「ルパン三世 THE FIRST」　★★★～良くも悪くも今のルパン

※※※　注意　※※※

　「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。

　これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2019』の掲載にあたって」

良くも悪くも今のルパン★★★

(C)モンキー・パンチ／2019映画「ルパン三世」製作委員会

（2019年／日本／93分） 【　脚本・監督　】山崎貴

【　原作　】

モンキー・パンチ

ルパン三世全8巻完結(文庫版) [マーケットプレイスコミックセット]

5,151円

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【　声の出演　】栗田貫一小林清志浪川大輔沢城みゆき山寺宏一広瀬すず吉田鋼太郎藤原竜也

【あらすじ】

　天下の大泥棒ルパン三世とその仲間の次元大介、石川五ェ門、峰不二子。そして彼らを追うインターポールの銭形警部。

　今回ルパンたちが狙うのは、秘宝“ブレッソン・ダイアリー”。その謎を解き明かした者は莫大な財宝を手にすると言われ、かのアルセーヌ・ルパンが唯一盗むことに失敗したと伝わるものだった。

　ルパンは、ひょんなことから出会った考古学を愛する少女レティシアとともにブレッソン・ダイアリーの謎を解くことにするが、それを狙うナチス残党のゲラルトと研究者ランベールらと対峙することになる。

　謎を解き明かしていくうちに、ブレッソン・ダイアリーに隠された驚愕の真実と、人類を脅かすほどの秘宝を目の当たりにする―

【コメント】

　2019年も1ヶ月を切り、めぼしい2019年の映画鑑賞作品もあとわずか。ということで、今回はその中のひとつであるご存じ「ルパン三世」待望の新作映画である本作を鑑賞。

　本格的な劇場版は1996年公開の『ルパン三世 DEAD OR ALIVE』以来ということで、実に23年ぶりの新作。しかも今回は3DCGによるアニメ化ということで、ぶっちゃけルパンの3DCG化に意味はあるのか？という疑問もありつつ、往年のファンである身としてはとりあえず観ておこうかと、仕事帰り「立川シネマシティ」に足を運んだ次第です。劇場オッサンばっか。

(C)モンキー・パンチ／2019映画「ルパン三世」製作委員会

　うん、まずまず。良くも悪くもみんながよ～く知っている今のルパンです。良くいえば王道のルパン三世、悪くいってしまえば、誰もが知っているルパン像とフォーマットを3DCGという映像技術に乗せた、というだけの映画です。まあ、そもそもの狙いが3DCGによる映像化ということだと思うし、惜しくも今年お亡くなりになった原作者モンキー・パンチの意向でもあったということなので、これはこれでOKということでしょう。

　とにかく、長らく培ってきた“ヒーロー”としてのルパン三世のフォーマットに則った王道展開なので、安心と言えば安心。いつもの展開にいつものギャグ、おなじみの声優陣。そして、広瀬すず＆藤原竜也＆吉田鋼太郎という映画ならではの豪華ゲスト声優陣という布陣。映画という意識もあってか、見つけ出した財宝も地球を吹っ飛ばしかねないくらいの超古代武器というシロモノでスケールがハンパない。後半はもはやSFものになってしまった感はありましたが、それはそれで興味深い展開ではあったし、ディテールもそれなりに凝っている。

　3DCGとはいえ、「また同じことやってら～」とマンネリ化に呆れて観るか、「これぞ王道のルパンだ！」と安心して楽しむか、これは大きく分かれるところ。でも、本来の趣旨はルパンの3DCG化なので、あまり深く考えず鑑賞することをお勧めします。

(C)モンキー・パンチ／2019映画「ルパン三世」製作委員会

　僕のルパン像ってやっぱり『ルパン三世ルパンVS複製人間』なんですよね。ルパン三世ってやっぱり天下の大泥棒、飄々としながらもダーティーでアダルトでハードボイルド。決して誰かを助けたり、いたいけな少女の心を奪ったり、なんて存在ではないはずなんです。そんなルパン、もう一度観てみたいな～と思う今日この頃です。

【2019年度 Myランキング】（12/6時点）

　本作は、本年度のベスト10ワースト3ともにランキング外。

　冬ボー出たぁぁぁ！

（ベスト）…　★★★☆以上が基準

　　１位：ジョーカー ★★★★★

　　２位：ターミネーターニュー・フェイト ★★★★☆

　　３位：アベンジャーズエンドゲーム　★★★★☆

　　４位：ゴジラキング・オブ・モンスターズ　★★★★☆

　　５位：IT イット THE END “それ”が見えたら、終わり。 ★★★★☆

　　６位：運び屋　★★★★

　　７位：ホテル・ムンバイ ★★★★

　　８位：翔んで埼玉　★★★★