「シネマ報告書」は、映画鑑賞後の率直な感想を伝えるため、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれる場合があります。
これから観ようと思っている方は、本報告書の趣旨についてご理解のうえ十分注意してお読みくださるようご了承願います。

【あらすじ】
東京で働く建築家の三浦史朗は、独立後うまくいかず悩んでいた。
史朗は、亡き父が遺した銭湯“まるきん温泉”をたたんでマンションに建て替えようと帰ってくるが、店を切り盛りする弟・悟朗は険悪な仲であったため、なかなか言い出せずにいた。
そんなまるきん温泉は、銭湯のアルバイトとして働くいずみをはじめとして、地域住民に愛され続けており、史朗は銭湯を手伝いながら住民と触れ合っていくうちに、考え方を変えていく―
【コメント】
久しぶりの平日祝日である木曜日。映画好きの僕は祝日もやっぱり映画鑑賞!ということで、きしくも木曜日から新作が続々と劇場公開されるので、その中から前々からちょいと気になっていた本作を鑑賞。
本作はフジテレビ製作・生田斗真君主演による、お風呂をテーマにした人情コメディ。あーフジテレビ映画ねーと、観る前からなんとなーく完成度は予測がつく感じではあったんですが、小難しくなくライトに観られそうだし、とりあえず観てみるかと「立川シネマシティ」に足を運んだ次第です。
しかしながら、生田斗真君の番宣努力も虚しく、劇場ガラッガラでした。
(C)2023映画「湯道」製作委員会
うん、まあこんなもんでしょう。良くも悪くも予想どおりの出来。ストーリーも非常に分かりやすいし、小難しくなく気軽に観られるし、それなりに楽しい。だけどやっぱりなーんかね、既視感というか、ありきたりの人情コメディだし、キャストも豪華だけど新鮮味がないし、そもそも映画というスペシャル感がまったくないし。退屈はしないけど、見応えがなく色々と物足りなさを感じましたね。
そんな僕が感じた本作の感想は以下の3つ。
1.とりあえず風呂入りたくなる
2.だけど映画にするほどの内容ではない
3.豪華キャストだけどほぼフジ御用達
まあ風呂がテーマですからね、家風呂、銭湯、温泉と様々なシチュエーションのお風呂が登場するので、観終わった後なんとなく風呂に入りたくなります。本当にあるのかどうか分からないですが、タイトルの“湯道”なる作法も本作で登場するので、なんか真似したくなりますね。あースーパー銭湯行きたくなってきた。
とはいえ、先にも言ったとおり、こと映画となるとちょいと微妙。これがTVドラマなら良いかもしれませんが、お風呂の歴史やハウツーを知ることができるわけでもなく、人情コメディとしても浅い。テーマ性も何もなく、ただただ見たことある下町人情なドラマが展開されるので、新鮮味が全くないです。
全体的にとっ散らかってまとまりがなく感じたし、それをクライマックスの天童よしみとクリス・ハートのお話で強引にまとめた感じがしましたね。吉田鋼太郎の部分もムリヤリ感は否めないですね。
新鮮味と言えば、本作に出演しているや役者たちもまるで新鮮味に欠ける。
基本的に群像劇的なお話なので、様々なエピソードで様々な豪華俳優陣が出演しているものの、生田斗真、濱田岳、橋本環奈をはじめとして、小日向文世や吉田鋼太郎、笹野高史、柄本明、寺島進といった、こないだ観た映画でもいたよって役者ばかり。フジテレビ製作の映画ってほんと役者の顔ぶれ一緒なのな。戸田恵子、森カンナ、堀内敬子のメンバーも「ショムニ」、フジテレビだしね。
(C)2023映画「湯道」製作委員会
そんなわけで、何も考えず気軽ーに観るなら良い作品だと思います。本作を観た帰り道に銭湯寄るもよし、家風呂で湯道の真似をしてみるのもよし、とりあえず風呂に入りたくなる気分にさせてくれただけでも良しとしましょう。
でも、もうちょっと映画の作り方と役者は考えたほうが良いですよフジテレビ。
【2023年度 Myランキング】(2/23時点)
本作は、本年度のベスト10ワースト3ともにランキング外。
また忙しい時期に差し掛かってきた。
(ベスト)… ★★★☆以上が基準
2位:パーフェクト・ドライバー 成功確率100%の女 ★★★☆
3位:非常宣言 ★★★☆
6位:#マンホール ★★★☆
7位:
8位:
9位:
10位:
次点:
(ワースト)… ★★☆以下が基準
1位:
2位:
3位:
<その他ランク外一覧>
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