「シネマ報告書」は、映画鑑賞後の率直な感想を伝えるため、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれる場合があります。
これから観ようと思っている方は、本報告書の趣旨についてご理解のうえ十分注意してお読みくださるようご了承願います。
(C)2019 iQiyi Pictures (Beijing) Co. Ltd. Beijing Sparkle Roll Media Corporation Golden Shore Films & Television Studio Co., Ltd. All Rights Reserved.
バッシュ・ヤン
イーサン・ルアン
エレイン・チョン
リン・ボーホン
リン・ポン
【あらすじ】
人間界に潜む妖怪を、“陰陽の筆”を使って封印する妖怪ハンター、プウ・スンリン。
ある日、村の若い女性たちが妖艶な女妖怪シャオチンによって次々と誘拐される事件が発生、プウは善良な妖怪たちとともに捜査を開始する。そこへ謎の男チュイシャが現れ、シャオチンと対峙する。ふたりはかつて愛し合っており、シャオチンはチュイシャのために妖怪になったのだった。
シャオチンは人間の魂を吸い取らなければ死んでしまうため、チュイシャはなんとかシャオチンを人間に戻そうとする。しかし、プウはシャオチンを封印しようとするが―
【コメント】
さて、今回鑑賞したのは、我がヒーローご存じジャッキー・チェン主演最新作である本作。
とはいえ、昨今のジャッキー作品はイマイチな出来栄えのものが多くて、ぶっちゃけ本作も大した期待はしていませんでした。それでも劇場に足を運ぶのは、世紀の大傑作『プロジェクトA』以降、ジャッキー映画は必ず映画館で観ようと心に決めているからに他なりません。
さっそく劇場に足を運びましたが、都内は『TOHOシネマズ日比谷』1館のみというショボい扱い。めんどくせーなーと思いながらも、休日出勤後の土曜の夜にわざわざ有楽町まで足を運んだ次第です。
(C)2019 iQiyi Pictures (Beijing) Co. Ltd. Beijing Sparkle Roll Media Corporation Golden Shore Films & Television Studio Co., Ltd. All Rights Reserved.
うん、なるほど、つまらんね。もはや中身なんて度外視、ジャッキーが出てりゃそれでOKな映画です。相変わらずシナリオが雑な中国エンタテイメント、ベッタベタな笑いにベッタベタなおとぼけキャラ、いろいろとツッコミどころ満載な中国ファンタジーの世界、堪能しました。もちろん、魔法拳なんてカンフーは登場しません。
ただ、ちょっと意外だったのは、しっちゃかめっちゃかなドタバタファンタジーものだと思って挑んだのですが、シャオチンとチュイシャという美男美女が織りなす切ないラブストーリーが主軸になっていて結構泣かせるんですよね、これ。ジャッキー演じるプウはむしろ脇に回って彼らの顛末を見守るという立ち位置。もちろんジャッキーらしいキャラも随所にありますが。あの『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』にも似た感じとでも言いましょうか、シャオチンとチュイシャのシーンは美しく魅せますね。
もっとも、クライマックスの地獄の展開はもはやしっちゃかめっちゃか。この展開いるか?というくらいの蛇足的な展開で、映画を盛り上げるために無理やりつけたようなスペイシーなもの。しかも、ほぼCGアニメまるわかりという雑な作り。ジャッキーまでCGという。チュイシャの記憶を消した時点で切なくきれいに終わらせられたのになーと感じましたね。
(C)2019 iQiyi Pictures (Beijing) Co. Ltd. Beijing Sparkle Roll Media Corporation Golden Shore Films & Television Studio Co., Ltd. All Rights Reserved.
そんなわけで、まあ期待していなかった割には切ないラブファンタジーで悪くはなかったかなと。再度観る気はありませんが。
凡作が続くジャッキー・チェン。いろんなジャンルにチャレンジする精神はさすが重鎮といったところですが、ファンとしてはここらへんで一発ホームラン級の作品を作ってほしいところです。
【2020年度 Myランキング】(1/18時点)
本作は、本年度のワースト3中1位(暫定)にランクイン。
都内久々の雪。
(ベスト)… ★★★☆以上が基準
2位:
3位:
4位:
5位:
6位:
7位:
8位:
9位:
10位:
次点:
(ワースト)… ★★☆以下が基準
1位:ナイト・オブ・シャドー 魔法拳 ★★☆
2位:
3位:
<その他ランク外一覧>

