「サイコ・ゴアマン」　★★★☆～もっと振り切れば最高のバカ映画

※※※　注意　※※※

　「シネマ報告書」は、映画鑑賞後の率直な感想を伝えるため、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれる場合があります。

　これから観ようと思っている方は、本報告書の趣旨についてご理解のうえ十分注意してお読みくださるようご了承願います。

「『シネマ報告書2021』の掲載にあたって」

もっと振り切れば最高のバカ映画★★★☆Image may be NSFW.
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（2020年／カナダ／95分／Psycho Goreman） 【　製作・脚本・監督　】スティーブン・コスタンスキ【　出演　】

ニタ＝ジョゼ・ハンナ

オーウェン・マイヤー

アダム・ブルックス

アレクシス・ハンシー

マシュー・ニネバー

【あらすじ】

　活発で勝気な8歳の少女ミミと10歳の兄ルーク。2人が庭に穴を掘って遊んでいたところ、光り輝く宝石を発見、これにより地底に埋められていた悪魔を甦らせてしまう。

　悪魔の復活により宇宙は絶体絶命の危機に陥るが、宝石をミミが手にしたことで悪魔は彼女に絶対服従せざるを得なくなる事態に。“サイコ・ゴアマン”と名付けられた悪魔は、ミミの他愛もないいたずらに付き合うハメになってしまう。

　一方、悪魔の復活を察知した銀河系の宇宙人たちは、今度こそ悪魔を抹殺すべく地球に降り立つ―

【コメント】

　さて、今回劇場で鑑賞したのは、予告編を見てこれはバカバカしそうだぞと目を付けていた本作。

　“サイコ・ゴアマン”といういかにも小学生が考えたようなベタベタダサダサのタイトルと、CGの映像技術が飛躍的に進化している昨今において、見るからに着ぐるみという低予算でアナログなキャラを見て、これはタダ者じゃあないぞと楽しみにしていた作品です。

　都内ではたった3館のみの上映という小規模公開でありながらも、極爆上映という暴挙に出た「立川シネマシティ」で運良く公開されるということで、さっそく観に行った次第です。

　いやしかし、本作の人気の高さは何なんだ。立川シネマシティが全回満席という人気ぶり。何とか席を取れたのはラッキーでした。

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　いや～くだらないｗ実にバカバカしくて良かったです！CG全盛のこの現在において、すべてのキャラが着ぐるみのコスプレレベルというチープさ、ストーリーもしっちゃかめっちゃかでぶっ飛びまくり。こんな低予算で陳腐な作品なのに、なぜか目を惹きつけて離さない不思議な魅力。久々のこんなバカ映画、しっかり堪能させていただきました。とはいえ、もっとバカに振り切ったほうが最高のカルト映画になっていたと思いますけどね。

　とにかくですね、本作はマーベルヒーローとかDCヒーローとかの何百億ドルかけた超大作と比較して観ちゃダメなんです。マジメに観たらそれだけ損、映像のチープさとストーリーの陳腐さを見て「うわひでぇｗなんだそれｗ」と終始ツッコみながら笑ってみる作品なわけです。とんなチープさの中で主人公のサイコ・ゴアマンや、彼を操って遊ぶキュートだけどサイコパスな少女ミミ、臆病な兄ルークや無職のクソ父やらの魅力的溢れるキャラたちを見守る。あえてのチープさを堪能できなければ負けなわけです。

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　本作を監督したスティーヴン・コスタンスキなる者、本作からも分かるとおり日本の特撮愛に溢れた人物のようで、それこそ戦隊シリーズや仮面ライダーなど、日本でもお馴染みの特撮を原点としているようです。本作にも日本語を話す宇宙人が登場してますしね。

　われわれ日本人が小さい頃夢中になって観ていたヒーローものが海を渡って海外の人たちにも影響を与えているって何気に凄いことだし、日本人としても嬉しい限りですね。スティーヴン・コスタンスキ監督には本作を超える特撮モノをこれからもどんどん作っていってほしいです。

【2021年度 Myランキング】（8/1時点）

　本作は、本年度のベスト10ワースト3ともにランキング外。

　クソ暑くてダレる・・・

（ベスト）…　★★★☆以上が基準

　　１位：ファーザー ★★★★★

　　２位：すばらしき世界 ★★★★

　　３位：ヤクザと家族 The Family ★★★★

　　４位：Mr.ノーバディ ★★★★

　　５位：ガンズ・アキンボ ★★★★