「ちはやふる－結び－」　★★★～前2作の焼き回し、ややパワーダウン

※※※　注意　※※※

　「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。

　これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2018』の掲載にあたって」

前2作の焼き回し、ややパワーダウン★★★Image may be NSFW.
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末次由紀

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ちはやふるコミック 1〜最新刊 [マーケットプレイスコミックセット] [コミック]

17,131円

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【　出演　】広瀬すず
野村周平
新田真剣佑
上白石萌音
矢本悠馬
森永悠希
優希美青
佐野勇斗
清原果耶
松岡茉優
賀来賢人
清水尋也
坂口涼太郎
松田美由紀
國村隼

【あらすじ】

　3年生に進級した競技かるた部の千早たちは、高校生活最後の全国大会に向けて新入部員を迎え入れるが、個性的な新入部員に四苦八苦させられてしまう。さらに、大学受験に本腰を入れるため、太一が退部してしまい、部内は混乱する。

　一方、幼馴染の新は全国大会で千早たちと戦うため、競技かるた部を創設、そこには準クイーンの我妻伊織も入部していた。

　そんな状況の中、全国大会に向けた東京都予選がいよいよ開催される―

【コメント】

　さて、今回は2016年に連続公開された広瀬すず主演による『ちはやふる－上の句－』『ちはやふる－下の句－』の3作目、堂々の完結編となる本作を鑑賞。原作未読でありながら前2作を劇場で鑑賞しちゃったもんだから、完結編も劇場で観なくちゃねという義務感で鑑賞しました。

　まあでも、前2作ともに青春映画の佳作として僕は面白かったと思ったので、今回も面白いだろうと、さっそく「立川シネマシティ」に足を運んだ次第です。

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前2作の焼き回し、ややパワーダウン

　うん、まあまあかな。広瀬すずちゃんは相変わらずハツラツでキューティー、しかしながら、前2作と比べてややパワーダウン感が否めないところですな。

　シリーズ通した本作の趣旨となる競技かるたの白熱した戦いの醍醐味はもちろんあるし、それを取り巻いた栄光と挫折、ライバルとの戦い、そして仲間たちの絆とほのかな恋愛いった青春模様が良いスパイスとしてドラマチックに展開していくので、もちろん観ていて飽きない。

　しかしながら思ったのは、「この展開、前2作でもやったよな～」ということ。結局のところ前2作の焼き回しという感想のほうが強い。パンチのある新入部員の入部からくる展開は面白かったんですが、そこはそれほど広がっていかず、むしろまた太一が競技かるた辞めたりやっぱり俺にはこれしかないって試合に出たりと、もうちょっと完結編らしいやりようがあったんじゃねーのと思っちゃいましたね。

　まあ、王道の展開といえば王道ではあるし、十分に楽しめる一本ではあるとは思いますけどね、もっと弾けても良かったんじゃないと感じた、ちょっと惜しい完結編でしたね。

やっぱり観たかったクイーンとの対決

　本作が惜しい要因として、やっぱり競技かるたのクイーン若宮詩暢と千早との再戦、これが観たかったところですね。

　千早は進路希望に“クイーン”と書き、前作に引き続いてクイーン詩暢も登場しているというのに、結局は全国大会の解説者で終わってしまう。完結編の題材としてクイーンの座を懸けた雌雄を決す格好の舞台となったはずなのに残念なところ。

　まあでも原作がまだ終わってないし、最大のラスボスとの対決を実写でやってしまうのはファンからのクレームもあるだろうからあえて避けたのかもしれませんな。それでも、ラストシーンから見るに完全なる完結編といっていいと思うので、そこは描いといても良かったんじゃないかと感じますがね。

主題歌はPerfume「無限未来」

　前２作に続き、完結編となる今回も主題歌はPerfume。競技かるたという世界観にPerfumeのテクノが妙にマッチしているのは面白いところです。