「ぐらんぶる」　★★★～思ったよりテンション高めのおバカ青春コメディ

※※※　注意　※※※

　「シネマ報告書」は、映画鑑賞後の率直な感想を伝えるため、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれる場合があります。

　これから観ようと思っている方は、本報告書の趣旨についてご理解のうえ十分注意してお読みくださるようご了承願います。

「『シネマ報告書2020』の掲載にあたって」

思ったよりテンション高めのおバカ青春コメディ★★★

（2020年／日本／107分） 【　脚本・監督　】英勉【　原作　】井上堅二
吉岡公威

【　出演　】

竜星涼
犬飼貴丈
与田祐希
朝比奈彩
小倉優香
石川恋
髙嶋政宏

【あらすじ】

　離島にある大学に入学した北原伊織は、華やかな大学生活を満喫しようと叔父が経営するダイビングショップ“グランブルー”に下宿する。しかしそこは、酒とダイビングを愛する屈強な男たちが集うダイビングサークル“ピーカーブー”の集会場所だった。

　そこで知り合ったアニメオタクの今村耕平と半ば強引に入会させられ、毎晩アルコールの洗礼を受ける。

　今にも逃げ出したい地獄の日々だったが、いつしか二人はスキューバダイビングの魅力に引き込まれていく―

【コメント】

　コロナのせいでせっかくのお盆の時期に帰省できずステイ東京の三連休。今年の酷暑もキビしい中、劇場に観に行ったのが本作。コロナの影響で３ヶ月遅れの公開です。

　漫画原作である本作、僕は2年前の深夜に放映されていたアニメ版が好きで、「銀魂」ばりのバカバカしい展開と湘南乃風の主題歌「Grand Blue」のまさに夏！な曲にハマっていたので、実写版の公開が楽しみでした。

　本来ならば、実家帰省の折に友人と観ようと思っていたんですが、暑さ厳しい東京の炎天下の中「立川シネマシティ」に足を運んだ次第です。

　いや～いいッスね。バカバカしくて楽しかったです。アニメ観てたので大方の設定や展開は予想できましたが、伊織＆耕平の２主役（流星涼＆犬飼貴丈）のことを知らなかったので楽しめるかなーと心配だったんですが、思ったよりもテンションが高くておバカな青春コメディとして存分に楽しむことができました。

　まあ漫画原作なのでいろんなエピソードをつなぎ合わせたダイジェスト感は否めないところだし、そもそもダイビングサークルの日常？を描いたものなので、大きな事件もないしラスボスがいるわけでもない。そんな大義名分がないがゆえに１本の作品としての筋が通っていない弱さがあるので、ラストシーンに強引さは感じましたけど、そんなところに目をつぶって「バカなことやってんな～ｗ」なんて気軽に鑑賞すれば楽しめます。

　しょっぱなから本編のほとんどが素っ裸の主演・流星涼＆犬飼貴丈のハイテンションな熱演には素直に拍手を送りたいとともに、ピーカーブーのメンバーたち、そして叔父役の高嶋政宏のブーメランパンツ一丁の熱演にも拍手を送りたい。乃木坂の与田ちゃんは僕の友人の一押しのようですが、まだまだ棒演技なので頑張れよと。ケバ子役の石川恋も相変わらず美形で美しいですが、さすがに大学生役は厳しくなってきましたな。そして、今ラジオの件で話題？の小倉優香のボディも堪能できるし、真夏に観るには十分な作品だったと思いますね。

　ちなみに、本作の監督は英勉（“はなぶさつとむ”と読む。決して“えいべん”ではない）ですが、ここ最近よく耳にする映画監督ですね。2008年の『ハンサム★スーツ』や土屋太鳳の『トリガール！』、乃木坂の『あさひなぐ』、「賭ケグルイ」シリーズもこの人。今年はこの後も『映像研には手を出すな！』の実写映画版が控えていて、とにかく若手俳優やアイドルの使い方がうまく、アイドルを使ったエンタメ映画を作らせたら右に出る者はいないのではないでしょうか。

　決して芸術方面の監督ではありませんが、こういった漫画原作やライトコメディを作る手腕に長けた映画監督だと思いますね。今後の活躍が楽しみです。

【2020年度 Myランキング】（8/10時点）

　本作は、本年度のベスト10ワースト3ともにランキング外。

　酷暑でジムもキツイな。

（ベスト）…　★★★☆以上が基準

　　１位：1917 命をかけた伝令 ★★★★★

　　２位：ミッドサマー ★★★★

　　３位：透明人間 ★★★★

　　４位：Fukushima 50 ★★★★

　　５位：パラサイト半地下の家族 ★★★☆

　　６位：イップ・マン完結 ★★★☆

　　７位：AI崩壊 ★★★☆