「リーサル・ストーム」　★★☆～ハリケーンが全然活かせてない

※※※　注意　※※※

　「シネマ報告書」は、映画鑑賞後の率直な感想を伝えるため、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれる場合があります。

　これから観ようと思っている方は、本報告書の趣旨についてご理解のうえ十分注意してお読みくださるようご了承願います。

「『シネマ報告書2021』の掲載にあたって」

ハリケーンが全然活かせてない★★☆Image may be NSFW.
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エミール・ハーシュ

ケイト・ボスワース

デビッド・ザヤス

【あらすじ】

　プエルトリコの首都サンフアンに、カテゴリー5になる超巨大ハリケーンが近付いていた。

　警官のコルディーロは、マンションに籠って避難しようとしない元警察署長の頑固な老人レイを説得していた。しかしそこに武装した強盗団が襲撃、ついにはハリケーンも到来し脱出が不可能な状態に。

　強盗団の目的は一体何なのか、コルディーロ達は強盗団と対峙することになる―

【コメント】

　新型コロナのデルタ株なるものが猛威を振るっている五輪真っただ中の東京。ウイルスが人流を抑える程度で収まるわけでもなし、人類の歴史には数々のウイルスとの戦いがあったわけで、もうどうにでもなれと個人的には思っている今日この頃。久しぶりに行きつけのTSUTAYAに週末足を運んだところ、新作の棚で目に入ったのが本作。

　本作が劇場公開されていたのは記憶にあって、メル・ギブソンが出ているだけで何とも雑なタイトル付けてんなーと感じつつも、ちょっと気になっていた作品ではありました。結局、劇場での鑑賞は避けた形になったものの、今般めでたくレンタル開始ということでさっそく手に取ってみた次第です。

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　うむ、微妙。まあ映画館で観なくて良かったですよ。主演ではなかったもののメル・ギブソンという重鎮を迎えて製作された割には何ともショボい出来。ハリケーンというディザスターパニックに強盗団との戦いというアクションがプラスされて、はた目からすればなかなか興味をそそられる設定なのにイマイチ盛り上がりに欠け、ハリケーンが全くもって活かされていない、全くもってツマらない作品でしたね。よくこの映画に出たな、メル・ギブソン。

　街を襲いにかかるカテゴリー5級のハリケーン、そのさなかに数億ドルの勝ちがあるとされる絵画を狙ってマンションに押し入る武装強盗団。このミックスは非常に興味をそそられる。そこにたまたまいた2人の若き警察官と、メル・ギブソン演じる元警官の老人との『ダイ・ハード』ばりのスリリングな戦いが繰り広げられる、と思っていたのだが、まあアクションは全然盛り上がらないし、ハリケーン意味あったか？と感じるくらいどうでもよい設定。単に大前降ってただけじゃんという位置付けで、何のキーにもなっていない。しかもハリケーンとは別に、結果的にとある“動物”がラスト美味しいところをすべて持っていく。もう序盤で、この“動物”がキーになるんだろーなという伏線がバレバレです。

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　いやほんと、メル・ギブソンともあろう重鎮がなぜ本作に出演したのか。まあ主演ではないし、後半でカッコよく途中退場するので見どころではありますけどね。

　というわけで、こんなリーサルなんちゃらといった適当に命名したタイトルの映画よりも、メル・ギブソンといえば僕は『リーサル・ウェポン5』が非常に楽しみでならないのですよ。シリーズの監督リチャード・ドナー（御年90歳！）の復帰作でありシリーズの本当のラストということで、完成をとても心待ちにしているのです。メル・ギブソン御大の本当の雄姿、早く観たいものです。

【2021年度 Myランキング】（7/31時点）

　本作は、本年度のベスト10ワースト3ともにランキング外。

　ワクチンやっと予約できたぜ！

（ベスト）…　★★★☆以上が基準

　　１位：ファーザー ★★★★★

　　２位：すばらしき世界 ★★★★

　　３位：ヤクザと家族 The Family ★★★★

　　４位：Mr.ノーバディ ★★★★

　　５位：ガンズ・アキンボ ★★★★

　　６位：ラスト・フル・メジャー知られざる英雄の真実　★★★★

　　７位：映画賭ケグルイ絶体絶命ロシアンルーレット ★★★★

　　８位：哀愁しんでれら ★★★☆