「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。
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【あらすじ】
自主映画を作っている冴えない映画青年のしまだやすゆき。
ある日、メイド姿でチラシ配りの仕事をしていた美少女・小暮彩乃に一目惚れ、自主映画に出演を交渉しようとする。その時、ひょんなことから謎のマスク“スレイブヘッド”を被ってしまったことから、現実が変化してしまう。
スレイブヘッドは、人間を5秒スキャンしその者を消すことで、現実を変化させる機能を持っていた。かくしてしまだは、彩乃のために現実を変えるため“スレイブメン”として奮闘するのだが―
【コメント】
さて、今回はちょいと新宿に所要があるついでといってはなんですが、久々の鬼才・井口昇監督作品である本作を鑑賞。
思えば井口監督映画の劇場鑑賞は、2014年の『ヌイグルマーZ』以来となりますかね。相変わらずヒーローものに思い入れがあるようで、今回もその手の作品のようなので、久々の井口ワールドを堪能しようと「シネマート新宿」に足を運んだ次第です。
(C)2016「スレイブメン」製作委員会
毒気の抜けた井口ワールド
うーん、なるほど。確かにまごうことなき井口映画ではあったし悪くはなかったですが、随分と毒気がなくなったこじんまりしたヒーロー映画でしたね。
往年の特撮ヒーローものを踏襲したチープながらも、それをしっかりとリスペクトした作りはさすがの井口監督。監督の思い入れが伝わってきます。そして、いつものしっちゃかめっちゃかなドタバタ展開も井口ワールドの想定範囲内。しかしながら、今回は井口ワールドには珍しい純愛という要素が加わっているので、荒々しいスプラッターな表現はなりを潜め、あくまでも純粋なヒーローものとして仕上がっています。
とはいえ、いつもならクライマックスで見せる爆発的な井口ワールド全開には至らず、それが井口監督の醍醐味と思っている僕にとってはちょっと物足りない映画ではありましたね。
ヒーローものと思いきや・・・
とはいえ、ただのヒーロー特撮映画と思ったらクライマックス、意外などんでん返しが待っていましたね。
正直、映画スターとともに今回のヒーローものの設定がちと考え過ぎというか、ややこしい感じがして、このまま進んだらどうなるんだろうと心配だったんですが、そのヒーロー設定がクライマックスで「なるほど!そういうことか!」と思わせるような意外な展開があって、シナリオ考えてるなーとちょっと関心。
ここではあえてネタバレはしませんが、ヒーローものと思いきや“一人の少女の物語”に昇華されていくという意外などんでん返しが面白かったですね。井口ワールドの新境地といったところでしょうか。
奥田佳弥子ちゃんの活躍に期待
主演の中村優一は、「仮面ライダー」に出演していただけあって、ヒーロー独特の動きやキックのような技の繰り出しはさすがといったところですが、本作でヒロインを演じた奥田佳弥子ちゃんは清純でメイド服がよく似合う可愛い子でしたね。プロフィールを観ると、昨年観た『血まみれスケバンチェーンソー』にも出ていたようで。
まだまだこれからの女優さんなので、今後の活躍に期待したいところです。
(C)2016「スレイブメン」製作委員会
【2017年度 Myランキング】(3/11時点)
本作は、本年度のベスト10ワースト3ともにランキング外。
年度末は相変わらず忙しいな。
(ベスト)… ★★★☆以上が基準
2位:愚行録 ★★★★
6位:
7位:
8位:
9位:
10位:
次点:
(ワースト)… ★★☆以下が基準
2位:お嬢さん ★★☆
3位:
<その他ランク外一覧>
本能寺ホテル新宿スワンⅡドクター・ストレンジナイスガイズ!咲 -Saki-ラ・ラ・ランドスレイブメン
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