 警視庁サイバー犯罪対策課のキャリア捜査官・吉野絵里香は、シンブンシの足取りを抑えるため捜査を開始するがなかなか足取りがつかめず、その間にもシンブンシは次々と制裁を実行していった。
 はじめは評判の悪かったシンブンシだったが、次第にネットでの支持を集めるようになり、ついには公安を動かすまでになった。
 シンブンシの目的とは何か?捜査を進めていくうち、彼らの哀しい過去が浮き彫りにされていく―


【コメント】

 さて、映画館でさんざんぱら予告編を観ていた本作。原作はもちろん未読でしたが、ジャニーズでも役者としては一番はっちゃけている生田斗真主演と、ちょいと軽そうだけどスカッとさせそうな題材、そして作品の完成度が高い中村義洋監督となれば観ないわけにはいかんでしょうと期待して観に行った次第です。

予告犯


予告犯


予告犯


 うん、まあまあ面白かったです。最後がどうも解せませんでしたが。
 ちょいと前に現実のネットでも話題になったバイト君の悪ふざけ騒動やつぶやき炎上なんかを取り入れて、シンブンシなる一見厨二病患ったような若者がキッチリと制裁していく冒頭は確かに観ていて爽快、捕まりそうで捕まらない警察との攻防戦なんかもスリリングで面白い。シンブンシたちの哀しい過去や硬い絆で結ばれた友情模様もいい。ちょいと全体的にヌルい感じはしましたが、まあまあ楽しめましたよ。
 それでもやっぱりラストの展開、僕的にはどうも解せないな~。ここはもうはっきりネタバレしちゃいますけど、ラスト、4人はネット中継しながら青酸カリで自殺を図るんですが、生田斗真演じるゲイツ以外は全員助かるんです。そして、助かった3人はすべての犯行をゲイツに被せて無罪放免という。もちろんこれはゲイツの計画のうちで、つまりは「全ての責任は俺が死をもって償うから、お前らは全部俺のせいにして明日に向かって生きろ!」ということなんでしょう。
 カンサイよ、メタボよ、ノビタよ、お前らはそれでいいのか?もうちょっとゲイツを引き留めたり自分も一緒に死ぬぜくらいの男気はなかったのか?見えないところでそういったやり取りはあったのかも知れない。しかし映像上ではそういった場面が一切なかったため、ラストのあのほのぼの展開はどうも解せないと感じちゃいましたね。

予告犯


予告犯


予告犯


 まあでも、生田斗真をはじめとしたシンブンシ集団のキャラは良かったですね。鈴木亮平や常連の濱田岳、そして荒川良々もいい味出してた。 戸田恵梨香のキャリア警官だけはちょっと違和感ありましたが。
 全体的にもうちょっと盛り上げても良かったと思いますし、もっと制裁をスカッとさせたほうが面白かったと思います。原作もこんな感じなんですかね。読んでみたくはなりました。


【2015年度 Myランキング】(6/6時点)

 本作は、本年度のベスト10ワースト3ともにランキング外。
 梅雨の季節になりますな。


(ベスト)… ★★★☆以上が基準

  1位:チャッピー ★★★★
  2位:フォックスキャッチャー ★★★★
  3位:映画 ビリギャル ★★★★
  4位:セッション ★★★★
  5位:プリデスティネーション ★★★★
  6位:ザ・トライブ ★★★☆
  7位:Zアイランド ★★★☆
  8位:イニシエーション・ラブ ★★★☆
  9位:シンデレラ ★★★☆
 10位:龍三と七人の子分たち ★★★☆
  次点:アメリカン・スナイパー ★★★☆
     ソロモンの偽証 前篇・事件 ★★★☆ 
     マッハ!無限大 ★★★☆



(ワースト)… ★★☆以下が基準

  1位:ソロモンの偽証 後篇・裁判 ★★
  2位:ハネムーン ★★
  3位:マッド・ナース ★★


<その他ランク外一覧>
96時間 レクイエムシン・シティ 復讐の女神神様はバリにいるバンクーバーの朝日激戦 ハート・オブ・ファイトビッグ・アイズジョーカー・ゲームREC/レック4 ワールドエンドANNIE アニーミュータント・タートルズデッドハングAFFLICTED アフリクテッドシェフ 三ツ星フードトラック始めました余命90分の男イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密エイプリルフールズジュピターバードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)ワイルド・スピード SKY MISSION寄生獣 完結編ラン・オールナイトメイズ・ランナー新宿スワン予告犯






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ピッチ・パーフェクト (評価:★★★☆)

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※※※ 注意 ※※※

 「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
 これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2015』の掲載にあたって」



やっぱり音楽って素晴らしい!

