「シネマ報告書」は、映画鑑賞後の率直な感想を伝えるため、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれる場合があります。
これから観ようと思っている方は、本報告書の趣旨についてご理解のうえ十分注意してお読みくださるようご了承願います。

【あらすじ】
幼い時に両親を殺された青年ブルース・ウェインは、犯人に復讐を誓い“バットマン”となって、ゴッサムシティに蔓延る悪と対峙していた。
バットマンとなってから2年目になったある日、知能犯“リドラー”と名乗る者が権力者を次々と殺していく事件が発生する。リドラーは犯行時に必ず“なぞなぞ”を残し、警察やブルースを挑発する。
警察やブルースは、なぜ権力者が狙われるのか調査するが、真相に近づいていくうちにゴッサムシティの権力者たちの陰謀が明るみになっていき、ついにはブルースの亡き父が犯した罪が明かされていく―
【コメント】
職場のトラブル対応で急きょ土日出勤を余儀なくされた3月。久々の休日出勤にぐったり、それでも仕事が山積みの中さすがに連勤はキツイと平日に休日振り替えさせてくれと、火水に休みをもらった日に足を運んだのが本作です。
言わずもがな何度も映像化されているDCコミックスのアメコミヒーローで、過去にはティム・バートン監督の同名映画や、クリストファー・ノーラン監督による「ダークナイト」シリーズという大傑作でも有名。今般、新たなバットマンとしてリニューアルされたわけです。とはいえ、いわゆるDCエクステンデッド・ユニバースの部類ではない完全単独の作品ということです。
いやあ、僕は今回のバットマンを非常に楽しみにしておりまして、予告編を観て「こりゃ絶対に面白いぞ!」と期待に胸高まらせていた作品。これまで、DCEUのベン・アフレックが自ら監督するとか降板してしまったとかいろいろと情報が錯綜していたので、今回はまさに満を持しての公開だったわけです。
監督があの「猿の惑星」シリーズのマット・リーヴス、そして上映時間176分という怒涛の長尺ということで期待値はMAX状態。職場のトラブルがやっとこさ解決し振り替えた平日の休みに「立川シネマシティ」に向かった次第です。
(C)2022 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & (C) DC
いや~面白かったッス!重厚でひたすらダーク、約3時間の上映時間なんてあっという間の面白さ、新生バットマンの誕生、しかと見届けました!クリストファー・ノーラン監督の「ダークナイト」シリーズを意識した空気感はあったものの、それとはまた違うハードボイルドなバットマンでしたね。
本作におけるバットマンは探偵なんです。コウモリのコスチュームを着ては夜ごと悪に制裁を与えるという側面は変わりないものの、本作におけるバットマンは言わばハードボイルド小説に登場する私立探偵なんです。本作が既存のアメコミヒーローと一線を画したのは、“アメコミヒーロー+ハードボイルドミステリー”という新たなスタイルを構築した部分にあるでしょう。ノーランが描いた「ヒーローとは何ぞや」といった野太い哲学的テーマを持った作品ではないですが、街の権力者による支配や賄賂によって悪が絶えない仕組みになっていること、孤児や最下層の人間のみじめな生活といった現代にも通じる二極化を本作で描いていますね。
もっともバットマンというヒーローって、超能力を使ったり見たことないテクノロジーを使った武器でもってヴィランに立ち向かうといった感じじゃなく、生身の人間がある程度強度を増したボディースーツを着て戦っているに過ぎないんですよね。だから、ヒーローっぽい側面よりも本作のような犯罪映画みたいな作りにするにはうってつけのヒーローなんでしょうね。
だから、アベンジャーズやスーパーマンのようなアメコミヒーローとしてのバットマンを期待して本作を鑑賞したら確実に肩透かしを食らうと思います。ヒーローらしいド派手な戦いなんてほぼ皆無。本作はあくまでもハードボイルドミステリーであり、登場するリドラーもキャットウーマンもペンギンも、すべて普通の人間として登場します。リアルな世界観に最大限近づけたヒーローもので、バットマンそしてゴッサムシティという設定がそのダークな雰囲気に見事マッチしたわけなんです。
いやしかし、ペンギン役のコリン・ファレルの変装ぶりは見事でしたな。一見したらコリン・ファレルなんて全然分からないですもん。
(C)2022 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & (C) DC
ラスト、監獄に収監されたリドラーが隣の部屋に収監されている囚人と交わす会話シーンが、本作の続編の可能性を期待させます。その囚人というのがあの伝説のヴィランであるジョーカーなんですね。
マット・リーヴス監督曰く、このシーンに深い意味はなく、続編への布石となるものでもないことも明言しているんですが、製作も監督も続編へのやる気はマンマンのようなので、近いうちに続編が観られそうな感じがします。しかも、あのニコラス・ケイジもヴィランに立候補しているとか。
ともあれ、本作が最高だったのは確かだし、続編を作るに申し分ない完成度を誇るので、是非とも実現させてほしいところです。
【2022年度 Myランキング】(3/16時点)
本作は、本年度のベスト10中3位(暫定)にランクイン。
平日連休は楽しいな。
(ベスト)… ★★★☆以上が基準
2位:さがす ★★★★
3位:ザ・バットマン ★★★★
6位:ナイル殺人事件 ★★★☆
9位:
10位:
次点:
(ワースト)… ★★☆以下が基準
2位:
3位:
<その他ランク外一覧>
ノイズバイオハザード ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ嘘喰いコーダ あいのうたヤクザプリンセスHOMESTAY ホームステイアクセル・フォールレッド・ブレイク

