「イップ・マン完結」　★★★☆～感無量の大団円、カンフー映画サイコー！

※※※　注意　※※※

　「シネマ報告書」は、映画鑑賞後の率直な感想を伝えるため、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれる場合があります。

　これから観ようと思っている方は、本報告書の趣旨についてご理解のうえ十分注意してお読みくださるようご了承願います。

「『シネマ報告書2020』の掲載にあたって」

感無量の大団円、カンフー映画サイコー！★★★☆

（2019年／中国・香港／105分／葉問4：完結篇 Ip Man 4: The Finale） 【　監督　】ウィルソン・イップ【　アクション監督　】

ユエン・ウーピン

【　出演　】

ドニー・イェン
ウー・ユエ
ヴァネス・ウー
チャン・クォックワン
スコット・アドキンス

【あらすじ】

　1964年香港。

　最愛の妻と死別した詠春拳の達人イップ・マンは、学校で問題を起こす一人息子との関係がうまくいかず悩んでいた。そんな矢先、自身ががんであることを告げられてしまう。

　息子を渡米させようとサンフランシスコへ渡り、太極拳の達人でチャイナタウンの雄であるワンや、弟子のブルース・リーとの出会いで、中国人の厳しい現実を目の当たりにする。

　そんな中、中国武術を敵視する海兵隊軍曹バートンにワンが倒され、イップ・マンは中国人の誇りのために立ち上がる―

【コメント】

　2008年『イップ・マン序章』、2010年『イップ・マン葉門』、2015年『イップ・マン継承』、今を輝くカンフーアクションスター、ドニー・イェンの代表作であり、近年のカンフー映画の傑作ともいえるこのシリーズがいよいよ完結。ということで、カンフー映画ファンであり、本シリーズを劇場で観続けてきたファンでもある僕として観に行かない選択肢などなく、さっそく「立川シネマシティ」に足を運んだ次第。

　いや～コロナの影響で延期されちゃってましたからね、本作が観れるのをずっと心待ちにしておりました。

　うん、文句なし！何も言うことはありません。感無量のシリーズ大団円、改めてカンフー映画ってサイコーだな！と認識した次第です。これでドニー・イェンのイップ・マンが観れなくなると思うと寂しいですけどね。

　シリーズ通して、やっぱり中国プロパガンダ色が強く、本作でも反米感情が色濃く出ているし、遠回しに日本もディスってるところも見受けられます。まさに今の習近平政権VSトランプ政権が反映されているという見方もできますが、そういう部分を軽く流して観ることができれば、カンフーアクションドラマとしてかなり秀逸だったと思います。

　反抗期の息子との向き合い方、がんの宣告、弟子ブルース・リーとの再会、チャイナタウンを仕切る中華総会の達人たち。熱くなるカンフーアクションとドラマがうまく調合されていて見応え十分。特に、詠春拳の達人イップ・マンと太極拳の達人ワンが出会うシーン、回転テーブルを使った力の押し合いは秀逸。こんなアイデア、カンフー映画以外考えられないね。アクション監督が、もはやレジェンドであるユエン・ウーピンなだけに、カンフーアクションの見せ方がうまい。イップ・マンVSワンの対決、そしてラストのイップ・マンVS鬼軍曹バートンとの対決は久しぶりに興奮したカンフーアクションでしたね。

　ドニーの当たり役がこれにて完結というところですが、御年56歳でありながら未だキレッキレのアクションを見せているドニー兄貴には、まだまだこれからも熱くさせてくれるカンフーアクションを見せてほしいところです。昨年公開された『スーパーティーチャー熱血格闘』も、新しい形の学園ドラマで大変面白かったので、あんな風格あふれる役をもっとやっていってほしいです。ジャッキーとの対決はさすがにもう無理かな。

【2020年度 Myランキング】（7/5時点）

　本作は、本年度のベスト10中5位（暫定）にランクイン。

　夏も帰省はムリかな？

（ベスト）…　★★★☆以上が基準

　　１位：1917 命をかけた伝令 ★★★★★

　　２位：ミッドサマー ★★★★

　　３位：Fukushima 50 ★★★★

　　４位：パラサイト半地下の家族 ★★★☆

　　５位：イップ・マン完結　★★★☆

　　６位：AI崩壊 ★★★☆

　　７位：ジョジョ・ラビット ★★★☆

　　８位：フォードvsフェラーリ ★★★☆