★★★☆

ピッチ・パーフェクト




(2012年/アメリカ/112分/Pitch Perfect)

【 監督 】
ジェイソン・ムーア

【 出演 】
アナ・ケンドリック
スカイラー・アスティン
レベル・ウィルソン
アダム・ディバイン
アンナ・キャンプ
ブリタニー・スノウ
アレクシス・ナップ
エスター・ディーン
ハナ・マエ・リー
ジョン・マイケル・ヒギンズ
エリザベス・バンクス




【あらすじ】

 DJを目指すベッカは、親の勧めで嫌々ながらも大学へ入学し、ひょんなことからガールズアカペラ部“バーデン・ベラーズ”に入部することに。
 リーダーの失態により部員がはなれてしまったベラーズは、宿敵であるボーイズアカペラ部“トレブルメーカーズ”を打倒しようとなんとか新入部員を集めるが、メンバーはダメダメな女子ばかり。
 メンバーたちは衝突しながらも次第に友情が芽生え始めてゆき、ついに大会に出場することになるが―


【コメント】

 さて、観たい映画が若干ネタ切れになっていた日曜日。休日の映画鑑賞が恒例化してしまった中、映画を観ない休日の過ごし方に不満を感じてしまう自分のライフスタイルもどうかと感じつつ、やっぱり映画観たいな~何かないかな~と探しておったところ、そういや吉祥寺に最近行ってね~なと、吉祥寺で公開している映画を調べてみたところやっていたのが本作。
 Yahoo!映画を見ればなかなかの高評価だったので、久しぶりの吉祥寺散策も兼ねて鑑賞してみた次第です。

ピッチ・パーフェクト


ピッチ・パーフェクト


ピッチ・パーフェクト


 いや、ことのほか楽しめました。ダメ人間たちの王道的サクセスストーリー、気分爽快です。
 展開としては王道も王道、悪く言えばベタベタなアメリカンな展開。個性がバラバラのギャルたちが対立しながらもひとつの目標に向かって最終的に栄光を勝ち取る。時に笑わせたり泣かせたり、そして感動させたり、もう典型的フォーマットの展開なんですがそれが逆に安心感を得られて楽しい。そしてなんといってもアカペラの歌唱力の迫力!クライマックスのベラーズ達が奏でるアカペラは鳥肌モンでしたね!ぶっちゃけ僕はアカペラよりHR/HMの派閥なんですが、それでも本作のアカペラは良かったです。ジャンルは違えど「やっぱり音楽って素晴らしい!」と心底思わせる映画でした。
 主役のアナ・ケンドリック、いや~端正な顔立ちで美しいです。今年で三十路というリアル年齢でありながらもティーン役を演じちゃうその心意気も素晴らしいですが、そんなことどうでもいいくらいの美しさ、惚れちゃいましたね。

ピッチ・パーフェクト


ピッチ・パーフェクト


ピッチ・パーフェクト


 本作が製作されたのが2012年、こんな面白い映画が日本公開がなぜ3年もブランクを開けてしまったのかは定かではありませんが、本作の好評を得てかなんとパート2がさっそく今秋に公開決定ということで。これから楽しみでしょうがないです。
 そんなわけで、こんな王道的展開映画もなんだかんだで楽しめます。アカペラ好きの方はぜひともご鑑賞ください!


【2015年度 Myランキング】(6/7時点)

 本作は、本年度のベスト10中9位(暫定)にランクイン。
 ジメジメはやだな~


(ベスト)… ★★★☆以上が基準

  1位:チャッピー ★★★★
  2位:フォックスキャッチャー ★★★★
  3位:映画 ビリギャル ★★★★
  4位:セッション ★★★★
  5位:プリデスティネーション ★★★★
  6位:ザ・トライブ ★★★☆
  7位:Zアイランド ★★★☆
  8位:イニシエーション・ラブ ★★★☆
  9位:ピッチ・パーフェクト ★★★☆
 10位:シンデレラ ★★★☆
  次点:龍三と七人の子分たち ★★★☆
     アメリカン・スナイパー ★★★☆ 
     ソロモンの偽証 前篇・事件 ★★★☆



(ワースト)… ★★☆以下が基準

  1位:ソロモンの偽証 後篇・裁判 ★★
  2位:ハネムーン ★★
  3位:マッド・ナース ★★


<その他ランク外一覧>
96時間 レクイエムシン・シティ 復讐の女神神様はバリにいるバンクーバーの朝日激戦 ハート・オブ・ファイトビッグ・アイズジョーカー・ゲームREC/レック4 ワールドエンドANNIE アニーミュータント・タートルズデッドハングマッハ!無限大AFFLICTED アフリクテッドシェフ 三ツ星フードトラック始めました余命90分の男イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密エイプリルフールズジュピターバードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)ワイルド・スピード SKY MISSION寄生獣 完結編ラン・オールナイトメイズ・ランナー新宿スワン予告犯






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