「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。
無味無臭のウォシャウスキー作品
★★★
(2015年/アメリカ/127分/Jupiter Ascending)
【 製作・監督 】
アンディ・ウォシャウスキー
ラナ・ウォシャウスキー
【 出演 】
チャニング・テイタム
ミラ・クニス
ショーン・ビーン
エディ・レッドメイン
ダグラス・ブース
タペンス・ミドルトン
ペ・ドゥナ
テリー・ギリアム
【あらすじ】
家政婦として毎日ひたすら働き続けているジュピター。
しかしある日、何者かに襲われた彼女を助けた戦士ケインより、ジュピターが宇宙最大の王朝の王族だと知らされる。王朝は三人の継承者が覇権をめぐって争っており、亡き母と同じ遺伝子配列を持つジュピターを狙っており、人類を滅ぼそうと目論んでいた。
ジュピターはケインとその仲間たちとともに人類の危機に立ち向かっていく―
【コメント】
さて、ウォシャウスキー兄弟といえば真っ先に思い出すのがもちろん『マトリックス』シリーズで、新たなSF映画の扉を開いた立役者として有名ですな。近作だと、2013年の『クラウド アトラス』で秘かな話題をさらっていった兄弟であります。
まあ僕的には『マトリックス』シリーズで彼らの功績は終わっちゃっているんですが、それでも一応待望の新作!という触れ込みだったので観に行ってみた次第です。
うん、普通。いたって普通。『マトリックス』の衝撃はどこへやら、無味無臭のごく普通のSF映画でした。
僕は今回3Dで鑑賞したんですが、とりわけ「うぉ~すげぇ~」と驚くほどの映像革命があったわけでもなく、これまでのインパクトある大胆な発想が反映されたストーリーがあったわけでもなく、お金こそ掛けているもののそこらへんにある凡百なごくごく普通のSF映画という印象しか残りませんでしたな。いや、悪くはないしそれなりに見どころはあるんですが、『マトリックス』や『クラウド アトラス』といった発想を世に送り出したウォシャウスキー兄弟が、どこに魅力を感じて、どこら辺が面白いと感じて本作にGOサインを出したのか、ということがとても不思議でならないわけです。
出演者は、先に観た『フォックスキャッチャー』のチャニング・テイタムや『余命90分の男』のミラ・クニス、韓国の女優ペ・ドゥナなんかも出演していてなかなかに魅力的だし、CGもかなり精巧に作られてはいるんですがね、なにより設定も展開も使い古されたもので構成されちゃっているため、トータル的にごくごく普通という評価しか下せないのが感想です。
とにかく、「あのウォシャウスキー兄弟がこんな映画を!」なんていう期待や「さすがウォシャウスキー兄弟だぜ!」と感心できるほどの作品とはとても思えないほどの味気な~い作品でしたね。そもそも『マトリックス』でハードルを上げ過ぎちゃったのか、なかなかそれを超えられない作品が続いておりますな。
まあでも、いつかはまたやってくれるという期待も込めて今後も面白い作品を世に出していただきたいですな。いよいよになれば『マトリックス』新シリーズ始動かな。
【2015年度 Myランキング】(4/5時点)
本作は、本年度のベスト10ワースト3ともにランキング外。
また停滞期間に入ったか。
(ベスト)… ★★★☆以上が基準
1位:フォックスキャッチャー ★★★★
2位:プリデスティネーション ★★★★
3位:アメリカン・スナイパー ★★★☆
4位:ソロモンの偽証 前篇・事件 ★★★☆
5位:マッハ!無限大 ★★★☆
6位:ミュータント・タートルズ ★★★☆
7位:
8位:
9位:
10位:
次点:
(ワースト)… ★★☆以下が基準
1位:ハネムーン ★★
2位:デッドハング ★★
3位:ジョーカー・ゲーム ★★☆
<その他ランク外一覧>
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