「ヘルドッグス」　★★★～セリフの聞き取りづらさがアダに

※※※　注意　※※※

　「シネマ報告書」は、映画鑑賞後の率直な感想を伝えるため、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれる場合があります。

　これから観ようと思っている方は、本報告書の趣旨についてご理解のうえ十分注意してお読みくださるようご了承願います。

「『シネマ報告書2022』の掲載にあたって」

セリフの聞き取りづらさがアダに★★★

岡田准一

坂口健太郎

松岡美憂

MIYAVI

北村一輝

大竹しのぶ

金田哲

村上淳

【あらすじ】

　自分がいながら強盗殺人を止められず愛する人を殺されてしまった元警官の兼高昭吾は、首謀者のマッドドッグへの復讐のために生きる日々を送っていた。

　マッドドッグを殺した兼高は警察組織に目をつけられ、関東最大のヤクザ“東鞘会（とうしょうかい）”への潜入し、組織の若きトップ・十朱が持つ秘密ファイルを奪取することを命じられる。

　データ分析により、兼高との相性が98％という東鞘会のサイコパス・室岡秀喜に近づきコンビを組むことに。

　二人は組織の中で着々と十朱に近づいていくのだが―

【コメント】

　会社の半期終了に伴い残業残業また残業の日々を送っている今日この頃。せっかくの三連休も仕事の悩みで全然楽しめなかったわけですが、そんな中で面白そうだなと前々から目を付けていたのが本作。

　もはやアクションスターとして名を売っている岡田准一の、ダーティーでシリアスなアクションものということで前々から気になっていた作品だったので、ここは仕事の悩みを忘れ、アクション映画でスカッとするかと「立川シネマシティ」に足を運んだ次第です。

　うむ、なるほど。なかなかにダーティーでリアル、シリアスなアクションものでしたね。いわゆるアンダーカバー（潜入捜査）と呼ばれるキャラが繰り広げるポリスアクションで、ハリウッド映画や昔の香港映画ではよくある題材のもの。とはいえ、日本でもこれくらいのリアルアクションを作ることができるまでになったのは良い兆候だと思います。岡田准一君もジャニーズのV6のメンバーとして活動していた元アイドルという肩書を完全に払しょくするかのように、とにかくダーティーで男臭い存在になっていてカッコ良かったですよ。

　とはいえ、この原田眞人なる監督、恐らくは意図的にだと思うんですが、セリフがほんと聞き取りづらい。理由はよく分からないんですが、セリフが聞き取りづらくても何が起こっているか分かるだろ？誰がどういうキャラなのかはだいたい観りゃ分かるだろ？セリフはどうでも良いからとにかく岡田君のキレキレのアクションを観てくれよな！という意図が込められているんでしょうかね。そういえば本作に限らず、2017年の『関ヶ原』もなんか聞き取りづらいなーという印象がありました。とはいえ、聞き取りづらいながら『関ヶ原』はなかなかに面白かったですけどね。

　個人的には、こういう意図なんだろうと、展開を見失わないように何とかついていくよう努力したわけですが、本作は割とアンダーカバーものとしては定番な展開、あいつもアンダーカバーこいつもアンダーカバー、なんだ結局こいつも元アンダーカバーかよと、まあそういったところが本作の面白さなんだと思います。とはいえ、セリフが聞き取りづらいんじゃこの面白さも逆にアダになってんじゃねーのと感じてしまったわけです。

　まあとりあえず、アクションスター岡田准一の熱演も光っていたし、坂口健太郎もなかなか。サイコパスっぽかったかどうかは微妙ですが。ギター侍のMIYAVIも頑張っていたし（イケメンすぎるけど）、松岡茉優のアバズレっぷりも実に良い。その中でも特に、お笑い芸人はんにゃの金田哲は意外ながらもなかなか悪くなかったと思います。役者としての新たな道を目指し始めた金田哲の今後の活躍も期待したいところです。

【2022年度 Myランキング】（9/25時点）

　本作は、本年度のベスト10ワースト3ともにランキング外。

　やっと仕事の山越えた・・・

（ベスト）…　★★★☆以上が基準

　　１位：スパイダーマンノー・ウェイ・ホーム ★★★★☆

　　２位：トップガンマーヴェリック ★★★★☆

　　３位：シン・ウルトラマン ★★★★☆

　　４位：さがす ★★★★

　　５位：キングダム2 遥かなる大地へ ★★★★

　　６位：ザ・バットマン ★★★★

　　７位：ドクター・ストレンジマルチバース・オブ・マッドネス ★★★☆

　　８位：アキラとあきら ★★★☆