「ブラックパンサー」　★★★～異色の黒人ヒーローもの

※※※　注意　※※※

　「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。

　これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2018』の掲載にあたって」

異色の黒人ヒーローもの★★★

(C)Marvel Studios 2017 （2018年／アメリカ／134分／Black Panther）【　監督　】ライアン・クーグラー

【　出演　】チャドウィック・ボーズマン
マイケル・B・ジョーダン
ルピタ・ニョンゴ
ダナイ・グリラ
マーティン・フリーマン

【あらすじ】

　アフリカの奥地にある超文明国家ワカンダ。ワカンダの文明の秘密は、希少鉱石“ヴィブラニウム”によるものであり、そのあまりのパワーのため国外に流出することを禁止していた。

　父ティ・チャカ亡き後、国王に即位したティ・チャラは、ヴィブラニウムを狙う謎の集団と戦うため、“ブラックパンサー”となってワカンダを守る。

　しかし、ワカンダを狙う謎の男エリック・キルモンガーの出現により、亡き父の真実を知ることになる―

【コメント】

　さて、2018年もますますの活性化を見せる“マーベル・シネマティック・ユニバース（MCU）”。

　今年の第1弾は、2016年公開『シビル・ウォーキャプテン・アメリカ』の初登場からいよいよ単独作品として製作された本作を鑑賞。MCUの18作目にあたりますな。

　前評判も上々だし、いよいよ来る『アベンジャーズ／インフィニティ・ウォー』に備えて観ておかなくてはならん！と、さっそく「MOVIX昭島」に足を運んだ次第です。

(C)Marvel Studios 2017

異色の黒人ヒーローもの

　おお～、これはマーベル作品の中でも異色中の異色、アフリカを舞台にした黒人の黒人による黒人のためのヒーローアクションですな。かなりの異彩を放ったマーベル作品だったと思います。なかなか面白かった。

　登場人物の9割5分が黒人で、舞台もワカンダという架空の国でありながら、アフリカならではの民族テイストやアフリカンな音楽に乗せ、ヒーロー“ブラックパンサー”が大活躍というアフリカンテイストが随所に詰まっていて非常に新鮮。

　今回はブラックパンサー単独作品としては1作目になるので、ヴェノムと戦うというよりはブラックパンサーがひとりのヒーローとして成長する物語ですな。若干ブラックパンサーの登場が少なかったような気もしますけどね。それでも全体的に男臭さが滲み出ていて、異色のマーベルヒーローとして十分に楽しめるものでした。

バッキー登場でどう繋がっていくか？

　MCUもうひとつのお楽しみといえば、エンドロール後にあるシーン。ネタバレになってしまいますが、今回は「キャプテン・アメリカ」シリーズで大活躍のウィンター・ソルジャー、ジェームズ・“バッキー”・バーンズが登場しましたな。ということは、今後キャプテン・アメリカとブラックパンサーがクロスオーバーしていく可能性が大ということですな。

　とはいえ、キャプテン・アメリカは3部作とのことなので、もう単独でのキャプテン・アメリカは作られないことになる。ということは、次作『ブラックパンサー2』にキャプテン・アメリカがクロスオーバーするということなんでしょうか。それとも、今回のバッキー登場は『アベンジャーズ／インフィニティ・ウォー』への布石なんでしょうか。

いずれにせよ、まだまだMCUの世界は広がっていきそうですな。バッキーの登場が今後どう繋がっていくのか楽しみです。

準備万端！4/27公開『アベンジャーズ／インフィニティ・ウォー』

　そんなわけで、本作を経て2018年、いよいよヒーローたちが一堂に会す「アベンジャーズ」の第3弾、『アベンジャーズ／インフィニティ・ウォー』が4月27日に劇場公開です！

　これまでの布石は回収すべく準備は万端、ネットでの予告編の再生回数も歴代最高記録を更新しており、今から公開が待ち遠しいですね！