「燃えよスーリヤ！！」　★★☆～ムダに長いだけで見どころ無し

※※※　注意　※※※

　「シネマ報告書」は、映画鑑賞後の率直な感想を伝えるため、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれる場合があります。

　これから観ようと思っている方は、本報告書の趣旨についてご理解のうえ十分注意してお読みくださるようご了承願います。

「『シネマ報告書2020』の掲載にあたって」

ムダに長いだけで見どころ無し★★☆

（2019年／インド／138分／Mard Ko Dard Nahi Hota） 【　脚本・監督　】ヴァーサン・バーラー【　出演　】

アビマニュ・ダサーニー
ラーディカー・マダン
グルシャン・デーヴァイヤー
マヘーシュ・マーンジュレーカル
ジミット・トリヴェーディー

【あらすじ】

　早くに母親を亡くし、父と祖父の三人で生活しているスーリヤ。彼は先天性無痛症を患っており、痛みを全く感じなかった。

　そんなスーリヤは、カンフー映画や“空手マン”と呼ばれる格闘家に憧れ、独自にカンフーの特訓を開始、やがて成長したスーリヤは、街の悪党を退治する日々を送っていた。

　そんなある日、小学生の頃から疎遠になっていた幼なじみのスプリと再会、彼女が悪の組織に狙われていることを知ったスーリヤは、彼女を守るため戦いに身を投じていくが―

【コメント】

　さて、今回行きつけのTSUTAYAでレンタルしたのは、久々のインド映画である本作。年末に劇場公開されていましたな。

　インド映画といえば、ボリウッドと呼ばれるくらいの一大エンタテイメント産業で、昨今では良質な作品も多く日本でも劇場公開されるようになっていますね。しかも本作は僕の大好きなカンフーを題材にした作品、これは観なくてはと手に取った次第です。

　うーん、なんかイマイチ。あんま面白くなかったッスね。インド映画ならではのミュージカルなわけでもなく、王道の感動モノでもなく、はたまた期待した手に汗握るカンフーバトルが堪能できるわけでもなく。なんかムダに長いだけで見どころが全くない映画でしたかね～。

　痛みを感じない少年が“空手マン”と呼ばれるレジェンドに憧れ、成長してなんだかんだで空手マンと共闘して空手マンの兄貴とバトルという流れ。なんだかんだで片づけてしまったのは、ほんと途中で取ってつけたような理由付けということで、シナリオがしっかりしていないように感じましたね。

　痛みを感じない主人公スーリヤの半生なのか、スーリヤと幼馴染スプリとの恋模様を描きたかったのか、はたまたブルース・リーやジャッキー・チェンばりのバトルを見せたかったのか。色んな要素を詰め込むのはインド映画の醍醐味でもありますが、本作はあまりにもフワッとしていて地に足がついていない感じ。すべての要素が中途半端に感じましたね。それだけに138分というなかなかの長尺は間延び感が否めず、退屈する時間が多かったです。