「疾風ロンド」　★★★～TVドラマ規模のライトなサスペンスコメディ

※※※　注意　※※※

　「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。　これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2016』の掲載にあたって」

TVドラマ規模のライトなサスペンスコメディ★★★ Image may be NSFW.
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疾風ロンド (実業之日本社文庫)

700円

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【　出演　】阿部寛大倉忠義大島優子ムロツヨシ堀内敬子戸次重幸野間口徹麻生祐未堀部圭亮柄本明

【あらすじ】

　大学の研究所から生物兵器“Ｋ-55”が盗まれ、研究所の東郷所長に3億円を要求するメールが届く。警察に通報することもできず、研究員の栗林にむりやり捜索をさせるが、まったく手がかりを掴めないでいた。

　タイムリミットが刻一刻と迫る中、野沢温泉スキー場に隠されていることが分かり、反抗期の息子とともにそこに向かった栗林は、パトロール隊員の根津とスノーボード選手の千晶の協力を得て捜索する。

　しかし、影でK-55を狙っている謎の男が待ち構えていた―

【コメント】

　さて、年末に差し掛かって仕事がさらに慌ただしくなった今日この頃。今回は東野圭吾原作である本作を鑑賞。原作は未読ですが、サスペンスコメディということ、かつ芸達者な阿部寛主演ということで、ちょっと面白そうだなと、いつもの「立川シネマシティ」に足を運んだ次第です。

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TVドラマ規模のライトなサスペンスコメディ

　うん、まあ面白かったですよ。もっとも映画にするほどのスケールか？と考えると、そこはちょっとビミョーなところですが、相変わらず阿部ちゃんのクソ真面目で素っ頓狂なキャラは面白いし、気合を入れずライトな感覚で楽しめるサスペンスコメディでしたね。東野圭吾ってこんな本も書くのね。

　人類を滅亡させる生物兵器K-55という恐怖のウィルスの登場であるにもかかわらず、ストーリー展開はあくまで阿部ちゃんや柄本明のオトボケ展開に終始し、そこにジャニやら元AKBやらが混ざり、スキー・スノボを使ったスピーディなアクションもあり、そしてちょっとした親子のドラマもあり、テンポよく進んで見せてくれるので退屈はしない。しかしながら、やっぱり映画という規模で考えるとちょっと弱い。もっとお金を掛けろというわけじゃないけど、やっぱり映画に見合ったスケールや重厚感、メッセージが欲しかったところですね。

　まあでも、まあまあ楽しめたので良しとします。

阿部寛はやっぱりオトボケキャラが良く似合う

　本作はやっぱり役者・阿部寛の魅力が詰まっていると言ってもいいでしょうね。真剣な演技もさることながら、やっぱり本作のようなオトボケキャラは良く似合ってます。

　パンフレットやウィキなんかで本作の原作を調べてみると、原作では阿部ちゃんの役って主役じゃなく、むしろ関ジャニの大倉くんと元AKBの大島優子の役が主人公ということのようですが、あの阿部ちゃんの演技には敵わないでしょう。だから阿部ちゃんが主役になったのかなとも思ったり。

　大倉くんと大島も悪くはなかったんですがね、大島は特に演技の修行がもっと必要かと。そこらへんが映画規模を小さくしている要因のひとつでもあったかと感じます。阿部寛でかろうじて締まったものになりましたが。

　これからも、役者・阿部寛の活躍が楽しみです。

主題歌はB'z「フキアレナサイ」

　本作の主題歌は、B'zの「フキアレナサイ」。

　本作のために作った曲のようですが、正直イメージに合っているかはビミョーです。